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★ 私のクラシック音楽館 (MCM) ★ 蔵 志津久

クラシック音楽研究者 蔵 志津久によるCD/DVDの名曲・名盤の紹介および最新コンサート情報/新刊書のブログ

◇クラシック音楽◇コンサート情報

2013-10-31 11:22:49 | コンサート情報

 

<コンサート情報>

 

~ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 演奏会~

【ベートーヴェン 交響曲チクルス】

交響曲第1番/第2番/第3番「英雄」 <11月8日(金) 午後7時 >

交響曲第4番/第5番「運命」 <11月10日(日) 午後4時>

交響曲第6番「田園」/第7番 <11月15日(金) 午後7時 >

交響曲第8番/第9番 「合唱付」<11月17日(日) 午後4時 >

指揮:クリスティアン・ティーレマン

管弦楽:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

<11月17日(日) のみ>
ソプラノ:エリン・ウォール
メゾ・ソプラノ:藤村実穂子
テノール:ミヒャエル・ケーニヒ
バリトン:ロベルト・ホル
合唱:ウィーン楽友協会合唱団

会場:サントリーホール

【ベートーヴェン ピアノ協奏曲チクルス】

ピアノ協奏曲第2番/第4番/第3番 <11月12日(火) 午後7時>

ピアノ協奏曲第1番/第5番「皇帝」 <11月13日(水) 午後7時>

ピアノ&指揮:ルドルフ・ブッフビンダー

管弦楽:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

会場:サントリーホール

 指揮のクリスティアン・ティーレマンは、ドイツ・ベルリン出身の指揮者。1988年から1992年までニュルンベルク州立劇場、1997年から2004年までベルリン・ドイツ・オペラ、2004年から2011年までミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団の音楽総監督をそれぞれ務めた。2012年にシュターツカペレ・ドレスデンの首席指揮者に就任。その他、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団やベルリン・フィルハーモニー管弦楽団などへ定期的に客演、またバイロイト音楽祭やウィーン国立歌劇場でも活躍する。2013年からは、ザルツブルク復活祭音楽祭の芸術監督に就任した。

 ピアノのルドルフ・ブッフビンダー(1946年生まれ)は、オーストリア出身のピアニスト。5歳でウィーン国立音楽大学に入学して8歳でマスタークラスを履修。9歳で最初の公開演奏会を開いた。1966年にヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールにおいて特別賞、さらに1967年にはベートーヴェン・ピアノコンクールにおいて第1位を獲得。1976年にはヨーゼフ・ハイドンのピアノ曲全曲録音によってグランプリ・デュ・ディスクを受賞した。

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◇クラシック音楽DVD◇ヤンソンス指揮バイエルン放送響 ベートーヴェン:交響曲全曲演奏会

2013-10-29 10:53:17 | 新譜DVD情報

 

<新譜DVD情報>

 

~2012年マリス・ヤンソンス指揮バイエルン放送交響楽団 日本公演 ベートーヴェン:交響曲全曲演奏会~

ベートーベン:交響曲「第4番/第3番」
              「第1番/第2番/第5番」
              「第6番/第7番」
              「第8番/第9番」

指揮:マリス・ヤンソンス

管弦楽:バイエルン放送交響楽団

独唱:クリスティアーネ・カルク(ソプラノ)
    藤村実穂子(アルト)
    ミヒャエル・シャーデ(テノール)
    ミヒャエル・フォレ(バス)

合唱: バイエルン放送合唱団

DVD:NHKエンタープライズ  NSBX‐18602(Blu-ray、特典映像:マリス・ヤンソンス インタビュー)

 2012年、4日間にわたりサントリーホールで行われた、マリス・ヤンソンス指揮バイエルン放送交響楽団のベートーベン・ツィクルスの日本公演を収録。ブルーレイの音声は96Khz24bitを非圧縮で収録した高音質を実現。画質はフルハイビジョンマスターでの収録(2013年1月、NHK BSプレミアムにて放送)。 

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◇クラシック音楽◇コンサート情報

2013-10-28 10:47:05 | コンサート情報

 

<コンサート情報>

 

~2015年からN響の首席指揮者に就任予定のパーヴォ・ヤルヴィ指揮パリ管弦楽団~

シベリウス:組曲「カレリア」
リスト:ピアノ協奏曲第2番 
サン=サーンス:交響曲第3番「オルガン付」

パーヴォ・ヤルヴィ指揮

パリ管弦楽団

ピアノ:ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ

オルガン:ティエリー・エスケシュ

会場:サントリーホール

日時2013年11月5日(火) 午後7時

 パーヴォ・ヤルヴィ(1962年生まれ)はエストニア出身の指揮者。現在米国国籍。2001年、シンシナティ交響楽団首席指揮者に就任。2006年、hr交響楽団(旧フランクフルト放送交響楽団)、2010年、パリ管弦楽団の音楽監督に就任。2015年9月からNHK交響楽団の首席指揮者に就任予定。 

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◇クラシック音楽◇新譜CD情報

2013-10-25 10:26:03 | 新譜CD情報

 

<新譜CD情報>

 

~ドミンゴ、キャリア初のバリトン・アルバム「ヴェルディ・アリア集」~

ヴェルディ:

マクベス 第4幕 シェーナとアリア 「裏切り者め!イングランドと組むか!」…「慈悲・尊敬・愛」   
リゴレット 第1幕 シェーナ 「二人は同じ穴のむじな」  
リゴレット 第2幕 シェーナとアリア 「そうだ、わたしの娘だ」…「悪魔め、鬼め!」 
仮面舞踏会 第3幕 シェーナとアリア 「立て!お前の息子はあそこだ」…「お前こそ我が魂を汚す者」   
椿姫 第2幕 アリア 「プロヴァンスの海と陸」   
シモン・ボッカネグラ 第1幕 第2場 「斧を捨てろ!」…「平民たちよ、貴族たちよ!」 (シモンの演説)
シモン・ボッカネグラ 第1幕 第2場 「剣をあなたに」   
エルナーニ 第3幕 プレリュード、シェーナとカヴァティーナ 「これがその場所か?」   
エルナーニ 第3幕 プレリュード、シェーナとカヴァティーナ 「ああ、若かりし頃の」  
トロヴァトーレ 第2幕 シェーナとアリア 「全く人影はない」   
トロヴァトーレ 第2幕 シェーナとアリア 「君が微笑み」  
トロヴァトーレ 第2幕 シェーナとアリア 「あの音は!ああ、いよいよ!」…「我がために、運命のときよ」  ドン・カルロ 第4幕 「私です、わがカルロ様」   
ドン・カルロ 第4幕 「わが最期の日が来ました」   
ドン・カルロ 第4幕 「死がどうしたと?」 
運命の力 第3幕 シェーナとアリア 「死ぬとは!酷いことだ!」  
運命の力 第3幕 シェーナとアリア 「この中に私の運命がある」   
運命の力 第3幕 シェーナとアリア 「しかし、もし他の証拠を探し出せるとしたら」…「彼が助かったと?」

バリトン:プラシド・ドミンゴ

CD:ソニー・クラシカル SICC‐1629

 スペイン生まれのテノール歌手で、ルチアーノ・パヴァロッティ、ホセ・カレーラスと共に”三大テノール歌手”としても広く知られるドミンゴは、2009年よりバリトンとしてもステージに立っている。このCDは、その長いキャリアの中でも初めてとなるバリトンとしてのヴェルディ作品集。70歳を超えた今も、年間80回、歌手として、指揮者としてパフォーマンスをこなしているドミンゴが満を持して世に放つ最新アリア集。

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◇クラシック音楽◇コンサート情報

2013-10-24 12:19:26 | コンサート情報

 

<コンサート情報>

 

