★ 私のクラシック音楽館 (MCM) ★ 蔵 志津久

クラシック音楽研究者 蔵 志津久によるCD/DVDの名曲・名盤の紹介および最新コンサート情報/新刊書のブログ

●クラシック音楽●新譜CD情報

2023-04-28 09:40:56 | 新譜CD情報



<新譜CD情報>



~ヴィオラ演奏集団「SDA48」のセカンドアルバム”ヴィオラ・インフィニティ”~



ロッシーニ(飯田 香編):歌劇『ウィリアム・テル』序曲
ジェイコブ:8つのヴィオラのための組曲
ボウエン:4つのヴィオラのためのファンタジー
チャイコフスキー(飯田 香編):バレエ音楽『くるみ割り人形』より
ハチャトゥリアン(飯田 香編):バレエ音楽『ガイーヌ』より『剣の舞』
モーツァルト(ロナルド・ディッシンガー編):アヴェ・ヴェルム・コルプス K.618

ヴィオラ:ヴィオラ演奏集団「SDA48」

       須田祥子
       大島 亮
       加藤大輔
       長石篤志
       飯田 香
       小中澤基道
       平野幸世
       古屋聡見
       諫山翔一
       高木真由子
       羽藤尚子
       松本有理

CD:SDA48ーSDVA10001

 ヴィオラ演奏集団「SDA48」は、「ヴィオラという楽器の認知度を上げ、聴き手も弾き手も心から楽しめる音楽を」というコンセプトで、東京フィルハーモニー交響楽団ヴィオラ首席奏者、日本センチュリー交響楽団ヴィオラ首席客演奏者である須田祥子を中心に2013年に立ち上げられた。このアルバム制作のためのクラウドファンディングにも成功し、コロナ禍を経て満を持してセカンドアルバムをリリース。選りすぐりの12人のメンバーによる総数48本の弦のヴィオラのみのアンサンブル演奏。
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●クラシック音楽●コンサート情報

2023-04-27 10:43:51 | コンサート情報



<コンサート情報>



~若きバリトン 大西宇宙 練りに練ったオンリーワンのプログラムを披露~

テレマン:カンタータ《希望こそ我が人生》TWV20:48
J.S.バッハ:カンタータ第203番《裏切り者なる愛よ》BWV203
J.S.バッハ:《クリスマス・オラトリオ》BWV248から「大いなる主、強き王」
ヘンデル:《アレクサンダーの饗宴》HWV75から「復讐を、復讐を、とティモテウスは叫ぶ」
セローン:ジェズアルドのラメント(2011)
信長貴富:Fragments ─ 特攻隊戦死者の手記による(2009)
ロペス・ベリッド:アマウータ(2019)
リーガン:松尾芭蕉による季節の四句(2023、大西宇宙委嘱作品、世界初演)

バリトン:大西宇宙

ピアノ:矢崎貴子
バロック・トランペット:斎藤秀範
尺八:マーティン・リーガン

会場:東京オペラシティ リサイタルホール

日時:2023年5月16日(火) 午後7時

 バリトンの大西宇宙(1985年生まれ)は、東京都出身。武蔵野音楽大学及び大学院、ジュリアード音楽院卒業。シカゴ・リリック歌劇場にて研鑽。セイジ・オザワ松本フェスティバルでルイージ指揮「エフゲニー・オネーギン」にて日本オペラデビュー。ヤルヴィ指揮NHK交響楽団「フィデリオ」、プレトニョフ指揮ロシア・ナショナル管弦楽団「イオランタ」、鈴木優人指揮バッハ・コレギウム・ジャパン「リナルド」、沼尻竜典指揮びわ湖ホール「ローエングリン」、デスピノーザ指揮新国立劇場「愛の妙薬」、ノースカロライナ歌劇場/原田慶太楼指揮「カルメン」「道化師」、フェイガン指揮「フィデリオ」に出演。キム・ウンスン指揮ヒューストン・グランド・オペラ「」トゥーランドット」において「大西宇宙はひときわ端正なバリトンを聴かせた」と評された。オーケストラ作品では、カーネギーホールにてシベリウス:クレルヴォ交響曲、ブラームス:ドイツ・レクイエムに出演した他、国内では鈴木雅明指揮BCJと「第九」「メサイア」で共演するなど、バロックから現代曲までレパートリーは幅広い。「五島記念文化賞 」オペラ新人賞、「日本製鉄音楽賞」フレッシュアーティスト賞を受賞。
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●クラシック音楽●コンサート情報

