★ 私のクラシック音楽館 (MCM) ★ 蔵 志津久

クラシック音楽研究者 蔵 志津久によるCD/DVDの名曲・名盤の紹介および最新コンサート情報/新刊書のブログ

●クラシック音楽●新譜CD情報

2023-12-29 09:40:33 | 新譜CD情報



<新譜CD情報>



~弦楽アンサンブル「石田組」 2023・夏 ヴィヴァルディ:協奏曲集「四季」ほか~



ヴィヴァルディ:協奏曲集「四季」 作品8

ホワットエヴァー(オアシス)
ありがとう(いきものがかり)

特典DVD(約22分)

演奏:弦楽アンサンブル「石田組」

収録:2022年8月19日、ミューザ川崎シンフォニーホール(ライヴ録音)

CD:ユニバーサルミュージック D2CC-1047

 いま最も聴きたいカリスマ・ヴァイオリニスト 石田泰尚率いる 「石田組」 第2章。「石田組 2023・春」は、サウンドスキャンの週間クラシック・チャート第1位を獲得し、以後常に上位をキープ。アルバム発売を記念した29公演の全国ツアーも各所大入りの大盛況。

 ヴァイオリンの石田泰尚(1973年生まれ)は、神奈川県川崎市出身。1995年国立音楽大学を首席で卒業、同時に矢田部賞を受賞。1994年~2001年新星日本交響楽団コンサートマスター。2001年から神奈川フィルハーモニー管弦楽団ソロ・コンサートマスターを務め、現在、同管弦楽団首席ソロ・コンサートマスター。2020年から京都市交響楽団特別客演コンサートマスター。このほか、1994年に結成された弦楽四重奏団「YAMATO String Quartet」、ピアソラを追及した「トリオ・リベルタ」、ピアニスト及川浩治の呼びかけで結成されたピアノトリオ「Bee」等、様々なユニットで活躍する。2014年弦楽アンサンブル「石田組」結成。

 弦楽アンサンブル「石田組」は、神奈川フィルハーモニー管弦楽団の首席ソロ・コンサートマスターを務める石田泰尚が、2014年に企画・結成した弦楽アンサンブル。石田が集めたメンバーは全員男性のみで“石田組長”が信頼を置く第一線で活躍するオーケストラメンバーを中心に“組員”が構成されている。月刊「音楽の友」(2021年4月号)のアンケート調査「あなたが好きな室内楽グループは?」(弦楽四重奏団を除く、九重奏団まで)において、堂々4位にランクインし(ちなみに3位はベルリン・フィル八重奏曲、5位はカザルス・トリオ)、その人気のほどが窺える。
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●クラシック音楽●コンサート情報

2023-12-28 10:38:23 | コンサート情報



<コンサート情報>



~札幌コンサートホール kitara プラハ交響楽団 ニューイヤー名曲コンサート~

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 作品18
ドヴォルジャーク:交響曲 第9番 「新世界より」ホ短調 作品95

ピアノ:牛田智大

指揮:トマーシュ・ブラウネル

管弦楽:プラハ交響楽団

会場:札幌コンサートホール kitara

日時:2024年1月5日(金曜日) 午後7時

 ピアノの牛田智大(1999年生れ)は、福島県いわき市生まれ、名古屋市育ち。モスクワ音楽院で学ぶ。2008年から2012年にかけて開催された「ショパン国際ピアノコンクール in Asia」において、史上初となる5年間続けての第1位を受賞。2012年日本人クラシックピアニストとしては史上最年少の12歳でデビューCDアルバム「愛の夢」を発表し、好評を博す。同年東京オペラシティにおいてデビューリサイタルを行う。2018年「浜松国際ピアノコンクール」で日本人歴代最高位の第2位、ワルシャワ市長賞と聴衆賞も受賞。2019年第29回「出光音楽賞」受賞。月刊「音楽の友」(2022年12月号)において、読者アンケート「あなたのもっともすきなショパン演奏家」で第1位に選出。

