electric

思索 電子回路 論評等 byホロン commux@mail.goo.ne.jp

LC共振回路

2007-10-03 20:52:49 | 電子回路
図の回路でスイッチをONするとどのような動作になるか考えて見ましょう。

ON の時点ではC の電荷Q はゼロでVc=0ですから、VL=VとなりLに電流i が流れ始めます。i はCに流れ込み電荷(Q=∫idt)として蓄えられVc(1/C∫idt )が上昇し、VLが減少していきます。i はサインカーブを描いて増加していきます。つまりVLの減少によって増分(di/dt)は小さくなるということです。Vc=V、VL=0のときi は最大となり増分はゼロ(di/dt=0)となります。

この時Lの磁気エネルギ(Φ=∫VL dt )は最大であり、よってi はさらにC に流れ電荷を溜めていきVc はV 以上となり、VL はマイナス電圧となります。それによってi は最大値から減少し始めます。Vc は増分を下げながらなおも上昇し、Vc = 2Vにおいてi= 0となりVcおよび電荷Q は最大(Q =∫i dt )となります。このときVL=-Vであり、C が電荷Q の放電を始めL に逆電流i が流れ始めます。以降省略。

このように、この回路は共振するのです。これはLC直列共振回路です。もっとも交流的に見れば直流電源は短絡しますので、等価的に前出のLC並列共振回路と同じ回路になります。

【参考】

i = V/ωL sinωt [ω=1/√(LC)]
Vc =-V cosωt+V

関連記事:
LC共振回路とDC/DCコンバータ(本稿) 2012-09-19
LC共振回路の解(ラプラス変換) 2012-10-04
ハートレー発振回路 2007-09-16
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする