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★ 私のクラシック音楽館 (MCM) ★ 蔵 志津久

クラシック音楽研究者 蔵 志津久によるCD/DVDの名曲・名盤の紹介および最新コンサート情報/新刊書のブログ

●クラシック音楽●新刊情報

2025-08-19 09:37:01 | 新刊情報



<新刊情報>




書名:バッハ《無伴奏チェロ組曲》との旅~その真髄を探る対話~

著者:ジャン=ギアン・ケラス、エマニュエル・レイベル

訳者:藤本優子

発行:音楽之友社

 チェロの聖典、バッハ《無伴奏チェロ組曲》。世界的チェロ奏者ジャン=ギアン・ケラスは最重要レパートリーとして長年にわたって演奏を重ね、2回の全曲録音を残している。東京、バルセロナ、南仏フォルカルキエ、モントリオール、ベルリン、ブエノスアイレス、パリ、アテネ――世界中を旅しながら、あるときは全6曲を番号順に、あるときは現代曲と組み合わせて、またあるときはダンス・カンパニーとともに再創造を試みる。この本では、組曲を構成する各舞曲の分析、フレージングのポイント、装飾音の付け方、ヴィブラートの有無、テンポの取り方、リピートは必要か、弦の選択など、ケラスが体得した《無伴奏》の真髄を音楽学者エマニュエル・レイベルとの対話を通して明らかにされる。チェロ演奏者、リスナーともに有用な情報が満載。さらにケラスと《無伴奏》とのパーソナル・ヒストリーもたっぷり盛り込まれる。ケラス・ファン必携の撮り下ろしカラー口絵付き。


書名:グレン・グールド著作集

著者:グレン・グールド

編者:ティム・ペイジ

訳者:宮澤淳一

発行:みすず書房

 独創的ピアニストが遺した言葉を「音楽」「パフォーマンス」「メディア」などに集大成。未来に読み継がれる35年ぶり新訳決定版。グレン・グールド(1932–1982)は、9月25日トロント生まれ。ピアニスト・思想家。幼少より楽才を示し、トロント音楽院(現ロイヤル音楽院)に学ぶ。作曲家を志すが、むしろピアニストとして十代よりカナダで認められる。1947年トロント交響楽団と初共演、1950年CBC(カナダ放送協会)で初のラジオ・リサイタル。1955年、22歳で米国デビュー。翌年発売した《ゴルトベルク変奏曲》のアルバムで従来のバッハ解釈を刷新し、話題を呼ぶ。57年にソ連や欧州への演奏旅行に成功。独自の選曲と無比の解釈で名声を高めていくが、64年のリサイタルを最後に舞台から退き、以後はレコードと放送番組のみで演奏活動。音楽論やメディア論をめぐる文筆も行ない、新しい音楽作品を意図した「対位法的ラジオ・ドキュメンタリー」の制作も手がける。終生トロントに暮らす。《ゴルトベルク変奏曲》再録音(81年)発売直後の82年10月4日脳卒中にて急逝。マーシャル・マクルーハン、ノースロップ・フライと並んで、カナダを代表する知識人であり、死後も日本を含めた各国での人気は根強く、録音・映像・著作の紹介や学術研究が続いている。


書名:21世紀のクラシック新名盤~革新者たちの絶対必聴アルバム~

著者:本間ひろむ

発行:星海社(星海新書)

 クラシックの未来を拓く名盤21+19枚。現代のクラシック音楽は、デジタル音楽配信の登場でリスナーの二極化といった大きなうねりの中にある。そんな時代にクラシック音楽の名盤はどこへ向かうのか?アルゲリッチやクレーメルの円熟した表現力から、アーノンクールやロトら古楽派の革新的なアプローチ、マケラやユジャ・ワンの清新でダイナミックな演奏、ショパン・コンクールで輝いた角野隼斗や藤田真央、グリモーの深い詩情が響くブラームスまで。新時代の感性でクラシックを再定義する天才や革新者たちが生み出した新時代の名盤を厳選。カルチャー論を交えながら名盤の魅力を余すところなく解説する。クラシックの未来を体感できる一冊がここにある。


書名:昭和ジャズ喫茶伝説

著者:平岡正明

発行:筑摩書房(ちくま文庫)