 プラハ交響楽団は、音楽の都プラハのスメタナホールを本拠地とする、チェコ3大オーケストラのひとつ。1934年に、FOK交響楽団として設立。FOKとは「Film-Opera-Koncert」の略で、設立当初は映画音楽を中心的に行っていた。1952年に、プラハ市公認オーケストラとなり、現在の楽団名「プラハ交響楽団」となる。首席指揮者は、ヴァーツラフ・スメターチェク(1942年~1972年)、セルジュ・ボド(2001年~2006年)、ピエタリ・インキネン(2014年 ~2017年)などが務めた。1984年に初来日を果たした。2024年1月には、2019年以来5年ぶりとなる来日を予定。今回初来日となる同団首席指揮者のトマーシュ・ブラウネルが指揮を務める。
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●クラシック音楽●コンサート情報

2023-12-27 09:35:33 | コンサート情報



<コンサート情報>



~フェスティバルホール  ウィーン・ヨハン・シュトラウス管弦楽団   ニューイヤー・コンサート2024~

ヨハン・シュトラウス 2世:喜歌劇『こうもり』序曲
ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ・マズルカ「燃える恋」
ヨハン・シュトラウス 2世:トリッチ・トリッチ・ポルカ
ヨハン・シュトラウス 2世:ワルツ「レモンの花咲くところ」
ヨハン・シュトラウス 2世:「メロディーエン・カドリーユ」
ヨハン・シュトラウス 2世:ワルツ「ウィーン気質」
カール・ミヒャエル・ツィーラー:喜歌劇『財務責任者』序曲よりワルツ「いらっしゃいませ」
ヨハン・シュトラウス 2世:フランス風ポルカ「クラップフェンの森で」
エドゥアルト・シュトラウス:ポルカ・シュネル 「ブレーキかけずに」
フランツ・レハール:ワルツ「金と銀」
ヨハン・シュトラウス 2 世 :ポルツ・シュネル「観光列車」
ヨハン・シュトラウス 2 世 :ワルツ「美しく青きドナウ」

指揮・ヴァイオリン:ヨハネス・ヴィルトナー

管弦楽:ウィーン・ヨハン・シュトラウス管弦楽団

会場:フェスティバルホール

日時:2024年1月6日(土) 午後2時

 指揮・ヴァイオリンのヨハネス・ヴィルトナー(1956年生まれ)は、オーストリア、ミュルツツーシュラーク出身。ウィーンとパルマでオトマール・スウィトナーとヴラディミール・デルマンに指揮を学び、またヴァイオリンおよび音楽学を学んだ後、ウィーン・フィルにヴァイオリニストとして在籍。その後、スロヴァキア国立コシツェ・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者(1990年~1992年)、プラハ国立歌劇場の首席指揮者(1994年~1995年)、ライプツィヒ歌劇場の第一常任指揮者(1996年~1998年)を経て、1997年から2007年までノイエ・フィルハーモニー・ヴェストファーレンの音楽総監督を務めた。現在はウィーン・ヨハン・シュトラウス管弦楽団の指揮者とBBCコンサート・オーケストラの首席客演指揮者を務めている。

 ウィーン・ヨハン・シュトラウス管弦楽団(WJSO)は、オーストリアの首都ウィーンを拠点とした、シュトラウス・ファミリーの音楽をプログラムの中心とするオーケストラ。。オーストリア・ラジオ(ORF)とヴァイオリニストのオスカー・ゴーガーにより、1966年に結成され、19世紀後半にヨハン・シュトラウス2世らが率いたシュトラウス管弦楽団を継承する。楽団員は、ウィーン放送交響楽団を中心としたウィーンのオーケストラから選抜。常設団体ではなく、年15回程度のコンサートと録音、演奏旅行などのたびに結成。40名前後の小編成は、ウィーンフィルなどが同分野を演奏する際の半分強の人数だが、シュトラウス生前のオリジナル演奏規模に近いとされる。
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●クラシック音楽●NHK-FM「ベストオブクラシック」レビュー~アリス・紗良・オットとファビオ・ルイージ指揮NHK交響楽団の共演~