~チェコ・フィルの首席指揮者に復帰したビエロフラーヴェク&イザベル・ファウストの共演~

ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲

チャイコフスキー:交響曲第6番 「悲愴」

指揮:イルジー・ビエロフラーヴェク

管弦楽:チェコ・フィルハーモニー管弦楽団

ヴァイオリン:イザベル・ファウスト

会場:サントリーホール

日時:2013年10月31日(木) 午後7時

 指揮のイルジー・ビエロフラーヴェクは、プラハ生まれ。プラハ音楽院に学ぶ。セルジュ・チェリビダッケのアシスタントを務める。プラハ交響楽団の首席指揮者、チェコ・フィルの首席指揮者を歴任。2006年、BBC交響楽団の首席指揮者に就任。2012年、チェコ・フィルの首席指揮者に復帰した。ヴァイオリンのイザベル・ファウストは、1993年、パガニーニ国際ヴァイオリン・コンクールに優勝し、一躍世界的な注目を浴びる。CD「バッハ:無伴奏ヴァイオリンソナタ&パルティータ集」は、2010年ディアパソン・ドール賞に輝く。

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◇クラシック音楽◇NHK‐FM 「ベスト・オブ・クラシック」 レビュー

2013-10-22 12:24:15 | NHK‐FM「ベストオブクラシック」レビュー

 

<NHK‐FM 「ベスト・オブ・クラシック」 レビュー >

 

~2013年のPMFオーケストラの集大成の演奏会~ 

                                         

ブルッフ:バイオリン協奏曲第1番

ベルリオーズ:幻想交響曲

バイオリン:ヴァディム・レーピン

指揮:準・メルクル

管弦楽:PMFオーケストラ/PMFアメリカ

収録:2013年7月27日、札幌コンサートホール 

放送:2013年9月20日(金) 午後7:30~午後9:10

 今夜は、PMFオーケストラの演奏会を収録した放送である。PMF(パシフィック・ミュージック・フェスティバル)は、毎年夏、 日本の札幌を主会場に開催される、世界の若手音楽家の育成を目的とした国際教育音楽祭のこと。 20世紀を代表する音楽家、レナード・バーンスタイン(1918年―1990年)の提唱で1990年に始まった。世界を代表する音楽家を教授陣に迎え、世界各地のオーディションで選ばれた若手音楽家を育成する教育プログラム「PMFアカデミー」が、このPMFの中心となっている。毎年、札幌芸術の森で、7月の約1ヵ月間、指導が繰り広げられる。同時に、世界的レベルの音楽指導を広く一般にも公開する「オープンリハーサル」や「教育セミナー」も開催されている。Pacificとは、平和を意味しており、音楽教育を通じて世界平和を希求したバーンスタインの願いが込められていると言われる。

 既に終了した24回目に当たる「PMF2013」は、7月6日に開幕し約1カ月、オーディションで選ばれた20カ国、108人の参加者が、首席指揮者の準・メルクルを筆頭に、世界のステージで活躍する教授陣たちの指導を受け、大小あわせて40回の演奏会が行われた。その締めくくりとして、PMFオーケストラが集大成にふさわしい演奏を披露したのが今夜の放送だ。現在、PMFでは、来年2014年に「PMF創設25年」という四半世紀の記念年を迎えるにあたり、記念事業の一つとして、PMFの提唱者であり1990年の第1回PMFにおいて札幌でPMFオーケストラを指揮したレナード・バーンスタイン氏の功績を讃えて、その立像制作を計画。設置場所は、札幌コンサートホールの近くの中島公園内を予定しているという。今やこの札幌のPMFは、米国の「タングルウッド音楽祭」(1937年創設)およびドイツの「シュレスヴィヒ・ホルシュタイン音楽祭」(1986年創設)とともに、”世界三大教育音楽祭” の一つに挙げられまでに発展してきている。「シュレスヴィヒ・ホルシュタイン音楽祭」は、バーンスタインが立ち上げたものであり、PMFはそのアジア版という意味合いも持っている。