2023-04-26 09:40:40 | コンサート情報



<コンサート情報>



~五嶋みどりとクリストフ・エッシェンバッハ指揮ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団の共演~

ウェーバー:オペラ『魔弾の射手』序曲
シューマン:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調
ブラームス:交響曲第4番 ホ短調 Op. 98

ヴァイオリン:五嶋みどり

指揮:クリストフ・エッシェンバッハ

管弦楽:ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団

会場:サントリーホール

日時:2023年5月11日(木) 午後7時

 ヴァイオリンの五嶋 みどりは、大阪府枚方市出身。1982年、母に連れられて渡米、ジュリアード音楽院においてディレイ教授の下でヴァイオリンを学ぶ。同年、11歳で、ズービン・メータ指揮のニューヨーク・フィルハーモニックと協演して米国デビューを果たす。当時、日本でも「天才少女デビュー」と話題を集めた。2007年より、日本人として初めて「国連ピース・メッセンジャー」を務める。「みどり教育財団」を改組した特定非営利活動法人「ミュージック・シェアリング」の活動をライフワークとして取り組む。

 指揮のクリストフ・エッシェンバッハ(1940年生まれ)は、ドイツ出身。当初は国際的ピアニストとして活躍したが、1970年代より指揮活動を開始する。2000年―2010年パリ管弦楽団音楽監督、2003年―2008年フィラデルフィア管の音楽監督を務めた。2010年ワシントン・ナショナル響とジョン・F・ケネディ・センターの音楽監督に就任。2019年ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団首席指揮者に就任。ドイツ政府より連邦共和国功労十字章、フランス政府よりレジオン・ドヌール勲章を受賞している。

 ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団は、1952年にベルリン交響楽団(BSO)として創設された、ドイツ・ベルリンに本拠を置くオーケストラで、コンツェルトハウスを本拠地としている。2006年に現在の名称になる。
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◇NHK-FM「ベストオブクラシック」レビュー◇ヴィクトリア・ムローヴァ ヴァイオリン・リサイタル

2023-04-25 09:35:40 | NHK‐FM「ベストオブクラシック」レビュー



<NHK-FM「ベストオブクラシック」レビュー>



~ヴィクトリア・ムローヴァ ヴァイオリン・リサイタル~



ベートーベン:ヴァイオリン・ソナタ第4番 イ短調 作品23
         ヴァイオリン・ソナタ第7番 ハ短調 作品30第2
武満 徹:「妖精の距離」
アルヴォ・ペルト:「フラトレス」
シューベルト:華麗なロンド ロ短調 D.895
ベートーベン:ヴァイオリン・ソナタ 第5番 作品24「春」から第2楽章(アンコール)

ヴァイオリン:ヴィクトリア・ムローヴァ

ピアノ:アラスデア・ビートソン

会場:神奈川県立音楽堂

収録:2022年11月22日

放送:2023年3月29日 午後7:30~午後9:10

 今夜のNHK-FM「ベストオブクラシック」は、ヴァイオリン:ヴィクトリア・ムローヴァ、ピアノ:アラスデア・ビートソンによる神奈川県立音楽堂における演奏会の放送である。ベートーベン:ヴァイオリン・ソナタでは、ムローヴァがガット弦の古楽ヴァイオリン、ビートソンがフォルテピアノを用いた。それ以外の曲では、スチール弦のヴァイオリンとモダンピアノを用いることによって、一晩で音色の異なるヴァイオリンとピアノの演奏を聴くことができた。