 博覧強記の男が60・70年代、ジャズ喫茶の記憶すべてを書いた!「ジャズは、ジャズ喫茶で聴くものだ。」1960・70年代の記憶すべてを書く。ボーナストラックに山下洋輔氏・平岡秀子氏のエッセイを収録。「新宿「汀」「DIG」「きーよ」「木馬」銀座「オレオ」日暮里「シャルマン」門前仲町「タカノ」四谷「いーぐる」横浜・野毛「ダウンビート」中華街「ミントンハウス」etc…「60年代と70年代前半の東京ジャズ喫茶シーンを、俺一人称で描き出したことが、世相風俗資料としての本書の値打ちになるだろう」(「あとがき」より)。熱く沸騰していた時代、東京および近郊に存在した数々の名店。独自のグルーヴに乗せて「平岡節」で記録した、全編ジャズと珈琲の香りに満ちた一冊。ボーナストラックに単行本未収録「野毛のジャズ喫茶」、山下洋輔「弔辞」、平岡秀子による書下ろしエッセイ「山下洋輔さんと平岡のこと」を収録。
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●クラシック音楽●新刊情報

2025-07-22 09:42:06 | 新刊情報



<新刊情報>




書名:最新ヴァイオリニストと名匠~現代の最前線から過去の偉人まで最新名鑑~<音楽の友 7月号別冊>

編者;音楽の友

発行:音楽之友社

 現在活躍している最前線のヴァイオリニストから、20世紀を中心とした巨匠までを紹介する。海外、日本ともに幅広く掲載して、ヴァイオリニスト名鑑となる一冊。「青春の楽器」とも言われるヴァイオリンは、若く鮮烈な才能が続々と登場しており、最新の情報を盛り込んだ。巻頭には、いまや爆発的人気を誇る石田組組長、石田泰尚の最新インタヴューを掲載。全ページオールカラーで、多士済々なヴァイオリニストを鮮やかに紹介する。


書名:いま聴く!クラシック新名盤

著者:松本大輔

発行:青弓社

 クラシックCD業界屈指の目利きが、2019年から24年に発売された2万枚以上の新譜から、生涯手元に置いておくべき名盤を厳選。これまで会員限定だった門外不出のリストを加筆・修正して一般公開する、「生涯の一枚」に出合えるディスクガイド。【著者】松本 大輔 1965年、愛媛県松山市生まれ。岡山大学法学部卒。WAVE、HMVのクラシックバイヤー、店長を経て独立。アリアCD店主として現在に至る。著書に『クラシック名盤復刻カタログ』『面白いほどわかる!クラシック入門』『クラシック名盤復刻ガイド』『どっこいクラシックは死なない!』『まだまだクラシックは死なない!』『やっぱりクラシックは死なない!』『このNAXOSを聴け!』(いずれも青弓社)など。


書名:戦争と音楽~京極高鋭、動員と和解の昭和史~

著者:古川隆久

発行:音楽の友社

 近代日本において、西洋音楽は「動員」と「和解」の2つの役割を担った。これを一身に体現したのが同書の主人公、京極高鋭である。京極は、戦前は国民精神総動員の方針のもとに作られた「愛国行進曲」のプロデュースを手がけ、戦後は東京オリンピックの開催に大きく関わった。祖父は初代東京帝国大学総長・枢密顧問官の加藤弘之、父は昭和天皇の侍医という名家。本人は幼少時、のちの昭和天皇の遊び相手でもあった。弟は喜劇役者古川ロッパである。白樺派の影響を受けて長じた「華麗なる縁の下の力持ち」京極の人生を通して、昭和史における動員と和解、日本が引き受けざるを得なかった矛盾を描く。


書名:光と音楽

著者:大江健三郎

発行:講談社

 ノーベル賞作家・大江健三郎の文学世界に特異な広がりと輝きを与える源となった、長男光。生来の知的な障害ゆえ、言葉で世界を理解することに困難を抱えているが、家族は光の「音楽」への鋭い感受性と、音楽をつうじて考える光の生のスタイルに「新しい人」の誕生を見る。光が作曲した私家版楽譜集へ添えた文章から大江光のCDのライナーノートなど単行本未収録エッセイ、そして広く一般読者へ向けて書かれた「光と音楽」をめぐる文章を厳選してゆかり夫人の絵とともに贈る、人間への深い信頼に充ちた珠玉のエッセイ集。【著者】大江健三郎 小説家。1935年1月31日愛媛県生まれ。東京大学在学中の58年、「飼育」で芥川賞を受賞。1994年、日本人二人目となるノーベル文学賞を受賞する。作品に、『芽むしり仔撃ち』『個人的な体験』『万延元年のフットボ-ル』『同時代ゲーム』『新しい人よ眼ざめよ』『燃えあがる緑の木』『取り替え子』『水死』他多数がある。2018年~19年『大江健三郎全小説』(全15巻)を刊行する。23年3月3日逝去。
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●クラシック音楽●新刊情報