 この日の演奏会の最初の曲目は、バイオリンのヴァディム・レーピンを迎えて、ブルッフ:バイオリン協奏曲第1番。レーピン(1971年生まれ)はロシア出身のヴァイオリニスト。少年時代にザハール・ブロンに師事し、17歳でブリュッセルで行われたエリザベート王妃国際音楽コンクールに優勝して、一躍国際的注目を浴び、現在、世界を舞台に活躍している。ブルッフ:バイオリン協奏曲第1番は、ロマン的な色彩が濃厚な、古今のヴァイオリン協奏曲の名曲の一つ。ヴァイオリン好きには、堪らない協奏曲である。この曲を、レーピンは、肩の力を抜き、一つ一つのフレーズを大切に、歌うように弾きこなす。この曲を弾くヴァイオリニストの多くが、力を入れ過ぎるケースが多く、ともすると大時代がかった演出に終わってしまうが、レーピンの演奏は、それらとは全く逆を行くような演奏内容であり、爽快感が全体を覆い尽くす。陰影の付け方にレーピンのセンスが光り、大時代がかったところなどは少しもない。むしろ現代的な感覚に溢れている。特に弱音で弾く美しいメロディーは、絶品といっても少しもおかしくない。私などは「こんな素敵なブルッフ:バイオリン協奏曲第1番を聴いたのは初めて」と感じたほど。準・メルクル指揮PMFオーケストラ/PMFアメリカの伴奏も、レーピンの演奏に敏感に反応し、清々しい伴奏振りを披露していた。

 続くベルリオーズ:幻想交響曲は、今年のPMFの教育の成果を問う演奏である。因みにPMFオーケストラと共に演奏する「PMFアメリカ」とは、米国を代表するオーケストラのマスタークラスの指導者14人からなり、PMFオーケストラの演奏に厚みを持たせる意味合いを持つ。指揮の準・メルクル(1959年生まれ)は、ドイツ人の父と日本人の母との間に、ミュンヘンで生まれる。ハノーファー音楽院で学び、セルジュ・チェリビダッケに師事。1994年から2000年までマンハイム国民劇場音楽総監督に就任。1993年、「トスカ」を指揮してウィーン国立歌劇場に登場、さらに1999年、「イル・トロヴァトーレ」を指揮してメトロポリタン歌劇場に登場した。2005年、リヨン国立管弦楽団の音楽監督、2007年から2012年までMDR中部ドイツ放送交響楽団(ライプツィヒ)の首席指揮者で活躍するなど、日系指揮者として世界的に活躍している。この日のベルリオーズ:幻想交響曲では、実にすっきりとまとまった指揮ぶりを披露した。どこか今年2月に亡くなった端正なサヴァリッシュの指揮を思い出させる。PMFオーケストラも、若さを前面に据え、準・メルクルの指揮棒に合わせ、全力投入ぶりが聴いて取れる力演であった。音色は、実に爽やかで、札幌の空気そのものといってもいい透明感に好感が持てる。特に全体を覆おう滑らかな雰囲気が、PMFオーケストラの持ち味のように私には感じ取れた。今夜の演奏内容なら、きっと天国でバーンスタインも大きな拍手を送ったに違いあるまい。(蔵 志津久)                              

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◇クラシック音楽◇コンサート情報

2013-10-21 10:15:41 | コンサート情報

 

<コンサート情報>

 

~ファジル・サイ  ピアノ・リサイタル~

ベルク:ピアノ・ソナタ
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第32番
ヤナーチェク:ピアノ・ソナタ「1905年10月1日」
ワーグナー(リスト編):イゾルデの愛と死 他

ピアノ:ファジル・サイ

会場:紀尾井ホール

日時:2013年10月29日(火) 午後7時

 ファジル・サイ(1970年生まれ)は、トルコ出身のピアニスト兼作曲家。アンカラ国立音楽学院でピアノと作曲を学ぶ。その後、デュッセルドルフのシューマン音楽院およびベルリン音楽院で学ぶ。1994年にニューヨーク・ヤング・コンサート・アーティスト国際オーディションで優勝し、国際的な演奏活動をスタートした。