2023-12-26 09:49:44 | NHK‐FM「ベストオブクラシック」レビュー



<NHK-FM「ベストオブクラシック」レビュー>




~アリス・紗良・オットとファビオ・ルイージ指揮NHK交響楽団の共演~



ハイドン:交響曲第100番 ト長調 「軍隊」
リスト:ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調
サティー:グノシエンヌ(アンコール)
レーガー:モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ 作品132

ピアノ:アリス・紗良・オット

指揮:ファビオ・ルイージ

管弦楽:NHK交響楽団

収録:2023年12月6日、サントリーホール

放送:2023年12月15日 午後7:30~午後9:10

 今夜のNHK-FM「ベストオブクラシック」は、2023年12月6日、サントリーホールで行われた「N響 第1999回定期公演」の演奏会。ピアノ独奏にアリス・紗良・オットを迎え、リスト:ピアノ協奏曲第1番、さらにハイドン:交響曲第100番、レーガー:モーツァルトの主題による変奏曲とフーガが演奏された。

 ピアノのアリス=紗良・オット(1988年生れ)は、ドイツ・ミュンヘン出身。父親がドイツ人、母親が日本人。ピアニストのモナ=飛鳥・オットは実妹。オーストリアのザルツブルク・モーツァルテウム大学で学ぶ。2003年バイロイト音楽祭に招かれ、ワーグナー愛用のピアノを使用してリサイタルを開催。2004年「イタリア・シルヴィオ・ベンガーリ・コンクール」優勝、同年中村紘子(1944年―2016年)の招きにより日本でのデビューを果たす。2005年「ヨーロッパピアノ指導者連盟コンクール」優勝。2010年「クラシック・エコー・アワード2010」にてヤング・アーティスト・オブ・ザ・イヤーを受賞。

 指揮のファビオ・ルイージ(1959年生れ)は、イタリア、ジェノヴァ出身。パガニーニ音楽院およびグラーツ音楽院で学ぶ。1984年グラーツ歌劇場で指揮活動を開始。1990年グラーツ交響楽団を創設し、1995年まで芸術監督を務めた。その後、ライプツィヒ放送交響楽団芸術監督、スイス・ロマンド管弦楽団首席指揮者、ウィーン交響楽団首席指揮者、シュターツカペレ・ドレスデン音楽監督、メトロポリタン歌劇場首席指揮者、チューリッヒ歌劇場音楽総監督、ダラス交響楽団音楽監督、デンマーク国立管弦楽団首席指揮者を歴任。 2013年メトロポリタン歌劇場とのワーグナーの楽劇「ニーベルングの指環」の録音によりグラミー賞を受賞。 2017年デンマーク国立交響楽団首席指揮者、2019年フィレンツェ五月音楽祭音楽監督に就任。2022年9月NHK交響楽団首席指揮者に就任。


 ハイドン:交響曲第100番 ト長調は、1793年から94年にかけて作曲された交響曲。いわゆる”ロンドン交響曲”のうちの1曲であり、「軍隊」の愛称で知られている。「軍隊」という愛称は、有名な”トルコ軍楽”の打楽器(トライアングル、シンバル、バスドラム)が第2楽章と、終楽章の終わりで使われていることによる。18世紀のヨーロッパの宮廷ではトルコがエキゾティシズムの象徴となり、様々な”トルコ風音楽”が流行として取り入れられた。初演は1794年3月31日にロンドンのハノーヴァー・スクエア・ルームズにおける第8回ザーロモン演奏会で行われた。

