★ 私のクラシック音楽館 (MCM) ★ 蔵 志津久

クラシック音楽研究者 蔵 志津久によるCD/DVDの名曲・名盤の紹介および最新コンサート情報/新刊書のブログ

●クラシック音楽●コンサート情報

2024-05-16 09:39:47 | コンサート情報



<コンサート情報>



~「2024セイジ・オザワ 松本フェスティバル(OMF)」オーケストラ コンサート ~


<Aプログラム>

メンデルスゾーン:「夏の夜の夢」作品61より
R.シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」作品20
        「四つの最後の歌」

ソプラノ独唱:エルザ・ヴァン・デン・ヒーヴァー

指揮:沖澤のどか(OMF首席客演指揮者)

管弦楽:サイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)

会場:キッセイ文化ホール(長野県松本文化会館)

日時:2024年8月10日(土)午後3時/8月11日(日)午後3時


<Bプログラム>

ブラームス:交響曲 第1番 ハ短調 作品68
ブラームス:交響曲 第2番 ニ長調 作品73

指揮:アンドリス・ネルソンス

管弦楽:サイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)

会場:キッセイ文化ホール(長野県松本文化会館)

日時:8月16日(金)午後7時/8月17日(土)午後3時


<Cプログラム>

ブラームス:交響曲 第3番 ヘ長調 作品90
ブラームス:交響曲 第4番 ホ短調 作品98

指揮:アンドリス・ネルソンス

管弦楽:サイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)

会場:キッセイ文化ホール(長野県松本文化会館)

日時:8月21日(水)午後7時/8月22日(木)午後4時

 「セイジ・オザワ 松本フェスティバル(OMF)」を率いてきた小澤征爾総監督は、2024年2月、永眠されたが、小澤征爾総監督はかねてより、サイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)のこれからの体制を構想し、SKOアドバイザリー委員と相談の上、この夏の指揮者とプログラムを決定していた。その結果、この夏、沖澤のどか、とアンドリス・ネルソンスが松本に戻ってくることとなった。そして、フェスティバルとして史上初めて、小澤征爾総監督は沖澤のどかを「OMF首席客演指揮者」として指名し、今後は継続してSKOとの関係を築いて行くことになる。一方、アンドリス・ネルソンスが指揮するのは、ブラームスの交響曲全曲という意欲的なプログラム。「SKOの歴史も踏まえた上でブラームスを取り上げたい」というネルソンスからの提案であり、同時に小澤征爾総監督からの期待を込めてのプログラミングでもあった。

 指揮の沖澤のどか(1987年生まれ)は、青森県三沢市出身。東京藝術大学音楽学部指揮科首席卒業。卒業時にアカンサス音楽賞、同声会賞を受賞。同大学院音楽研究科指揮専攻修士課程修了。2011~2012年、オーケストラ・アンサンブル金沢指揮研究員。2015年、フェリックス・メンデルスゾーン基金の奨学生に選出。2017年、ダニエレ・ガッティとロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団によるマスタークラスに参加。2018年第18回「東京国際音楽コンクール〈指揮〉」にて、女性として初めて第1位及び特別賞、齋藤秀雄賞を受賞。第7回「ジュネス・ミュジカル・ブカレスト国際指揮者コンクール」第3位。第1回「ニース・コートダズール・オペラ指揮コンクール」セミファイナリスト。2019年第56回「ブザンソン国際指揮者コンクール」優勝、同時に聴衆賞及びオーケストラ賞受賞。同年、ハンス・アイスラー音楽大学ベルリン修士課程オーケストラ指揮専攻を修了。2020年よりベルリン・フィルのカラヤン・アカデミーの奨学金を受け、キリル・ペトレンコの助手となる。2022年3月には、急病のペトレンコの代役としてベルリン・フィルを指揮した。メルボルン交響楽団、MDR交響楽団、トーンキュンストラー管弦楽団との定期公演に登場。2023年第21回「齋藤秀雄メモリアル基金賞」受賞。2023年4月京都市交響楽団の第14代常任指揮者に就任。2024年「セイジ・オザワ 松本フェスティバル(OMF)」首席客演指揮者に就任。現在、ベルリン在住。

 指揮のアンドリス・ネルソンス(1978年生れ)は、ラトビア、リガ出身。ラトビア国立歌劇場管弦楽団の首席トランペット奏者を務め、マリス・ヤンソンスなどより指揮を学ぶ。2003年ラトビア国立歌劇場首席指揮者、2006年北西ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団首席指揮者、2006年北⻄ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団首席指揮者、2008年バーミンガム市交響楽団首席指揮者・音楽監督を歴任。そして2014年ボストン交響楽団音楽監督に就任し一躍世界の注目を集める。2018年ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のカペルマイスターに就任。ボストン響とはショスタコーヴィチの交響曲全曲および歌劇「ムツェンスク郡のマクベス夫人」を録音しており、このツィクルスは「最優秀オーケストラパフォーマンス賞」、「最優秀アルバム技術賞」、クラシック部門を含む4つの「グラミー賞」に輝いている。また、ゲヴァントハウス管とは好評のブルックナー交響曲ツィクルスを継続。2019年にはベートーヴェン生誕250周年を記念したウィーン・フィルとのベートーヴェン交響曲全曲録音をリリース。2019 年秋、ネルソンス、ボストン交響楽団、ゲヴァントハウス管弦楽団の三者にとって画期的なプロジェクトが実現した。それは、両楽団の楽団員で編成された「ジョイント・オーケストラ」により3公演がボストンのシンフォニー・ホールで行われたことである。この両楽団を結ぶ先駆的な連携におけるリーダーシップによりアンドリス・ネルソンスは「グラミー賞」を受賞した。
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