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◇クラシック音楽◇新譜CD情報

2013-10-18 10:27:19 | 新譜CD情報

 

<新譜CD情報>

 

~現代最高のディーヴァ アンナ・ネトレプコによるヴェルディ・アルバム~

歌劇「マクベス」
     第1幕:シェーナとカヴァティーナ (マクベス夫人) 勝利の日にその女どもに出会った/おいでなさいませ!急いで! /さあ、皆して立ち上がるのです、地獄の使者たちよ  
     第2幕:アリア (マクベス夫人) 明るさが弱まり
     第4幕:夢遊病のグラン・シェーナ (マクベス夫人) 汚れがあるわ、ここにまだ  

歌劇「ジョヴァンナ・ダルコ」
     第1幕:シェーナとロマンツァ (ジョヴァンナ) ここは!・・・この場には開けているわ/予言を告げた森よ 

歌劇「シチリアの晩鐘」
     第4幕:大二重唱から (エレナ) アルリーゴ!ああ、貴方は語っておられるのですよ 
     第5幕:シチリアーナ (エレナ、合唱) ありがとう、最愛の友人の皆さん 

歌劇「ドン・カルロ」
     第5幕:シェーナとアリア(エリザベッタ)この世のむなしさを…フランス、乙女だった私の日々に 

歌劇「イル・トロヴァトーレ」
     第4幕:シェーナとアリア (レオノーラ、マンリーコ、合唱) 行ってくださいな、私をおいて/バラ色の愛の翼に乗り/ 憐れみを…あの声、あの荘厳な死者への祈りは/あなたはご覧になることでしょう

ソプラノ:アンナ・ネトレプコ

指揮:ジャナンドレア・ノセダ
 
管弦楽:トリノ王立歌劇場管弦楽団

テノール:ローランド・ビリャソン

合唱:トリノ王立歌劇場合唱団

録音:2012年7月、12月、トリノ王立歌劇場

CD:ユニバーサル・ミュージック(ドイツ・グラモフォン ) UCCG-1635(国内盤のみSHM-CD)

 このCDは、ヴェルディ生誕200年とネトレプコのドイツ・グラモフォン・デビュー10周年を記念するヴェルディ・アルバム。ロシア出身のソプラノ歌手のアンナ・ネトレプコは、現代を代表するオペラ歌手の一人。サンクトペテルブルク音楽院で声楽を学び、1993年、モスクワのグリンカ声楽コンクールで第1位。1994年、サンクトペテルブルクのマリインスキー劇場の「フィガロの結婚」スザンナ役でデビュー。2005年、ロシア国家賞を受賞。2006年にオーストリア市民権を得て、現在、ウィーン在住

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◇クラシック音楽◇コンサート情報

2013-10-17 10:16:21 | コンサート情報

 

<コンサート情報>

 

~イタリアの歌劇場音楽監督になった初めての日本人 吉田裕史指揮によるボローニャ歌劇場 清水寺オペラ公演~

マルティーニ:歌劇「音楽の先生」(本邦初演)
        :歌劇「ドン・キホーテ」(本邦初演)

演出:ガブリエル・マルケジーニ

指揮:吉田裕史

管弦楽:ボローニャ歌劇場管弦楽団

歌手:アントネッラ・コライアンニ、アルド・カプート、マッテオ・ベッリ

会場:世界遺産 清水寺 国宝本堂(京都市東山区清水1丁目294)

日時:2013年10月23日(水)  午後7時

 京都平安振興財団は、日伊文化交流促進のためイタリア・ボローニャ歌劇場のオペラを招聘し、2013年10月23日に清水寺にて「日伊共同制作によるバロックオペラ公演」を開催する。イタリアオペラ界最高峰の一つであるボローニャ歌劇場の250周年を記念し、日本初演となるバロックオペラ2作品を、世界遺産 清水寺の国宝本堂(清水の舞台)にて公演する。