 今夜のハイドン:交響曲第100番「軍隊」でのファビオ・ルイージ指揮NHK交響楽団の演奏は、全体にキリリと引き締まったテンポで曲が進む。実に堂々とした構成力を持った、力強い演奏内容だ。ハイドンの交響曲というと、何か長年の慣習というか、しきたりのようなものが存在して、その枠からなかなか抜け出せないのが通例。しかし、今夜のファビオ・ルイージ指揮NHK交響楽団は、そんなことには一切お構えなしに、自らの信念に基づいて曲を進める。指揮者とオーケストラの奏者一人一人の心意気がピタリと合っている。N響のメンバーがァビオ・ルイージを信頼しきって演奏していることが、聴き進めるうちにじわじわと伝わってくる。この結果、ハイドンの交響曲が、現代の我々の感覚にも違和感なくストレートに伝わってくる。曲全体が生き生きした躍動感に包まれ、ハイドンの交響曲が光り輝いた一瞬が、そこには確かにあった。


 リスト:ピアノ協奏曲第1番は、1830年代から1856年にかけて作曲された。同曲の着想は、1830年代頃からすでに着手していたと考えられている。1835年に初稿が完成した。その後リストはこの初稿を単一楽章の形式に改訂を行い、1839年に初稿の改訂版をひとまず完成させている。再開したのは7年後の1846年で、1849年7月に最終稿を完成させた。しかし完成後すぐには発表せず、1853年に再び改訂し、初演後の1856年にはさらなる推敲が加えられている。初演は1855年2月17日、ヴァイマルの宮廷において、ベルリオーズの指揮と作曲者自身のピアノによって行われた。

 今夜のアリス=紗良・オットをソリストに迎えたリスト:ピアノ協奏曲第1番の演奏は、アリス=紗良・オットの入魂のピアノ独奏が際立った。何かピアノと決闘でもするかのような迫力がスピーカーを通して聴き取れた。ただ単にリスト風の演奏に徹するのではなく、一度リストから離れて、再度このピアノ協奏曲に挑戦するかのするような生々しさがある演奏だ。ロマン派のピアノ協奏曲をただなぞるのではなく、今生きる我々が、この曲からくみ取れるものは何かををトコトン追及した演奏が強く印象に残った。今夜のアリス=紗良・オットの演奏を聴いていると、新しいクラシック音楽の演奏の一つの答えがそこにはあるように感じられた。ベートーヴェンもシューベルトもリストも、当時の聴衆の感覚に合ったから高い評価が得られたのだ。アリス=紗良・オットが、今後、クラシック音楽の演奏の改革の旗手を務めるのではないかとさえ感じさせた演奏ではあった。


 レーガー:モーツァルトの主題による変奏曲とフーガは、主題、第1変奏~第8変奏、フーガからなっている。モーツァルトのピアノソナタ第11番「トルコ行進曲付き」の第1楽章から主題を取った変奏曲で、1914年4月から7月にかけて作曲された。初演は、1915年1月8日にヴィースバーデンでレーガーの指揮によって行われた。作曲にあたっては当時の音楽界の「混乱」、同時代人たちの作品の「不自然さ、奇妙さ、奇抜さ」への対抗の宣言という意図があったという。レーガーの作品のなかでも明快さと高い完成度を持つ代表作で、現在でも演奏機会は多い。

 今夜のファビオ・ルイージ指揮NHK交響楽団によるレーガー:モーツァルトの主題による変奏曲とフーガは、NHK交響楽団の持つ重厚な味わいをファビオ・ルイージが存分に引き出すことに成功した演奏となった。今夜の最初の曲のハイドン:交響曲第100番「軍隊」においては、華麗な仕上がりが特徴の、どちらかというとフランス系あるいはイタリア系のオーケストラを思い起こさせる軽快さに満ちていた。一方、レーガー:モーツァルトの主題による変奏曲とフーガでは、がらりと変え、ドイツ系あるいはオーストリア系のオーケストラの持つような重厚さを前面に打ち出した演奏となった。一晩の演奏で異なる感触の演奏が聴けるのも、生の演奏会ではの醍醐味であることを教えてくれた。特にレーガーの曲の最後の「フーガ」の演奏では、ファビオ・ルイージ指揮N響の奏でる何重にも重なり合った重厚な響きに圧倒され、暫し間、酔いしれた。(蔵 志津久)
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●クラシック音楽●コンサート情報