2025-06-24 09:55:10 | 新刊情報



<新刊情報>




書名:ベルリン・フィル~栄光と苦闘の150年史~

著者:芝崎祐典

発行:中央公論新社

 巨匠フルトヴェングラーや帝王カラヤンが歴代指揮者に名を連ね、世界最高峰のオーケストラと称されるベルリン・フィルハーモニー。1882年に創設され、ナチ政権下で地位を確立。敗戦後はソ連・アメリカに「利用」されつつも、幅広い柔軟な音楽性を築き、数々の名演を生んできた。なぜ世界中の人々を魅了し、権力中枢をも惹きつけたのか。150年の「裏面」ドイツ史に耳をすまし、社会にとって音楽とは何かを問う。


書名:オーケストラがもっと楽しくなる! クラシック音楽の基礎教養

著者:長岡 英

発行:アルテスパブリッシング

 音楽の常識は、時代とともに変化する!交響曲やオーケストラの成り立ち、作曲家や楽器のトリビアなど、西洋音楽史のトピックをわかりやすいコラムで解説。歴史の流れや時代背景、曲の構造や由来がわかると、もっと音楽が楽しくなる。オーケストラ・ファンに贈る、知って楽しい「クラシックの基礎教養」案内。交響曲は演奏会の開幕ベル代わりだった!演奏会で交響曲やオーケストラが中心になったのはいつから?古代ギリシアまで遡るオーケストラの語源は?ドレミの元となった中世のグレゴリオ聖歌とは?楽譜の祖先であるネウマ譜、楽器の仕組みに由来するバロック・ピッチ、弦楽器で使われたヴィブラートの変遷──オーケストラ誕生までの長い音楽史を読みやすいコラムで解説。


書名:ベートーヴェン捏造~名プロデューサーは嘘をつく~

著者:かげはら 史帆

発行:河出書房新社(河出文庫)

 音楽史上最大のスキャンダル「会話帳改竄事件」。宮部みゆき氏絶賛の衝撃的歴史ノンフィクション、待望の文庫化。現代に語り継がれるベートーヴェン像は、秘書により捏造されていた!? 「会話帳改竄事件」の真相に迫る、衝撃的な歴史ノンフィクション。「会話帳」とは、聴力を失ったベートーヴェンが周囲の人とコミュニケーションを取るために用いた筆談用ノートのこと。100年以上にもわたり多くの人々を騙し続けた「犯人」の名は、アントン・フェリックス・シンドラー。音楽家でもあり、誰よりもベートーヴェンの近くで忠誠を誓い、尽くした人物である。なぜ、何のために彼は改竄に手を染めたのか? 音楽史上最大のスキャンダルの「犯人」・シンドラーの目を通して、19世紀の音楽業界を辿る。音楽ファンもミステリーファンも絶賛した名作がついに文庫化。


書名:黒澤明の音楽~鈴木静一、服部正、早坂文雄、伊福部昭、佐藤勝とその響き~

著者:小林淳

発行:作品社

 映画黄金期に燦然と輝く作品群の、卓越した音楽技法を詳解。登場人物を引き立たせるライトモチーフ、実験的なコントラプンクト……『姿三四郎』から『赤ひげ』までの23作品にちりばめられた仕掛けが、映画音楽評論の第一人者によって説き明かされる。ファン必携の力作。「黒澤のなかには映画音楽への抑えられない想いがあった。もっと機能的に、もっと貪欲に、もっと有効に使いこなしたい、という欲望である。(中略)早坂が夭折したのち、黒澤は彼の弟子にあたる佐藤勝と引き続き映画における音楽の在り方、あるべき姿、目指すべき形、映画音楽がどれほど観客の情動を刺激するものか、これらを追求していく。――」(「はじめに」より)
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●クラシック音楽●新刊情報

2025-05-20 09:38:38 | 新刊情報



<新刊情報>




書名:哲学するベートーヴェン~カント宇宙論から《第九》へ~

著者: 伊藤貴雄

発行:講談社(講談社選書メチエ)