 ヴァイオリンのヴィクトリア・ムローヴァ(1959年生まれ)は、ロシア、モスクワ近郊ジュコーフスキー出身。モスクワ音楽院でレオニード・コーガンに師事。1980年「シベリウス国際ヴァイオリン・コンクール」、1982年「チャイコフスキー・コンクール」でともに優勝。1983年にフィンランドでの演奏旅行中に西側へ亡命。西側へ移住後、ウィーン・フィルやモントリオール交響楽団、サンフランシスコ交響楽団、バイエルン放送交響楽団など、世界の主要なオーケストラと共演。また、エイジ・オブ・エンライトメント管弦楽団やオルケストル・レヴォリューショネル・エ・ロマンティークといった古楽器オーケストラとも共演。1990年代半ばからムローヴァ・アンサンブルを結成して、イタリアやドイツ、オランダで演奏活動を行う。小澤征爾指揮ボストン交響楽団と共演した録音(チャイコフスキーとシベリウスの協奏曲)は、モントルーの「ディスク大賞」を受賞。1995年には、アバド指揮ベルリン・フィルとのブラームスの協奏曲の録音(サントリーホールでのライヴ録音)は、「エコー・クラシック賞」と「ドイツ・レコード批評家賞」ならびに「レコード・アカデミー大賞」(音楽之友社)を受賞。現在、世界を代表するヴァイオリニストの一人。

 ピアノのアラスデア・ビートソンは、イギリス、スコットランド出身。英国王立音楽大学でジョン・ブレイクリーに、インディアナ大学でメナヘム・プレスラーに師事。バーミンガム音楽大学で教鞭を執る。マルサック音楽祭を創設し、2012~18年に芸術監督を務め、2019年からはエルネンのスイス室内楽音楽祭の共同芸術監督を務める。古典派の作品に加え、シューマンやフォーレを得意とし、幅広いレパートリーを持つ。現代作曲家とも親密な関係を築いており、ソロと室内楽で幅広い活躍を見せている。


 今夜の演奏会は、3つのグループに分けられる。その第1のグループの演奏が、ムローヴァがガット弦の古楽ヴァイオリン、ビートソンがフォルテピアノを用いたベートーベン:ヴァイオリン・ソナタ第4番 イ短調 作品23とヴァイオリン・ソナタ第7番 ハ短調 作品30第2である。ヴァイオリンソナタ第4番は、1800年から1801年にかけて作曲され、初めての短調ソナタで第9番「クロイツェル」と同じイ短調。ヴァイオリンソナタ第7番は、第6番や第8番とともに、1802年頃に作曲されたと推定されている。第6番、第8番とともにロシア皇帝アレクサンドル1世に献呈されており、この3曲は、通称「アレキサンダー・ソナタ」とも呼ばれている。

 今夜のムローヴァの古楽ヴァイオリンとビートソンのフォルテピアノによるベートーヴェンのヴァイオリンソナタは、従来聴きなれたこれらの曲とはまた一味違った雰囲気を醸し出して興味深い演奏に終始した。ムローヴァのヴァイオリン演奏は、形式的に実にきちっと整理され、いささかの揺るぎもない。ベートーヴェンの作品ともなると演奏者は、どう解釈するのかという問題に固執するあまり、ベートーヴェンの音楽が後ろに隠れてしまう傾向が強くなる。これに対し、ムローヴァのベートーヴェン演奏は、自己の恣意的な気分を極力排し、ベートーヴェン自身に全てを語らせようとするかのように演奏する。何か長年に渡って演奏してきたムローヴァの演奏の到達点のようにも感じられた。ビートソンのフォルテピアノの演奏も、このことを十二分に理解した上での演奏内容となっていた。今夜のリスナーは、ベートーヴェンのヴァイオリンソナタを、いつもと違い古楽器で味わうという、またとない機会に恵まれた。


 今夜の演奏の第2のグループの演奏が、武満 徹:「妖精の距離」とアルヴォ・ペルト:「フラトレス」。ここからは、普段聴くスチール弦のヴァイオリンとモダンピアノを使用した演奏となった。武満 徹:「妖精の距離」は、武満 徹(1930年―1996年)が瀧口修造(1903年―1979年)の詩「妖精の距離」にインスピレーションを受けて作曲した作品で、1951年に発表された。アルヴォ・ペルト:「フラトレス」は、エストニアの作曲家アルヴォ・ペルト(1935年生まれ)が作曲した室内アンサンブルのための作品で、後にいくつかの異なる楽器のために編曲されている。ペルトの作品の中でも演奏される機会が多い作品。