2023-12-25 11:04:08 | コンサート情報



<コンサート情報>



~サントリーホール ウィーン・フォルクスオーパー交響楽団 ニューイヤー・コンサート 2024 ~

スッペ:オペレッタ『美しきガラテア』序曲
ヨハン・シュトラウスII世:ワルツ『もろびと手をとり』作品443
エドゥアルト・シュトラウス:ポルカ・シュネル『人が笑い生きるところ』作品108
ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ・マズルカ『パンジー』作品183
ヨハン・シュトラウスII世:オペレッタ『ジプシー男爵』より「誰が僕たちを結婚させたのか」
グイド・マンクージ:ワルツ『スタイル&エレガンス』
ヨハン・シュトラウスII世:行進曲『我らの旗のひらめくところ』作品473
ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ・シュネル『短いことづて』作品240
ヨハン・シュトラウスII世:オペレッタ『ヴェネツィアの一夜』より「誠実でいるなんて 趣味じゃない」
グイド・マンクージ:『新幹線ポルカ』
レハール:オペレッタ『パガニーニ』より「私ほどあなたを愛した人はいない」
ヨハン・シュトラウスⅡ世:ワルツ『美しく青きドナウ』作品314
ほか

指揮:グイド・マンクージ

管弦楽:ウィーン・フォルクスオーパー交響楽団

ソプラノ:ベアーテ・リッター
テノール:メルツァード・モンタゼーリ

バレエ・アンサンブルSOVOPウィーン

会場:サントリーホール

日時:2024年1月1日(月・祝) 午後2時

 指揮のグイド・マンクージは、1998~2002年シェーンブルン宮殿室内管弦楽団首席指揮者、00~02年ウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団副指揮者。ウィーン芸術週間、クラングボーゲン、ロンドン古楽コンソートなどに客演。ウィーン室内歌劇場、エアフルト歌劇場などでも指揮している。02年クラーゲンフルト劇場の首席指揮者に就任。作曲家としても評価が高い。

 ウィーン・フォルクスオーパー交響楽団は、ウィーン・フィルと並び世界最高のウィンナ・ワルツ、ポルカを聴かせてくれる。この楽団は、ウィーンを代表するオペラ、オペレッタハウスとして1898年に創設されたウィーン・フォルクスオーパー(国民劇場)のオーケストラ・メンバーにより結成され、ウィーン市民に長く愛され続けている。
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●クラシック音楽●新譜CD情報

2023-12-22 09:40:30 | 新譜CD情報



<新譜CD情報>



~今、注目の指揮者 沖澤のどか 待望のデビュー盤~



シベリウス:交響曲第2番 二長調 作品43

指揮:沖澤のどか

管弦楽:読売日本交響楽団

録音:2021年10月9日~10日、東京芸術劇場<ライブ録音>

CD:日本コロムビア COCQ-85619

 このCDは、2021年10月に沖澤のどかが、読売日本交響楽団に初登場した際のシベリウス:交響曲第2番のライブ録音盤。

 指揮の沖澤のどか(1987年生まれ)は、青森県三沢市出身。東京藝術大学音楽学部指揮科首席卒業。卒業時にアカンサス音楽賞、同声会賞を受賞。同大学院音楽研究科指揮専攻修士課程修了。2011~2012年、オーケストラ・アンサンブル金沢指揮研究員。2015年、フェリックス・メンデルスゾーン基金の奨学生に選出。2017年、ダニエレ・ガッティとロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団によるマスタークラスに参加。2018年第18回「東京国際音楽コンクール〈指揮〉」にて、女性として初めて第1位及び特別賞、齋藤秀雄賞を受賞。第7回「ジュネス・ミュジカル・ブカレスト国際指揮者コンクール」第3位。第1回「ニース・コートダズール・オペラ指揮コンクール」セミファイナリスト。2019年第56回「ブザンソン国際指揮者コンクール」優勝、同時に聴衆賞及びオーケストラ賞受賞。同年、ハンス・アイスラー音楽大学ベルリン修士課程オーケストラ指揮専攻を修了。2020年よりベルリン・フィルのカラヤン・アカデミーの奨学金を受け、キリル・ペトレンコの助手となる。2022年3月には、急病のペトレンコの代役としてベルリン・フィルを指揮した。メルボルン交響楽団、MDR交響楽団、トーンキュンストラー管弦楽団との定期公演に登場。2023年第21回「齋藤秀雄メモリアル基金賞」受賞。2023年4月京都市交響楽団の第14代常任指揮者に就任。
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●クラシック音楽●コンサート情報