 「われらが内なる道徳法則と、われらが上なる星輝く天空! カント!!!」1820年、49歳のベートーヴェンは筆談用のノートにこう記した。《第九》初演のおよそ4年前にあたる。ここに引用されているのは、ほかならぬカントの『実践理性批判』の結語の一部だが、少しアレンジされている。そのアレンジは、なぜ生じたのか。そしてベートーヴェンのこの感激は、何を物語るのか――。その問いは《第九》に込められたベートーヴェンの思いへとつながっていく。若き日にはボン大学で講義を聴講していたこともあるベートーヴェンと、彼を取り巻く文化的・社会的文脈から《第九》を生んだドイツの時代精神を描き出す意欲作。


書名:ショパンの詩学<新装版>~ピアノ曲《バラード》という詩の誕生~

著者:松尾梨沙

発行:みすず書房

 ショパンはその生涯に多くの歌曲を書いた。古典主義からロマン主義への過渡期にあった同時代6人の詩人の詩にショパンが付曲したものが主であるが、生前には刊行されず、ショパン作品群の中での位置づけは低い。一方で文学ジャンル「バラード」と共通する詩的な題名をもつ作品を、ショパンは4つ残した。ピアノを弾く人、聴く人に愛され続けてきた《バラード》1番から4番である。ピアノ独奏曲にバラードの語を用い始めたのはショパンが最初だが、その意図については、特定の詩作品との関連説が根拠なく有力視されてきた。ショパンの死後150年以上ものあいだ、なぜそのような解釈が許容されてきたのか。これまで軽視されていたショパンの歌曲について、同書はまず詩の精緻な分析を行った上で、ショパンの付曲がいかに見事に各詩に対応しているかを明らかにする。つまりショパンには、文学作品を構造的・理論的にとらえる高度な能力と、それを音楽で表現する技量があった。その発見を梃子に著者は、《バラード》の構造を詩学と音楽学を駆使してつぎつぎに、よどみない筆致で紐といてゆく。そして浮かび上がるショパンの《バラード》は、特定の詩にインスピレーションを得て思いつくままに書かれたようなものではない、壮大な芸術的営みである。ショパンは感傷的なサロン音楽の作者と目されがちで、そのような意味で「ピアノの詩人」と呼ばれてきた。しかし本当は、まったく別の意味でそう呼ばれるべきだったのではないか。作曲家の真髄を研究史の死角から救い出した、若手研究者の快挙。


書名:D・フィッシャー=ディースカウ先生の教え

著者:子安ゆかり

発行:音楽之友社

 ドイツ・リートの伴奏者として著名な著者は、1990年の秋、シュトゥットガルトで、D・フィッシャー=ディースカウ(1925年―2012年)のマスタークラスを受講した。同書は、2週に渡り6日間実施されたそのマスタークラスの詳細な記録と、シューベルトとシューマンについて教わったプライベートな証言をまとめたもの。ディースカウの素顔を知る貴重な資料であり、「教師としてのフィッシャー=ディースカウ氏について、ひとりの生徒、マスタークラスのピアニストから見た彼との思い出」(著者談)を記した同書は、リートに対する新たな発見を約束してくれる。今年、生誕100年を迎える20世紀最高の歌手の芸術に、再び鮮やかなスポットライトが当たるだろう。


書名:芥川也寸志とその時代~戦後日本映画産業と音楽家たち~

著者:藤原征生

発行:図書刊行会

 同書は、芥川也寸志(1925年―1989年)生誕100周年記念出版。日本映画の傑作を彩った名旋律の数々――。『煙突の見える場所』『地獄門』『ぼんち』『八つ墓村』・・・日本の芸術文化の第一線で活躍し、数多の映画音楽も手がけた稀代の音楽家、芥川也寸志。團伊玖磨・黛敏郎と結成した「3人の会」での活動をはじめ、芥川が日本映画産業に残したその偉大なる足跡を辿る。巻末には芥川也寸志のフィルモグラフィと主要ラジオ・テレビ作品一覧、略年譜、索引を付す。
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●クラシック音楽●新刊情報