 この2つの作品でのムローヴァとビートソンの演奏は、ロマンあふれる曲想と現代感覚を取り入れた曲に相応しく、豊かな響きとダイナミックな表現を駆使して、鮮やかな仕上がりを見せた。武満 徹:「妖精の距離」では、静かに揺らめくような曲想を、ムローヴァとビートソンは、曲に寄り添うように一音一音を丁寧に弾き進める。西洋音楽とはどことなく異なる神秘的な空間を、2人は実に巧みに表現して、日本人である我々リスナーにも説得力のある演奏内容となった。アルヴォ・ペルト:「フラトレス」は、2人にとって自家薬籠中の曲であるかの如く、情熱の限りを尽くした熱演となった。確固とした技巧に裏付けられ、力の限り突き進む、ムローヴァの真骨頂が如何なく発揮されていた。


 今夜最後の曲がシューベルト:華麗なロンド ロ短調 D.895。この曲は、1826年に作曲され、シューベルトの凛とした作曲姿勢がよく表れているヴァイオリンとピアノのための作品。演奏時間は約16分と比較的短い曲ながら、シューベルトのヴァイオリンとピアノのための二重奏曲としては、幻想曲とならんで双璧を為す作品。

 シューベルト:華麗なロンド ロ短調 D.895での二人の演奏は、スケールを大きく取り、お互いに自由奔放に弾き進んで演奏が聴いていて実に心地よい。少しの権威主義的なところがなく、ただ演奏すること自体が楽しいのだ、とでもいうように演奏する。当日の聴衆を一緒に取り囲むように2人が弾き進むので、リスナーも自然体で楽しく聴き終えることができた。そして、アンコールで演奏されたのが、ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第5番 作品24「春」から第2楽章。この曲は普通あまりアンコールでは演奏されない。だが、アンコールでなく正規のプログラムとして聴くと、今夜の最初のベートーヴェンの古楽器によるヴァイオリンソナタにたどり着く。良く考え抜かれたアンコール曲であることが分かる。今夜は如何にもベテランらしいムローヴァのプログラムづくりにも感心させられた演奏会となった。(蔵 志津久)
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●クラシック音楽●コンサート情報

2023-04-24 09:41:39 | コンサート情報



<コンサート情報>



~辻井伸行とヴァシリー・ペトレンコ指揮ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団の共演~

グリエール:スラヴの主題による序曲
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番
チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」

ピアノ:辻井伸行

指揮:ヴァシリー・ペトレンコ

管弦楽:ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団

会場:福岡シンフォニーホール(アクロス福岡)

日時:2023年5月20日(土)  午後2時

 ピアノの辻井伸行(1988年生まれ)は、東京都出身。2005年第15回「ショパン国際ピアノコンクール」で「ポーランド批評家賞」を受賞。2009年「ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール」で優勝(日本人として初)。2009年文化庁長官表彰(国際芸術部門)、2010年第11回「ホテルオークラ音楽賞」及び第1回「岩谷時子賞」、2013年「日本ショパン協会賞」受賞。2013年イギリス最大の音楽祭「BBCプロムス」に出演し”歴史的成功”と称賛された。作曲家としても注目されており、映画「神様のカルテ」の音楽で第21回「日本映画批評家大賞」受賞。

 指揮のヴァシリー・ペトレンコ(1976年生まれ)は、ロシア、サンクトペテルブルク出身。サンクトペテルスブルグ音楽院で学ぶ。数々の指揮者コンクールで優秀な成績を収めた後、2006年ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団首席指揮者に就任。さらに2013年オスロ・フィルハーモニー管弦楽団首席指揮者就任。両楽団と録音したショスターコーヴィチをはじめとする数多くのCDは、世界中で高く評価され、数々の音楽賞を受賞している。これまでにベルリン・フィル、ロンドン交響楽団、フランス国立管弦楽団をはじめとする世界の主要オーケストラへ数多く客演。2020年英ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団音楽監督に就任。また、若手の育成にも力を注いでおり、EUユース・オーケストラの首席指揮者も務めている。

 ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団(RLPO)は、イギリス最古のオーケストラの一つ。リヴァプールを拠点としており、イギリスのオーケストラで唯一、自前の演奏会場「フィルハーモニー・ホール」を所有する。2006年からヴァシリー・ペトレンコが首席指揮者に就任以来、ショスタコーヴィチの交響曲全集をはじめとする数多くのCDが世界中で高い評価を受け、今、イギリスでもっとも注目を集めるコンビ。
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●クラシック音楽●新譜CD情報