2023-12-21 09:42:17 | コンサート情報



<コンサート情報>



~The Symphony Hall ジルベスターコンサート2023 ミコラ・ジャジューラ指揮ウクライナ国立フィルハーモニー交響楽団~

ロッシーニ:歌劇『セヴィリアの理髪師』序曲
      歌劇『セヴィリアの理髪師』より「陰口はそよ風のように」 
プッチーニ:歌劇『蝶々夫人』より「ある晴れた日に」
          歌劇『トスカ』より「妙なる調和」
オルメス:夜と愛
ビゼー:歌劇『カルメン』より「ハバネラ」「セギデーリャと二重唱」 
ロッシーニ:歌劇『ウィリアム・テル』序曲 
オッフェンバック:歌劇『ホフマン物語』より「ホフマンの舟歌」 
プッチーニ:歌劇『トゥーランドット』より「誰も寝てはならぬ」
グノー:歌劇『ファウスト』より「金の子牛の歌」
J.シュトラウスⅡ世:ワルツ「美しく青きドナウ」
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」〜第4楽章 
ヴェルディ:歌劇『椿姫』より「乾杯の歌」 
J.シュトラウスⅠ世:ラデツキー行進曲 

ソプラノ:テチアナ・ガニーナ
アルト:アンジェリーナ・シュヴァツカ
テノール:ドミトロ・クズミン
バリトン:セルギィ・マゲラ

指揮:ミコラ・ジャジューラ

管弦楽:ウクライナ国立フィルハーモニー交響楽団

会場:ザ・シンフォニーホール

日時:2023年12月31日(日)  午後5時

 指揮のミコラ・ジャジューラは、チャイコフスキー記念キーウ国立高等音楽院で学び、R.コフマンに師事。1986年から88年までロシアのオムスク交響楽団の首席指揮者を務めた。1988年に初めてウクライナ国立歌劇場で指揮、2011年に同歌劇場の音楽監督、2013年には首席指揮者となった。同歌劇場のほか1996年よりウクライナ国立フィルハーモニーの音楽監督も務める。現在、ウクライナのクラシック界を代表する指揮者。ウクライナ人民芸術家。

 ウクライナ国立歌劇場管弦楽団は、1834年に誕生した歴史と伝統を誇るオーケストラ。1880年代にはチャイコフスキーを劇場に招いて、オペラ『スペードの女王』『エフゲニー・オネーギン』などを上演し、成功をおさめた。1891年にはチャイコフスキー自身の指揮で彼の作品を上演し、キーロフ劇場やボリショイ劇場に続く劇場として称賛した。そのほか、リムスキー=コルサコフ、ラフマニノフ、グリエール、グラズノフ、ショスタコーヴィチなど錚々たる作曲家がこのオーケストラを指揮している。ヴェルディ、プッチーニ、チャイコフスキー、ムソルグスキーなどのオペラ作品、チャイコフスキーのバレエ作品をはじめ、近年ではベートーヴェン、ブラームス、マーラーなどの交響曲も演奏。オイストラフ、ギレリスなどの巨匠とも共演している。ドイツ、フランス、ポーランド、スイスなどヨーロッパ各地でも公演を行い好評を博している。
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●クラシック音楽●コンサート情報

