王者 亀田大毅 VS 挑戦者 シルビオ・オルティアーヌ
大毅 スプリットディシジョンで防衛
考察 ~大毅~
ジャブの引きの速さを意識するのは相変わらず兄貴の影響か、
それとも兄貴への憧憬か。
かっこいいボクシングをしようという意識があるのは
本人のものではなく家族、ファン、TBSの意向だろう。
ジャブに牽制もしくは威嚇の意図がこもっておらず、
圧力をかける際には右肩を固くした右ストのみに頼る。
斜に構えてカウンターを取ろうとするのは分かるが、
大毅にはそのようなセンスはない、というか似合わない。
相手を見れば見るほど、手数が減るタイプだから。
これは久高や以前の粟生と同じで、よろしくない意味での
エゴイスティックな面があることの証明になってしまう。
回を進めるごとに手数が減るのはジャブの使い方を知らないから。
つまり積極的に打ってくる、もしくは駆け引きしてくる相手との試合経験と
スパー経験が圧倒的に欠けているのだ。
坂田戦のパフォーマンスの素晴らしさは研究の成果であって
ボクサーとしての能力の証左ではなかったという結論を下さざるを得ない。
兄弟全員に当てはまるのかもしれないが、格下か徹底的に研究した相手でないと
持ち味が出せないのかな。
元々そうなのか、それともぬるいマッチメイクを通してそうなったのかは
今となっては判断できないのだが。
世界フライ級王者としての日本での歴史的位置づけはかなり微妙なところに来る。
考察 ~オルティアーヌ~
115-113で挑戦者の勝ちかと思ったが、118というスコアには首を傾げる。
王者の姿勢を圧力と称してポイントを振るならば、河野vsロハスはもっと競ってもよかった。
また徳山もペニャロサ相手に失冠していたはず。
もしくは川嶋はvsミハレスⅠに勝っていた。
まあ、スプリットという判定はある意味で納得しなければならない。
なぜなら徳山も川嶋もスプリットで生き延びた経験があるから。
オルティアーヌに話を戻すと、注目すべきはadjustability。
序盤は王者のパンチ力とハンドスピードに敬意を表し、
中盤の入口で始動モーションと軌道を見切るや、手数とフットワークにシフトした。
見切ったと考えられるのは下の3点。
①カウンターの左フックはまずボディに来ない
②右ストレートは射程は長いがヒットポイントは近い
③スウェーには効果的なバックステップが伴わず、2~3発目は当たる
つまり、出入りのタイミングさえ大失敗しなければ手数でポイントは稼げる。
事実、そのようなボクシングになった。
こう書くとアマチュア的なエッセンスにあふれるボクシングのようだが、
resourcefulness=臨機応変さが求められるのはプロなのだ。
(アマチュアに必要なのはメンタルとフィジカルのstability)
ルーマニアというとヨーロッパへの亡命ルートが確立しているそうだが、
フライ級にも門戸が開放されていることに驚きを覚える。
今度来日するとすれば日本のSフライ級連中の世界前哨戦になるのかな。
PS.
鬼塚のヨイショは聞いていて不快というか気味が悪くなってくる。
TBSの実況はただただ不愉快。
大毅 スプリットディシジョンで防衛
考察 ~大毅~
ジャブの引きの速さを意識するのは相変わらず兄貴の影響か、
それとも兄貴への憧憬か。
かっこいいボクシングをしようという意識があるのは
本人のものではなく家族、ファン、TBSの意向だろう。
ジャブに牽制もしくは威嚇の意図がこもっておらず、
圧力をかける際には右肩を固くした右ストのみに頼る。
斜に構えてカウンターを取ろうとするのは分かるが、
大毅にはそのようなセンスはない、というか似合わない。
相手を見れば見るほど、手数が減るタイプだから。
これは久高や以前の粟生と同じで、よろしくない意味での
エゴイスティックな面があることの証明になってしまう。
回を進めるごとに手数が減るのはジャブの使い方を知らないから。
つまり積極的に打ってくる、もしくは駆け引きしてくる相手との試合経験と
スパー経験が圧倒的に欠けているのだ。
坂田戦のパフォーマンスの素晴らしさは研究の成果であって
ボクサーとしての能力の証左ではなかったという結論を下さざるを得ない。
兄弟全員に当てはまるのかもしれないが、格下か徹底的に研究した相手でないと
持ち味が出せないのかな。
元々そうなのか、それともぬるいマッチメイクを通してそうなったのかは
今となっては判断できないのだが。
世界フライ級王者としての日本での歴史的位置づけはかなり微妙なところに来る。
考察 ~オルティアーヌ~
115-113で挑戦者の勝ちかと思ったが、118というスコアには首を傾げる。
王者の姿勢を圧力と称してポイントを振るならば、河野vsロハスはもっと競ってもよかった。
また徳山もペニャロサ相手に失冠していたはず。
もしくは川嶋はvsミハレスⅠに勝っていた。
まあ、スプリットという判定はある意味で納得しなければならない。
なぜなら徳山も川嶋もスプリットで生き延びた経験があるから。
オルティアーヌに話を戻すと、注目すべきはadjustability。
序盤は王者のパンチ力とハンドスピードに敬意を表し、
中盤の入口で始動モーションと軌道を見切るや、手数とフットワークにシフトした。
見切ったと考えられるのは下の3点。
①カウンターの左フックはまずボディに来ない
②右ストレートは射程は長いがヒットポイントは近い
③スウェーには効果的なバックステップが伴わず、2~3発目は当たる
つまり、出入りのタイミングさえ大失敗しなければ手数でポイントは稼げる。
事実、そのようなボクシングになった。
こう書くとアマチュア的なエッセンスにあふれるボクシングのようだが、
resourcefulness=臨機応変さが求められるのはプロなのだ。
(アマチュアに必要なのはメンタルとフィジカルのstability)
ルーマニアというとヨーロッパへの亡命ルートが確立しているそうだが、
フライ級にも門戸が開放されていることに驚きを覚える。
今度来日するとすれば日本のSフライ級連中の世界前哨戦になるのかな。
PS.
鬼塚のヨイショは聞いていて不快というか気味が悪くなってくる。
TBSの実況はただただ不愉快。