BOXING観戦日記

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WBA世界フライ級タイトルマッチ

2011-06-13 19:45:19 | Boxing
王者 ルイス・コンセプション VS 挑戦者 エルナン・マルケス

マルケス 11ラウンドTKO勝利 

考察 ~コンセプション~

ゴルフの世界では「ドライバーはショー、パットはマネー」という格言があるが、
ボクシングに置き換えると「パンチはショー、ディフェンスはマネー」となるか。
往々にしてボクシング界ではこれがvice versa(逆もまた真)となるのだが。
この選手は(求められるべき)ボクサーのエッセンスよりも、
ショーマン、エンターテイナーとしての要素が強すぎる。
5ラウンドの右の超速アッパーは外れはしたが、当たれば10カウント確実もの。
しかし、それを打つまえのガードがガラ空きでは……
とにかく右の一発のリスクが自分にとっても相手にとっても高すぎる、いわば諸刃の剣だ。
当然相手にダメージを与えもしたが、その後はカウンターで応酬された。
通常、肉体的なダメージを被れば、本能的にそれを避けようとするものだが、
この選手は観ていた限り、そうした行動に出ようとしない。
アドレナリンやセロトニン分泌が通常人よりはるかに多いだけでなく、
攻撃的な性格が本能をも抑え込んでいるようだ。
いや、むしろ最も原始的な本能丸出しで戦うからこうなるのだろうか。


考察 ~マルケス~

展開としてはまったく異なるが、随所にカサマヨルvsカチディスを彷彿させる
カウンターが入った。
視野が狭いファイターには側面からのカウンターが有効であることを
証明するかのような試合だった。
カウンターの右フックが面白いようにヒットし、実際にダメージも与え、
顔面も変形させたが、相手のタフネスがこちらの攻撃を上回っていた。
ここで精神的に辟易することなく、状況に応じた守備と攻撃に徹したのは
相手とは対照的に理性的な判断だった。
下馬評は不利で、管理人も実際にunderdogだと思っていたが、
どうしてなかなか予想を裏切ってくれる。
ドネアとの対戦経験とその後のドネアの圧倒的なパフォーマンスが
自身の源になっているのだろうと推測する。
清水がコンセプションと内定してたという噂もあったが、
一撃に特化した前王者よりも総合力で勝負できそうなこちらの方が、
選択肢としては悪くない。

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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (涼しい木星/管理人)
2011-06-14 23:50:32
Jamieさん - ボクシングに関係のない宣伝なので削除させていただきます。
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Unknown (kimufumi)
2011-06-20 00:21:57
お久しぶりです。相変わらず技術分析の参考にさせてもらっています。
コンセプションははじめの一歩でいうジミー・シスファーみたいな選手でしたね。
宮田とやった頃のじゃなく一歩とやった“スクラッチJ”の方ですが。
何せ全弾渾身のジョルトストレート。見ていて面白いですがファンだったらやめてほしいスタイルです。笑
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Unknown (涼しい木星/管理人)
2011-06-20 18:18:11
kimufumiさん - お久しぶりです。いましたねえ、スクラッチJ。忘れた頃にパワーアップを遂げて戻ってくる、少年漫画の文法にしっかり則ったキャラでした。というか私は宮田がどういうふうに両利き男を倒したのかをまだ知らないんです。80~90巻ぐらいで止まってますので。コンセプションは今なにやらキャリアを迷走中のようです。練習に身が入らずマネージャーともめたなんていう報道もあったように思います。まあ、彼が危険を冒さない堅実スタイルに転向することは考えにくいですね。
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Unknown (kimufumi)
2011-06-20 22:48:47
コンセプションだけでなくはじめの一歩も迷走してますね。
リアル路線で始まったこの漫画もインフレが進んでとうとうドラゴンボールみたいになってしまいました。
現実のボクシングにも個性的なボクサーは多々おりますが、はじめの一歩はなかなか近年の選手をモデルとしたキャラを出さないので勿体無いというかもどかしいというか。
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Unknown (涼しい木星/管理人)
2011-06-27 22:03:28
kimufumiさん - 返事が遅くなりまして申し訳ありません。将棋の名人戦にずっとかぶりついていたものでして。

一歩のキャラは当初はいろいろモデルがいましたね。鷹村の相手はハメドだったりデラホーヤだったりで面白かったです。一歩の詳細な戦績はさすがに記憶していないのですが、たったの1敗で勝ちは全KO。不動の日本王者でアジア圏のチャンピオンクラスの連中もねじ伏せているのになぜ世界戦の話が出てこないのでしょうね。西岡なんかスポットで出てきても良さそうですけど。外国人選手だとベタですがパッキャオとか。

ところで間柴の妹の久美ちゃん(だったかな?)とは、清い交際がスタートしているのでしょうか?
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Unknown (kimufumi)
2011-06-30 01:59:04
一応、一歩はだいぶ前の時点で世界ランク上位まできておりますが、世界の話も来ず、宮田との試合も実現しない理由の一つには作者がジム経営のために連載を長期化せざるをえないからなんて噂されております。
別冊number「拳の記憶」に高橋ナオトと森川氏が決裂する過程が書かれておりました。ここ最近の一歩のクオリティ低下(個人的な感想です)はそこが大きな原因ではないかと見ています。
なお、一歩と久美ちゃんは未だ交際はおろか告白も済ませておりません(笑) 両者ともそろそろ20代半ばになると思います。全部一歩のヘタレが原因なので世間的に見たら一歩はかなりひどいヤツになりますね。責任、とれと。
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Unknown (涼しい木星)
2011-07-04 19:00:52
kimufumiさん - やはり漫画家にもボクサーがしぶとくリングに上がり続けるのと同じ理由があるようですね。それがボクシング漫画だというのですから、奇妙な因縁を感じます。世界戦線参入はそういう事情があるにしても、別に恋愛漫画ではないのですから久美ちゃんとはそろそろ真剣な交際をしてほしいものです。漫画は所詮フィクションですが、リアルを題材にする以上、避けては通れないテーマですからね。女というものは男にとっての一番大事なもの(一歩にとってのボクシング)に並んでしまうというのは。
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