2023-12-20 09:34:22 | コンサート情報



<コンサート情報>



~びわ湖ホール ジルヴェスター・コンサート 2023~

デュカス:「ラ・ペリ」のファンファーレ
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 ピアノ:福間洸太朗
スメタナ:歌劇『売られた花嫁』(ドイツ語歌唱)よりハイライト
       序曲、農民たちの合唱、ポルカ、道化師の踊り、第3幕フィナーレ ほか
外山雄三:管弦楽のためのラプソディ

指揮:キンボー・イシイ

管弦楽:大阪交響楽団

ピアノ:福間洸太朗

ソプラノ:砂川涼子
テノール:清水徹太郎
テノール:山本康寛

独唱・合唱:びわ湖ホール声楽アンサンブル

一般参加:ジルヴェスター合唱団
     ジルヴェスター・ファンファーレ隊

司会:桂 米團治

会場:滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホール

日時:2023年12月31日(日) 午後3時

 「びわ湖ホール ジルヴェスター・コンサート」。 2023は、ドイツの劇場で音楽監督などを歴任したキンボー・イシイを指揮に迎える。今年、生誕150周年のラフマニノフ作曲のピアノ協奏曲第2番、来年に生誕200年となるスメタナ作曲の歌劇「売られた花嫁」抜粋、そして今年7月に92歳で亡くなった偉大な音楽家、外山雄三が遺した「管弦楽のためのラプソディ」をお贈りする。人気のピアニスト福間洸太朗、ソプラノの砂川涼子を迎え、びわ湖ホール声楽アンサンブルも活躍。司会は桂 米團治。
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●クラシック音楽●新刊情報

2023-12-19 09:36:41 | 新刊情報



<新刊情報>




書名:ハイクポホヤの光と風

著者:舘野 泉

発行:音楽の友社

 2015~21年にかけて「音楽の友」誌で連載されたピアニスト・舘野 泉のエッセイ、「80歳の屋根裏部屋」と「ハイクポホヤの光りと風」をまとめた一冊。書籍化にあたり、連載後の21年10月~23年4月の間の出来事についても大幅に加筆を加えた。60年を超える演奏生活の中で舘野が魅了された作曲家やその作品――ムソルグスキー、グラナドス、ハチャトゥリアン、シベリウス、矢代秋雄、三善晃、間宮芳夫、吉松隆――、そしてのべ数千回のコンサートで巡った世界各地の場所――アイスランド、フランス、ロシア、アルゼンチン、インド、ラオス――など、このほかに家族など大切な人々についても綴っている。「ハイクポホヤ」とは、舘野の別荘があるフィンランドの湖畔の一角。そこに降り注ぐ光や吹き抜ける風のように、音楽と共に移ろいゆく人生の機微を独自の感性でとらえた文章は、作品解説でも自伝でもない、唯一無二の語りである。


書名:オペラ大図鑑

著者:アラン・ライディング、レスリー・ダントン=ダウナー

監修:加藤浩子

発行:河出書房新社

 オペラの誕生から現代の新作に至るまで、400年超にわたる壮大な総合芸術の世界を、豪華ヴィジュアル満載でたどる決定版大型ガイド。作曲家、台本作家、182もの作品を網羅。すべてのオペラ愛好家に捧ぐ。1607年モンテヴェルディの「オルフェオ」からコジ・ファン・トゥッテ、ラ・ボエーム、そしてブロークバック・マウンテンなど現代のオペラまで、作曲家・演目・歌手・舞台・建築を網羅しオペラの壮大な歴史をたどる究極のビジュアルガイド。【同書の特徴】 1:ルネサンスから21世紀まで182の重要作品とその作曲家・作品の特徴を膨大な図版で詳説 2:各作品の初演情報などデータ面も充実、各国の進化を示すために年代順に配列 3:作品紹介には代表的な舞台写真も数多く紹介