2023-04-21 09:43:15 | 新譜CD情報



<新譜CD情報>



~ラファウ・ブレハッチのショパン:ピアノ・ソナタ第2番・第3番、夜想曲、舟歌~


ショパン:ピアノ・ソナタ 第2番 変ロ短調 作品35《葬送》
     夜想曲 嬰ヘ短調 作品48の2
     ピアノ・ソナタ 第3番 ロ短調 作品58
     舟歌 嬰ヘ長調 作品60

ピアノ:ラファウ・ブレハッチ

CD:ユニバーサルミュージック UCCG45070

 ピアノのラファウ・ブレハッチ(1985年生まれ)は、ポーランド出身。幼い時から教会のオルガンを弾くようになり、教会牧師の勧めで4歳からオルガンを、5歳からピアノを始めた。ルービンシュタイン音楽学校、フェリクス・ノヴォヴィエイスキ音楽大学で学ぶ。「青少年のためのポーランド・ショパンコンクール」第2位(1999年)、「アルトゥール・ルービンシュタイン国際青少年ピアノ・コンクール」第2位(2002年)などを経て、2003年第5回「浜松国際ピアノコンクール」で初めて国際コンクールに参加し、1位該当なしの2位に入賞する。そして2005年第15回「ショパン国際ピアノコンクール」で優勝と同時に、マズルカ賞(ポーランド放送)・ポロネーズ賞(ポーランド・ショパン協会)・コンチェルト賞(ワルシャワ管弦楽団)・ソナタ賞(クリスティアン・ツィマーマン)も併せて受賞した。ポーランド人の優勝者は、1975年第9回の同コンクールを制したツィマーマン以来4人目となった。ブレハッチはショパン・コンクール優勝後、度々来日公演を行っている。
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●クラシック音楽●コンサート情報

2023-04-20 09:42:01 | コンサート情報



<コンサート情報>



~ベルリン・フィル/ウィーン・フィルのファゴット首席奏者ソフィー・デルヴォー と沼尻竜典指揮愛知室内オーケストラの共演~ 

フランセ:ファゴット協奏曲 
アホ:コントラファゴット協奏曲
ほか

ファゴット、コントラファゴット:ソフィー・デルヴォー

指揮:沼尻竜典 

管弦楽:愛知室内オーケストラ 

会場:三井住友海上しらかわホール

日時:2023年5月26日(金) 午後6時45分
  
 ファゴットのソフィー・デルヴォー(1991年生まれ)は、フランス出身。ギターとクラリネットを学んだ後、2003年からファゴットを始めた。リヨン国立高等音楽院を卒業後、ベルリン・フィルのカラヤン・アカデミーでダニエル・ダミアーノに師事。2012年にベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のソロ・コントラファゴット奏者に就任。2015年からはウィーン・フィルハーモニー管弦楽団およびウィーン国立歌劇場管弦楽団の首席ファゴット奏者に就任。2013年「ミュンヘン国際音楽コンクール」第2位(1位該当無し)を受賞するほか、「クルーセル国際コンクール」、第1回「ムリ国際コンクール」、「国際アウディ・モーツァルト・コンクール」、「国際アカデミーオーボエ・ファゴットコンクール」、「国際ダブルリード協会フェルナン・ジレ=ヒューゴ・フォックス コンクール」、「若きアーティストのためのコンクール」などでも入賞。2015年ボンで「ベートーヴェン・リング・アワード」も受賞した。

 指揮の沼尻竜典は、東京都出身。桐朋学園大学卒業。1990年第40回「ブサンソン国際指揮者コンクール」優勝。国内では1991年NHK交響楽団「若い芽のコンサート」でデビューを飾る。1995年、自ら結成したトウキョウ・モーツアルトプレーヤーズと共に、三鷹市芸術文化センターを拠点に活動を開始。これまで群馬交響楽団首席指揮者・芸術アドヴァイザー(2010年~2013年)、ローマン・ブロクリ=ザッハーリューベック歌劇場音楽総監督および首席客演指揮者(2013年~2019年)を歴任。2007年びわ湖ホール第2代芸術監督、2022年神奈川フィルハーモニー管弦楽団音楽監督就任。2011年芸術選奨文部科学大臣賞、2017年紫綬褒章、2021年第51回「ENEOS音楽賞」(びわ湖ホールとの合同受賞)、2021年東京都三鷹市名誉市民。
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●クラシック音楽●コンサート情報

