眞ちゃんち

クラリネット奏者 橋本眞介Blog

東アジアの現代音楽祭2010 in ヒロシマ 日本と韓国の作曲家の現在

2010年10月16日 | Weblog
東アジアの現代音楽祭2010 in ヒロシマ 本番
日本と韓国の作曲家の現在 と題された現代曲ばかりの演奏会。

昨日は定期本番終わって帰宅して夜中の3時近くまで譜読み。
まだ頭に入ってない個所がある。
今回は韓国の朴さんと松平さんの2曲の参加。

1部のトリである松平頼曉さんの無伴奏クラリネット「Polychronometry」。
大きく別れて 旋律、重音群、超跳躍点群、速い音の羅列群、
マウスピース無しでの歌・セリフ・足踏群、になり
その中にグリサンド、スラップ、バズイング、フラジオ、フラッター
グロウ、B,A管まとめて2本吹き、クラリネットでできる限りの現代奏法が盛りだくさん。

聴いているお客さんからは、面白くて楽しませてもらった、
ケージやライヒなど超前衛音楽を連想させる、とか言ってたけど
やっているこっちはわけもわからず書いてある音符を再生するのに必死なので
終わった瞬間、本番にもかかわらず大きなため息をついてしまった。

「ドンッ!!」って足踏みするシーンが10回くらい出てくるんだけど
足踏みするのは音を知っている僕と作曲家しか知らない。
足踏みをした瞬間、お客さんが一斉に「ビクッ!!」ってびっくりして体が反応してたこと。
会場のお客さんほぼ全員が飛び上がったもんだから
こっちの舞台から見ていたら大きなウエーブに見えた。
調子に乗って右足で何度もドンドンやっているうち6発目くらいで思いっきり捻挫。
後の4発くらいは代わりに左足で蹴り上げるが
やっぱり右足で踏ん張るもんだから痛いのは同じだね~
と心の中で静かに自分にツッコミもいれつつ演奏を続けた。

演奏が終わり控室で出演者と楽しく歓談しているうちに
今日の演奏を思い出すが思い出せない。というか、心に入っていない。
30年前に聴いて昨日演奏したル・シッドは30年ぶりでも心に深く刻まれている。
恐るべし、現代の音楽!