 指揮は、2007年ローマ歌劇場カラカラ浴場野外公演を指揮、2010年1月よりマントヴァ歌劇場音楽監督に就任するなど、オペラの本場イタリアを中心に世界で活躍する日本人指揮者、吉田裕史氏。吉田裕史はイタリア在住。イタリアの歌劇場音楽監督になった初めての日本人。日本人として初めて プッチーニフェスティバルにて「トゥーランドット」を指揮。今回は、アントネッラ・コライアンニ、アルド・カプート、マッテオ・ベッリら最高レベルの歌手を迎え、演出は世界的に著名なガブリエル・マルケジーニ、舞台監督・照明・衣装は日本人が担う、日伊共同制作で開催する。

 曲目は、ボローニャに縁のあるマルティーニ神父(モーツァルトの音楽の先生)作曲によるバロックオペラで、二作品とも日本初演となる。 

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◇クラシック音楽CD◇クラウディオ・アバドのヴェルディ:レクイエム

2013-10-15 10:59:13 | 宗教曲

~今でもトップの座にあるクラウディオ・アバドの最初の録音 ヴェルディ:レクイエム~

ヴェルディ:レクイエム
          第1曲: レクイエムとキリエ
          第2曲: 怒りの日
          第3曲: 奉献誦
          第4曲: サンクトゥス
          第5曲: アニュス・デイ
          第6曲: 永遠の光を
          第7曲: われを解き放ちたまえ

指揮:クラウディオ・アバド

管弦楽:ミラノ・スカラ座管弦楽団

独唱:カーティア・リッチャレッリ(ソプラノ)
    シャーリー・ヴァーレット(メゾ・ソプラノ)
    プラシド・ドミンゴ(テノール)
    ニコライ・ギャウロフ(バス)

合唱指揮:ロマーノ・ガンドルフィ

合唱:ミラノ・スカラ座合唱団

録音:1979年6月26~29日、11月3、4日、1980年1月7日、2月21、26日 、ミラノ、CTCスタジオ

CD:ユニバーサル・ミュージック(ドイツ・グラモフォン) UCCG-4809(2枚組)

 このCDで指揮をしているクラウディオ・アバド(1933年生まれ)の今年10月の来日を首を長くして待っていたファンも多かっただろうと思うが、残念ながらクラウディオ・アバドは健康上の理由で、ルツェルン祝祭管弦楽団との今回の来日は中止となってしまった。現代の巨匠の一人に挙げられるクラウディオ・アバドは、イタリア、ミラノ出身。ヴェルディ音楽院およびウィーン音楽院で学んだ後、1959年に指揮者デビューを果す。1968年にミラノ・スカラ座の指揮者となり、1972年には音楽監督、1977年には芸術監督に就任。さらに、1979年にロンドン交響楽団の首席指揮者、1983年には同楽団の音楽監督に就任している。そして1986年に、ウィーン国立歌劇場の音楽監督に就任した後、1990年、カラヤンの後任としてベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の芸術監督に就任し、これによりアバドは世界のクラシック音楽界の頂点に君臨することになる。2000年に病魔に倒れるが、回復した2003年以降は、ルツェルン祝祭管弦楽団さらに、自身が組織した若手中心のオーケストラであるマーラー室内管弦楽団やモーツァルト管弦楽団などと活動することが多くなっている。

 イタリア出身のアバドの指揮するヴェルディ:レクイエムのこのCDは、管弦楽がミラノ・スカラ座管弦楽団ということに加え、魅力的な独唱陣、それに合唱:ミラノ・スカラ座合唱団という布陣を揃えた本場中の本場の演奏と言える録音なのである。独唱陣を見てみると、ソプラノのカーティア・リッチャレッリは、フレーニの後を継ぎイタリア・オペラ界屈指のプリマドンナとして一世を風靡し、現在も現役で活躍中。メゾ・ソプラノのシャーリー・ヴァーレットは、アバドお気に入りの歌手の一人で、米国が生み出した黒人歌手の逸材。ご存じテノールのプラシド・ドミンゴは、現在も現役として活躍中。そしてブルガリア出身でバスのニコライ・ギャウロフは、残念なことに2004年に亡くなったが、現役時代は、ミラノ・スカラ座には欠かせなかった名バス歌手。アバドは、この録音の後に、ヴェルディ:レクイエム を2回録音している。それらは1991年のウィーン・フィルを指揮した盤、それに2001年のベルリン・フィルとのライヴ録音盤である。ところが、今でもこの一番古い録音がアバドの代表作として高く評価されているのだ(例えば「名曲名盤300ベスト・ディスクはこれだ!」<音楽之友社刊>において1位を獲得。因みに2位は、カラヤン指揮ベルリン・フィル盤)。