2023-04-19 10:23:16 | コンサート情報



<コンサート情報>



~石田組 ツアー2023/2024~

ホルスト:セントポール組曲
レスピーギ:リュートのための古風な舞曲とアリア第3組曲
バルトーク(ウィルナー編曲):ルーマニア民族舞曲
シルヴェストリ(松岡あさひ編曲):バック・トゥ・ザフューチャー
チャップリン(松岡あさひ編曲):スマイル
レッド・ツェッペリン(近藤和明編曲):カシミール
ローリング・ストーンズ(松岡あさひ編曲):悲しみのアンジー
クイーン(松岡あさひ編曲):輝ける7つの海
ディープ・パープル(近藤和明編曲):紫の炎

弦楽アンサンブル:石田組

          石田泰尚
          塩田脩
          村井俊朗
          佐久間聡一
          竹内弦
          山本翔平
          小峰航一
          萩谷金太郎
          多井千洋
          門脇大樹
          北口大輔
          松尾美弦
          米長幸一

会場:京都コンサートホール

日時:2023年5月4日(木/祝) 午後2時

 ヴァイオリンの石田泰尚(1973年生まれ)は、神奈川県川崎市出身。1995年国立音楽大学を首席で卒業(同時に矢田部賞を受賞)。1994年~2001年新星日本交響楽団コンサートマスター。2001年から神奈川フィルハーモニー管弦楽団ソロ・コンサートマスターを務め、現在、同管弦楽団首席ソロ・コンサートマスター。2020年から京都市交響楽団特別客演コンサートマスター。このほか、1994年に結成された弦楽四重奏団「YAMATO String Quartet」、ピアソラを追及した「トリオ・リベルタ」、ピアニスト及川浩治の呼びかけで結成されたピアノトリオ「Bee」等、様々なユニットで活躍する。2014年弦楽アンサンブル「石田組」結成。

 弦楽アンサンブル「石田組」は、神奈川フィルハーモニー管弦楽団の首席ソロ・コンサートマスターの石田泰尚が、2014年に企画・結成した弦楽アンサンブル。石田が集めたメンバーは全員男性のみで“石田組長"が信頼を置く第一線で活躍するオーケストラメンバーを中心に“組員"が構成されている。月刊「音楽の友」(2021年4月号)のアンケート調査「あなたが好きな室内楽グループは?」(弦楽四重奏団を除く、九重奏団まで)において、堂々4位にランクインし(ちなみに3位はベルリン・フィル八重奏曲、5位はカザルス・トリオ)、その人気のほどが窺える。
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●クラシック音楽●新刊情報

2023-04-18 09:35:07 | 新刊情報



<新刊情報>




書名:指揮のおけいこ

著者:岩城宏之

発行:河出書房新社(河出文庫)

 指揮者の役割とは?指揮の上達法とは?暗譜のコツと大失敗、意外と多い指揮台からの落下etc。世界的マエストロで名エッセイストが明かす、楽しくてちょっとためになる「指揮」の秘密。著者の岩城宏之 (1932年―2006年)は、東京藝術大学在学中にNHK交響楽団副指揮者となり、1956年デビュー。以後、世界のトップ・オーケストラを指揮。エッセイストとしても知られ、著書に「フィルハーモニーの風景」「音の影」など多数。