2025-04-15 09:38:35 | 新刊情報



<新刊情報>




書名:バッハ「平均律」解読(I)《平均律クラヴィーア曲集 第1巻》全24曲

著者:小鍛冶邦隆

発行:アルテスパブリッシング

 秘められた〈音楽の知〉を可視化する!作曲家の視点から〈聖典〉にメスを入れ、バッハの意図と創作過程を明らかにする。現代日本を代表する作曲家のひとりである著者が、ドイツ・バロック音楽の総決算にして、バッハのキャリア前半の「白書」ともいえる《平均律クラヴィーア曲集 第1巻》全24曲を、各曲ごとの解説と書き込み入り楽譜(2色刷)で読み解く。現代の作曲家の視点によるピアノ演奏実践への手引きとして活用できるだけでなく、当時の作曲における慣例や伝統を知り、創作過程をたどることのできる刺激的なバッハ論ともなっている。対位法・フーガ・調的連関によってネットワーク化され、重層構造をなす作品の様相から、バッハの革新性にせまり、そこに秘められた〈音楽の知〉を可視化する。


書名:クラウディオ・アバド~静かな革命家~

著者:ヴォルフガング・シュライバー

発行:春秋社

 世界的指揮者、クラウディオ・アバド(1933年―2014年)の評伝。カラヤン亡き後のベルリンフィルの芸術監督として一時代を築き、音楽界を牽引。現代音楽への取り組みや、ルツェルン音楽祭、若手の積極的な育成など、次世代に果たした役割も大きい。その華々しいキャリアと、静かに燃える芸術の根源に迫る。


書名:歴史と学ぶ 教養としてのオペラ

著者:島田優理子

発行:ベレ出版

 同書は、あらすじと史実の解説で、オペラが「わかる・楽しめる」ようになる入門書。オペラの曲や作品名は聞いたことがあるものの、内容はよく知らないし、なんとなくハードルが高いと感じている方も少なくない。実はオペラは、復讐・愛憎・駆け引きなど人間くさいテーマが多く、外国語であっても、あらすじがわかれば親しみを持って楽しめるものがほとんど。またオペラは、史実そのものを題材としているものも数多くある。なので歴史のあらましを知っておけば、オペラの理解も深まるし、歴史の勉強にもなる。同書では、第Ⅰ部でオペラで使われる用語や鑑賞の仕方などの基礎知識を解説し、第Ⅱ部で有名なオペラ20作品を取り上げている。作品ごとにあらすじや見どころ・聴きどころなどを紹介し、さらに作品にまつわる実際の歴史(おもにヨーロッパ史)を解説。作曲家が生きた時代や原作の社会的背景などもわかり、あらすじは単なる要約ではなく、臨場感豊かに描かれているので短編小説のように楽しめる。教養として知っておきたいオペラの知識と魅力が詰まった一冊。


書名:脳は耳で感動する

著者:養老孟司、久石 譲

発行:実業之日本社

 同書は、養老孟司×久石譲 対談集。脳科学と音楽が織りなす驚きの世界へ、あなたを誘う。解剖学者・養老孟司と作曲家・久石 譲が、脳と音楽の不思議な関係を紐解く画期的な一冊。なぜ人は音楽に感動するのか? 映像と音楽のシンクロはどのように起こるのか? 脳科学の視点から音楽の魅力に迫る。脳と音楽の関係を、わかりやすく解説。久石 譲の作曲秘話や、養老孟司の斬新な視点が満載。音楽の楽しみ方が変わる、新しい知見の数々。音楽ファンはもちろん、脳科学に興味がある方にもおすすめ。この一冊で、あなたの音楽体験が劇的に変わるかもしれない。今すぐ手に取って、音楽と脳の深遠な世界を探検しませんか?
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◇クラシック音楽◇新刊情報

2025-03-18 09:39:08 | 新刊情報



<新刊情報>




書名:タクトは踊る~風雲児・小澤征爾の生涯~

著者:中丸美繪

発行:文芸春秋

 クラシック界に数々の金字塔を打ち立てた男。“世界のマエストロ“の訃報から一年。長年取材し続けてきた著者が満を持して放つ本格評伝。『N響事件』憧れのNHK交響楽団と何があったのか『二つの恋』ピアニスト、モデルとの恋『日本フィルの分裂』如何にして新日本フィル創立へ向かったのか『ボストン交響楽団音楽監督』30年の長期政権『サイトウ・キネン・オーケストラ』新たなライフワーク『ウィーン歌劇場音楽監督』クラシック界最高のポストの一つに就任【目次】プロローグ 第1章 スクーターと貨物船で:北京の四合院/引き揚げ/贅沢と貧困/成城学園中学校へetc 第2章 N響事件:五ヶ月間の滞日中に/初レコード録音/N響のこと、よろしく頼みますetc第3章 二つの恋:指揮者を指揮する男/恩師斎藤秀雄を排除してetc 第4章 日本フィル分裂事件:日本フィル首席指揮者/小澤体制での解雇etc 第5章 新日本フィルとボストン響:新日本フィルハーモニー交響楽団結成/嬉遊曲、鳴りやまずetc 第6章 サイトウ・キネン・フェスティバル:俺に反対できるのはあんたぐらいetc 第7章 世界の頂点へ:予想外の記者会見/屈指の歌劇場制覇/旅を住処とするetc 第8章 初心に戻る:降板/発病/2010年 復帰会見/七分間の本番etc 年表