書名:杜のオーケストラ~仙台フィル50年の物語~

著者:須永 誠

発行:音楽之友社

 「これで金を取る気なのか!」 約190人もの関係者への取材・確認を敢行。指揮者はなぜ怒ったのか? 求められた音楽像は? 東日本大震災やコロナ禍でも音楽の灯を絶やさなかった理由とは?――50年にわたる物語が幕を上げる。1973年冬、杜の都・仙台の寺院に集まった音楽家4人が、オーケストラの設立を決意する。まもなくプロ化するも、理想の相違や、楽団員の確保、資金繰りの困難が待っていた。数々の痛みを経験しながらも同オケは、東北の音楽文化の中核を担い、東京公演や海外公演、そして国際音楽コンクールなど世界的な檜舞台を踏むようになる。仙台フィルを形づくってきた芥川也寸志、籾山和明、円光寺雅彦、外山雄三、梅田俊明、パスカル・ヴェロ、飯守泰次郎、高関健、山田和樹ら指揮者との絆、地元のみならず全国の音楽家、音楽ファンから寄せられる信頼。そして、プロとしての矜持・・・。常に挑戦し続ける地方オケの雄の素顔。


書名:ジャズピアノ (上)(下)~その歴史から聴き方まで~

著者:マイク・モラスキー

発行:岩波書店

 ジャズ演奏を裏から支えるピアノを手掛かりに、全く新しい切り口からジャズの歴史をたどる。外国語文献を駆使し、印象論を越えた、具体的な聴きどころ、鑑賞のヒントに満ちた、類書のないジャズ論。繰り返し聞いていた演奏が、新鮮に聞こえてくる! 上巻は、ジャズの誕生からビバップ、クールジャズの成立まで。下巻は、ハードバップの展開から現在までの歴史をたどり、ジャズピアノのテクニックを解説、さらに様々編成の中にピアノを聴く。
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●クラシック音楽●コンサート情報

2023-12-18 09:38:53 | コンサート情報



<コンサート情報>



~第21回ベートーヴェンは凄い!全交響曲連続演奏会2023~

ベートーヴェン:全交響曲

         第1番 ハ長調 Op.21
         第2番 ニ長調 Op.36
         第3番 変ホ長調 Op.55 「英雄」
         第4番 変ロ長調 Op.60
         第5番 ハ短調 Op.67 「運命」
         第6番 ヘ長調 Op.68 「田園」
         第7番 イ長調 Op.92
         第8番 ヘ長調 Op.93
         第9番 ニ短調 Op.125 「合唱付」

指揮:広上淳一

管弦楽:岩城宏之メモリアル・オーケストラ(コンサートマスター:篠崎史紀)

ソプラノ:竹下みず穂
アルト:山下裕賀
テノール:工藤和真
バリトン:池内響

合唱:ベートーヴェン全交響曲連続演奏会特別合唱団

会場:東京文化会館

日時:2023年12月31日(日) 午後1時

 年末恒例の「ベートーヴェンは凄い!全交響曲連続演奏会」。第21回を迎えた2023年は、広上淳一指揮城宏之メモリアル・オーケストラの演奏で1年を締めくくる。

 指揮の広上淳一(1958年生れ)は、東京都出身。1984年第1回「キリル・コンドラシン国際青年指揮者コンクール」で優勝。1991年~2000年日本フィルハーモニー交響楽団正指揮者。1994年度「渡邉暁雄音楽基金音楽賞」受賞。2008年京都市交響楽団常任指揮者就任(2014年より常任指揮者兼ミュージック・アドヴァイザー)。2015年広上淳一が常任指揮者に就任してからの京都市交響楽団は驚異的な能力の向上を遂げたとして、京都市交響楽団とともに第46回(2014年度)「サントリー音楽賞」を受賞。2016年第36回「NHK交響楽団 有馬賞」受賞。2020年京都コンサートホール館長に就任。2021年日本フィルハーモニー交響楽団のフレンド・オブ・JPO(芸術顧問)に就任。2022年オーケストラ・アンサンブル金沢のアーティスティック・リーダーに就任。
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