 このCDの演奏の特徴は、敬虔な宗教性と劇的なオペラ的要素とが巧みに融合されて、全体として実に統一感のある演奏に貫かれているということに尽きよう。ヴェルディというとオペラの巨人であることから、この曲をオペラのように劇的な面を強調した演奏が数多く見られるが、宗教性という側面を見落とすとベルディの真の意図を見失うことになる。そもそもこの曲は、イタリア・オペラ界最大の作曲家であるロッシーニを悼み、ベルディが12人の作曲家に1曲づつの作曲を呼びかけ、これをもとに一つのレクイエムを完成させようとしたことに始まる。結局、このベルディの案は実現することなく終わるが、この時ベルディは、この幻に終わったレクイエムの最終楽章「リベラ・メ」を作曲していた。丁度その時、ベルディは歌劇「運命の力」を作曲中であり、最も油の乗り切っていた時期の作曲だけに、未発表に終わっていた「リベラ・メ」の内容のレベルの高さもこれで推察できよう。さらに、ヴェルディが尊敬して止まなかったイタリアの愛国詩人アレッサンドロ・マンゾーニの死に直面し(1873年5月)、それまでお蔵入りしていた「リベラ・メ」を取り出し、新たにレクイエムを作曲しようとヴェルディは決意する。そして完成したのが、現在、モーツァルト、フォーレと並び「三大レクイエム」の一つに挙げられている傑作、ヴェルディ:レクイエムである。つまり、この曲は、もともと同郷の大作曲家ロッシーニと大詩人アレッサンドロ・マンゾーニを悼んで作曲されたもので、オペラの延長線から生まれた曲ではないのである。

 このCDで、このような作曲の経緯をクラウディオ・アバドは、実によく汲み取って指揮をしていることが、演奏内容によく表れている。この結果、録音からから30年以上経った今でも、多くの人が、数あるヴェルディ:レクイエム の録音の中でもトップに挙げる理由ではないかと私には思える。ところで今年は、ヴェルディ(1813年―1901年)がワーグナーと共に生誕100年を迎えた記念すべき年である。我々日本人にとってお馴染のオペラ「椿姫」の作曲者であり、ヴェルディのことは誰でもが知っているように見えても、実は意外とヴェルディの生涯は知られていないのである。ヴェルディは、オペラ作曲者以外に何百人の農夫を雇う大農場の農園主として経営者の顔を持つ人物であることをご存じであったろうか。さらに、国会議員として政治家の顔も持っていたというから驚きである。このほか、作曲家のための著作権の確立にも尽力したり、音楽家のための老人ホーム「憩いの家」を建設したりと、オペラの作曲以外に八面六臂の大活躍をした、類まれな人物でもあったのだ。ヴェルディが死んだ時、盛大な国葬が執り行われ、あの大指揮者アルトゥーロ・トスカニーニのもと、スカラ座の合唱団が「行け、わが思いよ、黄金の翼に乗って」を歌い、20万人の人々が集まったという。シューベルトやシューマンなど、少なからぬ作曲家が不遇の死を迎えることが多い中、ヴェルディは例外であったのだ。そんなヴェルディの生涯に興味がある方は、この辺の詳細な経緯について書かれた、加藤浩子著「ヴェルディ―オペラ変革者の素顔と作品―」(平凡社新書)の一読をお薦めする。(蔵 志津久)

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