書名:決定版 交響曲の名曲・名演奏

著者:許 光俊

発行:講談社(講談社現代新書)

 ベートーヴェンの交響曲の名演奏はやはりフルトヴェングラー? それともヴァント? ではではカラヤンは・・・・・・? 交響曲の歴史をたどりながら、代表的な名曲の古今の演奏を聴き比べ。定番から知られざる名演奏まで、初心者には恰好のガイド、マニアにも読み応え十分の、入門書にして決定版。【著者】許 光俊 1965年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部美学美術史学科卒業。東京都立大学修士課程人文科学研究科修了。同博士課程中退。横浜国立大学教育人間科学部マルチメディア文化課程を経て現在、慶應義塾大学法学部教授。近代の、文芸を含む諸芸術と芸術批評を専門としている。 頻繁にヨーロッパを訪れ、現地でのコンサート体験は数知れず。日本有数の海外コンサート通として知られる。『邪悪な文学誌 監禁・恐怖・エロスの遊戯』(青弓社 )、『オペラに連れてって! お気楽極楽オペラ入門』(青弓社、のちポプラ文庫)など多数の著書がある。


書名:万博からみた音楽史

著者:井上さつき

発行:中央公論新社(中公文庫)

 ベルリオーズ、マーラーが指揮棒を振り、ドビュッシーがガムランから着想を得る。音楽の普及や楽器の発展に寄与した近代万博の歴史を読み解く。


書名:アストル・ピアソラ 闘うタンゴ 完全版 <上巻><下巻>

著者:斎藤充正

発行:青土社

 ピアソラを知る。ピアソラを極める。タンゴに新しい生命を吹きこみ、20世紀を代表する音楽家として、世界を魅了しつづけるアストル・ピアソラ。この類稀な個性は、いかにして生みだされたのか? その生涯と作品、めまぐるしい活動と多彩な交流のすべてを綿密にあとづけ、闘いの轍を証し立てる、完全版。
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◇クラシック音楽◇新刊情報

2025-02-18 09:37:53 | 新刊情報



<新刊情報>




書名:三月一一日のシューベルト~音楽批評の試み~

著者:舩木篤也

発行:音楽之友社

 「対旋律が揺さぶる――」。月刊誌「レコード芸術」に2020年1月号から23年7月号(休刊号)まで、22回にわたって連載され圧倒的な支持を得た連載「コントラプンクテ 音楽の日月」に大幅に加筆、書名を変更しての単行本化。「音楽」からの視点と、「音楽とは異なる世界」からの視点を交差させることで、あたかも対旋律が主旋律を引き立てるが如く、音楽の新たな魅力や人生の味わい、世界への問題意識が浮かびあがる。表題タイトルの章の他、「マーラー×緊急事態宣言」、「バッハ×させていただく」、「ワーグナー×川上未映子」等、意外性と刺激に満ちた音楽批評が展開。


書名:ピアノへの旅

著者:坂本龍一

発行:アルテスパブリッシング

 坂本龍一が語る──ピアノとピアノ音楽。「作曲家もピアニストもわざわざ音が消えていってしまうピアノを選んで、何百年もその減衰に抗おうとしつづけているというのは不思議なものだなと思いますね」 坂本龍一と探る──ピアノの起源というミステリー。「“たくさんの弦を張って、それを鍵盤のメカニズムを使って、叩いて音を出す”という、そのアイデアはいつどこでどうして出てきたのか?」 坂本龍一が最後に演奏した楽器、ピアノへのアンビヴァレントな思いと、クラシックを中心に慣れ親しんできたピアノ音楽を語りながら、ピアノの本質に迫る第1部「静かで弱い音楽へ」、紀元前まで遡って鍵盤楽器のミステリーに挑む第2部「ピアノの起源を探る」というふたつのパートで構成。さらに坂本龍一が選曲したプレイリストと、その音源ガイドを収録。自らの言葉でピアノという楽器と音楽の本質を語った同書は、坂本龍一が最後に公にしたピアノ・ソロ演奏をより深く理解するうえでも必読の内容となっている。


