BOXING観戦日記

WOWOWエキサイトマッチなどの観戦記

ライトフライ級10回戦

2010-07-25 20:21:46 | Boxing
井岡一翔 VS アルバート・アルコイ

井岡 9ラウンドTKO勝利

考察 ~井岡~

効かせてからの仕留め方に課題ありあり。
詰めに関してはN・ドネアを参考にするとよい。
強いパンチでバタン、あるいはクリーンヒットでスッテーンと相手を転ばせたいのだろうが
生来のパンチ力はそこまで突き抜けてはいない。
自身もそのことは体感的に理解しているに違いなく、
だからこそ無闇に右と右のカウンターを狙っていたのだろう。
決まれば最高のフィニッシュシーンを演出するパンチになるが、
自分がもらってしまったときのことまで考えていたのだろうか。
本人からすればそこだけは見えているのだと思うが、
観ている側からするとかなりひやひやする。
実際に軽いパンチはきれいにもらっていたわけだから。
やはり国重戦が時期尚早だった。
積み上げたキャリアが少ない、ないしは足りないと
相手のごまかしを冷静に攻略できなくなるのだろうか。
名城や井岡甥を見ているとそう思う。
センス、素質、才能など、持ち合わせたものはどれも悪くないが、
それらが開花するのを待たずして世界戦まで突っ走りそうだ。

本人は辰吉みたいに壊れたいと思っているのだろうか。
また、陣営も辰吉のように壊れてほしいと願っているのだろうか。
最短奪取よりも長期政権。
話題作りのためだけの性急な世界挑戦には断乎反対!


考察 ~アルコイ~

フィリピン人らしく柔軟でダメージを逃がしやすい体を持っているが、
ボディから失速するのは、ある種のお約束か。
当て勘は結構良かったが、背中を丸めて打っては威力も半減。
相手のガードの隙間は見えていたのだろうが、
自身のガードをかいくぐって飛んでくるパンチに徐々に身も心も削られたか。
あとわずかに冷静さがあれば、相手のスタミナ難にもつけこむことはできたはず。
呼吸が苦しくともアゴを引く体勢さえ作っておけば
自然と相手の全体像も目に入るもの。
あとはフィリピーノ全体の傾向だが、明確な意志のあるジャブの欠如。
日本を主戦場にするなら身につけて損はない技術だ。
伸び悩みどころか落ちつつある嘉陽とならかなりいい勝負をしそうではある。

レフェリーストップは良いタイミングだったね。
あれが世界標準だということが日本のファンにも浸透してほしい。

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