書名:ヴィラ゠ロボス~ブラジルの大地に歌わせるために~

著者:木許裕介

発行:春秋社

 ブラジルの作曲家の巨匠、ヴィラ゠ロボス(1887年―1959年)の評伝。クラシックから、ギターやボサノヴァの領域にも繋がる膨大な作品を、激動の生涯や数々の伝説と共に解説。20世紀のブラジルとフランス、そして世界中を旅した作曲家が創造した音楽と魂に迫る。第Ⅰ部「生涯と作品」では、ヴィラ゠ロボスが極めて戦略的に構築していった「自身のイメージ」に纏わる伝説を、彼の激動の生涯とともに精密に調査していく。第Ⅱ部「作品総論」では、ヴィラ゠ロボスの膨大な作品の分析を試みる。ギターやピアノなどのソロ楽器の作品から、管弦楽曲や合唱などの大規模作品、さらには室内楽、協奏曲、オペラなど多岐にわたるジャンルを網羅する。1987年から蓄積された日本ヴィラ゠ロボス協会の諸研究と演奏活動、2017年以来駐日ブラジル大使館と提携して開催してきたゼミナールの研究成果に加え、執筆者が指揮者としてヴィラ゠ロボス演奏を経験してきた内容が組み込まれている。さらに、筆者自身が現地ブラジル・リオデジャネイロで調達してきた資料・写真も多数掲載する。


書名:音楽音響

編者:日本音響学会

編著:亀川 徹

著者:足立整治、西口磯春、松谷晃宏、高橋公也、若槻尚斗、星野悦子、谷口高士、山本由紀子、三浦雅展、大田健紘、丸井淳史

発行:コロナ社(音響学講座9)

 同書は、楽器音響学、音楽の心理学、音楽演奏の科学、音楽情報処理、音響技術と社会との関係を解説する。第1章では音楽に欠かせない楽器の音響学について概観する。有史以来さまざまな楽器が作られてきたが、同書では、音の減衰する楽器と持続する楽器に分けてそれらの音の発生から、固有周波数、固有モードによって演奏音の大きさや音高、音色を決定するメカニズムについて解説。第2章では、音楽を聴いて人間がどのように感じるかを探求する音楽心理学から、音楽の認知、感情、協和感についてとりあげる。第3章は、音楽の演奏を対象とした研究として、MIDIを用いた演奏記録や音響信号を用いた分析手法など演奏者と音響信号を対象とした研究手法を紹介。第4章では、情報技術を用いた音楽の処理について、和声の処理やポピュラー音楽におけるコード理論の応用、音楽に関する分析、音響合成の方法について解説。そして第5章では、社会とともに変化してきた音楽の背景にある音響技術やコンピュータ技術などの科学技術の発展を辿りながら、音響技術と音楽の関わりについて俯瞰する。


書名:クラシック33名盤へのオマージュ

著者:加来久敏

発行:東京図書出版

 著者が人生のフィナーレに選ぶ33枚のレコード。ヨーロッパ音楽無宿や米国留学などでの数々の名曲との出会い。日頃の鑑賞や若い頃の豊富な海外での体験を通して33盤を選ぶなんて、酷なこと。不可能である。しかし、何枚かは入れ替わることがあるかもしれないが、選んだ33盤はこれからもコアー・コレクションであり続けるにちがいない。
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●クラシック音楽●コンサート情報

2023-04-17 09:38:01 | コンサート情報



<コンサート情報>



~2022年「ロン=ティボー=クレスパン国際コンクール」優勝者 亀井聖矢 凱旋リサイタルツアー2023 札幌公演~

ショパン:アンダンテ・スピアナートと華麗な大ポロネーズ 作品22
ストラヴィンスキー:ペトルーシュカからの3楽章
ほか

ピアノ:亀井聖矢

会場:札幌コンサートホール Kitara

日時:2023年5月30日(火曜日) 午後6時30分

 ピアノの亀井聖矢(2001年生まれ)は、愛知県一宮市出身。愛知県立明和高校音楽科2年生終了後、桐朋学園大学初となる「飛び入学特待生」として同校に入学し、桐朋学園大学1年生となる。2019年第88回「日本音楽コンクール」で第1位、第43回「ピティナ・ピアノコンペティション」特級グランプリを受賞し、若手音楽家の登竜門とも言われる2つのコンクールで史上初の同時優勝を飾った。2022年スペイン・バルセロナで開催された第67回「マリア・カナルス国際ピアノコンクール」第3位、同年第16回「ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール」でセミファイナリストとなる。同年「ロン=ティボー=クレスパン国際コンクール」でサン=サーンス:ピアノ協奏曲第5番を弾き優勝および評論家賞、聴衆賞も同時受賞。2023年第32回「出光音楽賞」受賞。
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