書名:宮田大 Dai-alogue~音楽を語ろう<「音楽の友」2月号別冊>

編者:音楽の友

発行:音楽の友

 「音楽の友」で好評だった、対談・鼎談連載「宮田大Dai-alogue~音楽を語ろう」を別冊化。チェリストの宮田大が、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをゲストに迎え、ともに語り合った全25回の対談・鼎談連載、宮田自らの執筆によるコラムの再構成。宮田がこの連載を振り返る単独インタヴュー、誌面では紹介しきれなかった対談・鼎談の「こぼれ話」など、別冊だけの新たなコンテンツにも注目。多才なゲストが普段どのように自らの仕事と向き合い技を磨いているのか、その研鑽の日々や心構えなどを垣間見ることのできる一冊。ゲスト:平原綾香、上妻宏光、久石 譲、辻󠄀井伸行&三浦文彰、倉田澄子、桐竹勘十郎、植松伸夫、小山実稚恵&矢部達哉、ジュリアン・ジェルネ&水野優也、LEO、堀内將平、三宅依子&中 実穂(東京チェロアンサンブル)、平 常&大萩康司、山中惇史、山田和樹、高嶋ちさ子、内藤 廣、菅野祐悟、竹澤恭子、永石勇人、辻󠄀本 玲、石丸幹二、山本 修&山本 大、ニコライ・バーグマン


書名:ゲーム音楽はどこから来たのか~ゲームサウンドの歴史と構造~

著者:田中 “hally” 治久

発行:Pヴァイン

 これまでゲーム音楽の構造研究は主として産業史・技術史の観点からなされてきたが、その大半は「ゲーム音楽はこんなにも進歩してきた」という進歩主義史観に貫かれたもので、零れ落ちるものが無数にあった。クラシック、ロック、ジャズ……どんなジャンルでもそうだが、音楽史には必ず同時代の社会や文化との関わりが示されるものだ。しかし進歩主義史観はどうしてもそこをすっ飛ばしてしまう。だから同書はゲーム音楽に込められた価値と信念の系譜に目を向けるのだ。これを明らかにしておかないと、ゲーム音楽の歴史は永遠に機能論と印象論の牢獄に閉じ込められたままになるだろう。最終的に提示するゲームサウンドの構造モデルは、「ゲーム音楽の本質はどこにあるのか」という問いに対する、現時点で最良の解答になっているはずである。(「はじめに」より)
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◇クラシック音楽◇新刊情報

2025-01-21 09:52:49 | 新刊情報



<新刊情報>




書名:西洋音楽史講義

著者:岡田暁生

発行:角川書店(角川ソフィア文庫)

 「クラシック」はなぜ世界を席巻したのか? 千年の歴史をひもとく全15講。ドレミファ音階、拍子、ハーモニー。今日の世界標準となった音楽語法のほぼすべてが西洋音楽史のなかで生み出された。グレゴリオ聖歌から、オペラの誕生、バロック、ウィーン古典派、ロマン派、そして20世紀のポピュラー音楽まで。「古楽」「クラシック」「現代音楽」という三つの画期に着目し、千年にわたる変遷を通史として描き出す。好みや感性で語られがちな音楽を具体的・分析的に聴き楽しむためのヒントに満ちた全15講(2013年3月に放送大学教育振興会より刊行された『西洋音楽史』を加筆・修正し、改題のうえ文庫化)。


書名:シェーンベルクと若きウィーン

著者:テレーゼ・ムクセネーダー

訳者:阿久津三香子

日本語版監修:樋口隆一

発行:アルテスパブリッシング

 カフェでの集会、殴り合い、差別と迫害、新聞沙汰──。「音楽の革命」の真実を膨大な資料と図像で描く比類なきドキュメント。荒ぶる芸術家たちの青春群像がいまよみがえる。世紀末ウィーンにおいて、演劇、音楽、建築、工芸、彫刻などの分野で同時多発的な革新が起こった。「若きウィーン」を名乗り、「モデルネ(近現代)」の温室たるこの都市を舞台に、血気盛んな活動を繰りひろげる若手芸術家たち。同書は「新ウィーン楽派」の首領にして、20世紀音楽最大のオリジネイターである作曲家アーノルト・シェーンベルク(1874年―1951年)を中心に、「若きウィーン」を標榜した芸術家たちの活動を、膨大な同時代資料と証言、そして数多くの図像によってあとづけた画期的なドキュメント。


