SARAのブログ

日々のことあれこれ

DNA鑑定の謎

2019-02-20 18:22:32 | つぶやき
タイムリーな時期とはズレてしまったが
ある元アイドルの人について。
少し前にも「元アイドル」という題名で記事を
書いたがその人とはまたまったく別の人の話。

今日ここに書く元アイドルは、
30年前に一世風靡した男性アイドル。
ここ数年では子供のDNA鑑定をしたことで
ニュースになった。
その子供がつい最近になって事件を起こし
逮捕された。

その、子供の逮捕のニュース記事に対しての
コメントで意外にも
その父親である元アイドル(以下Oさん)が
擁護されていることにビックリした。
「彼は一生懸命子育てをしてきた」
「彼は充分やってきた」と。
「子供は20歳を超えているいい大人なのだから
あとはもう本人の問題。」
「同じ境遇の人でも立派にやっている人はいるのだから
生い立ちは言い訳にはならない」と。

確かに今回起こした事件は許されることではない。
相手の女性がどれだけ怖い思いをしたか。
確かに生い立ちをその言い訳にはできない。
言い訳にはできないが、
そういう事件を起こすような人格を形成したのは
間違いなく彼の生い立ちだと思う。
「同じ境遇の人でも立派にやってる人もいる」
って言う人もいるけど
彼とまったく同じ境遇の人がどれだけいるのか。
親だと思っていた人にDNA鑑定をされて
ある日突然「お前は俺の本当の子供じゃない」と
言われる。
それを世間にも公表される。
幼い時期の親の離婚に加え、4回も親権がコロコロ変わり、
まるでたらい回し。
世界のどこに行っても自分の居場所はない。
仮に、同じような境遇の人がいたとして、
その人が今はまっとうに生きているように見えても
この先とんでもない事件をある日突然起こす可能性だって
あるし、そもそも子供がそれぞれ受けてきた思いを
「同じ境遇の人でも立派にやっている人もいる」
なんて言葉で比べられるものでもないと思う。


そして私が一番言いたいこと。

そもそも。

Oさんは何故DNA鑑定をしようとしたのか、と私は
思うのだ。

成長するにつれ自分と似ていないと思ったと言っていたが、
片方の親には似ているがもう片方の親にはまったく
似ていない親子なんてゴロゴロいると思う。
現に、私は父親にはそっくりだと子供のころから
言われてきたが母親にはまったく似ていない。
母は私を産んだのだから
「自分の子供じゃないんじゃないか」と思うことはないだろうが
これが仮に私が母親にそっくりで父親にまったく似ていなかったと
しても私の父はDNA鑑定をしようと思うだろうか。
Oさんは、
「自分に似ていない」ということの他に
例えば元奥さんにかねがね不信感を抱いていて
それが子供の成長と共に色濃くなってきた、というなら
まだわかる。
もしそうだったとしても、
DNA鑑定をしてもしも我が子と思って育ててきた
その子が自分の子供じゃないとわかったとしたら、
その結果を受けて一体誰が幸せになるというのか、ということだ。
もちろん奥さんに裏切られていたということに対しては
腹も立つだろうと思う。
奥さんに「俺の子じゃないじゃないか!!」と
言ってやりたい気持ちもわからなくもない。
だとしたら、
DNA鑑定を子供にはどうにか誤魔化してやって
元奥さんにはその結果を言ったとしても
子供には絶対に秘密にするとか、
何かやり方があったんじゃないかと思う。
とは言え、一応名の知れた芸能人なのであれば、
そのうちどこからか情報が漏れ、
世間にバレてしまうこともあるかもしれない。
そしたらこの子は
「Oの本当の子供ではありませんでした」
という看板を背負ってこの先生きていかなければ
ならなくなる。
そのリスクを考えてDNA鑑定に踏み切ったのか、
もしくはそんなリスクを抱えてまでも鑑定する意味は
あったのかと思うのだ。

そして、
赤ちゃんの時から育ててきて10数年間我が子だと
思って一緒に生きてきたその子が
自分の子供じゃないとわかったからと言って
すぐに同居を解消したり
親権をすぐに元の奥さんに戻したりするものなのだろうかと
いうこと。
数年前の雑誌の記事では子供はOさんから
暴力を受けたことがあり、それがきっかけで自分から
家を出たと言っていたそうだが
もしそれが本当だったとしても
愛情を持って育ててきた子供が突発的に家を
飛び出すことと、
同居を正式に解消するということとはまったく別の話だと思うのだ。
何かの行き違いで、子供が家出をしても
愛情があるなら意地でも連れ戻すだろうし、
本気で子供がOさんとはもう一緒に生活はしたくないと
思うのだとしたら
Oさんは自分の本当の子供だと思って一緒に生活をして
いた頃からも、結局は愛情のある子育てをしていなかったと
いうことになる。
法的なことは私はまったくわからないが
例えば自分の本当の子供じゃないとわかったら
同居を解消しなくてはいけない、もしくは親権を
本当の親に渡さなければならない法律があったとして
やむなくそうしたのだとしても
その事情を双方わかって形だけはそうすることに
したのなら、
今でもマメに連絡を取り合ったり
海外で生活することになっても
日本に帰ってきた時にはたまには会おうとか、
もしくは完全に日本に帰ってきたのなら
もっとマメに連絡を取り合ってもっと頻繁に会うとか
そういう関係でいてもおかしくないのに
何故そうしていないのか。
増してや、その子が逮捕されたのなら何故真っ先に
引受人にならないのか、と。いや、こういう時に
育ての親が引受人になれるのかどうかという詳しい事情は
私にはわからないが、引受人としてじゃなくても
彼を支えてあげる方法はいくらでもあると思う。

まるでもうあの子とは関わりたくありませんと
Oさん自身も線引きをしているようにも見えてしまう。

DNA鑑定で子供が本当の子供ではなかったことがわかった
当時の記者会見でOさんは涙を流していたが、

「一番辛いのは子供だよ、そしてそれはあなたがDNA鑑定を
したからじゃないか。何故そんなに悲しいならDNA鑑定を
したんだよ。それは何の涙だよ。一番ショックなのは子供じゃないか。
鑑定したからには最後まで子供を守れよ。」

と私は思っていた。

もちろん一番悪いのは子供の母親だとは思う。
Oさんは本当の父親ではない。
だけど、育ての親。
我が子だと思って10数年その子を育て一緒に生きてきた
親だ。
何故その子供と今のような関係なのかと不思議に思うのだ。


子供が海外から帰国して日本で生活するようになってからも
数々の不義理をしていたというニュースも少し前に出ていた。
それに対しても
「これは親の責任じゃない、本人の資質の問題」
と言ってる人もいたけど、
それも私は「そうかな?」と思う。
子供のころから両親から暴力を受け、
親だと思っていた人にはDNA鑑定をされ、
自分の子供じゃないと言われ、
コロコロ親権が変わり、
そんな環境で育った人がまともな常識を身につけられる
わけがないと私は思う。
生き延びるだけでたぶん必死だったし、メンタルだってまともな
メンタルでいられるわけがないと思う。

親に愛されていない子供の絶望。
自分が生きてていいのか存在していていいのかと思う
心の闇。
それは地獄だ。
それはそういう境遇を経験した人にしかわからない。

何度も言うが
今回子供が起こした事件は許されることではない。

でもこの子も別の角度から見たら完全に被害者。

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