書名:名曲の曲名

著者:茂木大輔

発行:音楽の友社

 クラシック音楽の曲名って、長いし、堅苦しいし、意味不明な略号や不要と思われる情報もイチイチ書いてあってとっつきにくい!しかも、プロの演奏家や研究者であっても知らないことが多いくらい時代や国によって意味が異なったりして、ややこしすぎる!!!ということで、指揮者・人気エッセイストとして活躍する著者(元N響首席オーボエ奏者、「のだめカンタービレ」のクラシック監修でもおなじみ)が、名曲の曲名約350の例をあげながら、“意外と知らない”用語の意味や時代的背景、用法、“まぎらわしい”用語の違いなどについていつもの調子で(オヤジギャグもとばしつつ)解説。さらに、専門的な内容については、気鋭の研究者・丸山瑶子氏が【天の声】として注釈でコメント(ツッコミ)。巻末には「覚えておくと便利! 作品番号関連用語集」も掲載し、資料性・利便性も高めた。『交響録』でも好評だった茂木ヨモギ氏のコミカルなイラストにもご注目。


書名:昭和歌謡史~古賀政男、東海林太郎から、美空ひばり、中森明菜まで~

著者:刑部芳則

発行:中央公論新社(中公新書)

 日本人の心を躍らせ、泣かせてきた昭和の歌謡曲。その礎は中山晋平、西條八十が築き、三大作曲家の古賀政男、古関裕而、服部良一によって確立する。時代は戦争、敗戦と復興、高度成長へと進み、視聴手段もレコード、ラジオからテレビへと変化する。同書は作詞家、作曲家、歌手らが残した膨大な史料を用いて実証的に考察。数々の名曲が生まれた背景とその特徴を炙り出す。人はなぜ昭和歌謡に魅了されるのか。
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◇クラシック音楽◇新刊情報

2024-12-17 09:35:37 | 新刊情報



<新刊情報>




書名:ベートーヴェン《第九》の世界

著者:小宮正安

発行:岩波書店(岩波新書)

 型破りなスケールと斬新な構成によって、西洋音楽史を塗り替えてしまった「第九」。ベートーヴェンの音楽とシラーのテキストが創り上げる強烈なメッセージ性ゆえに、音楽を超え社会に様々な影響を与えると共に時代の流れに翻弄され、数奇な運命を辿った。初演から200年、今なお人々の心を捉える「とてつもない曲」に迫る。


書名:日本の指揮者とオーケストラ

著者:本間ひろむ

発行:光文社(光文社新書)

 西洋音楽が日本に本格的に入ってきた明治時代以降、私たちは西洋音楽をどう受容し、学び、そして世界への扉を開いていったのか。その黎明期からヨーロッパに渡った先駆者たち、そして、日本中にクラシック音楽の種を蒔いた小澤征爾、さらに新世代の指揮者まで。それぞれの個性が炸裂する指揮者とオーケストラの歩みと魅力に迫った一冊。【目次】序章 もしも、アウグスト・ユンケルが来日しなかったら 第1章 ベルリン・フィルを振った男たち――近衛秀麿と山田耕筰 第2章 関西楽界のデベロッパー――貴志康一と朝比奈隆 第3章 鋼の師弟――齋藤秀雄と小澤征爾 第4章 違いがわかる男と大きいことはいいことだ――岩城宏之と山本直純 第5章 炎のコバケンとみちよし先生 第6章 カラヤンの教え子、バーンスタインの弟子 終章 ブザンソンを制した新世代指揮者たち 付録 日本の指揮者とオーケストラ・ディスコグラフィ30


書名:脳と音楽

著者:伊藤浩介

発行:世界文化社

 気鋭の脳科学者が挑む「音楽とは何か?」。知的刺激に満ちた音楽理論書。耳の構造から音を読み解き、なぜドレミ音階なのかを経て、音楽の誕生を考察。物理学、心理学、脳科学的視点から重層的に「音楽」を探求する流れは、知的刺激に満ちて感動的。「音楽の仕組みや存在意義に根本から科学的にアプローチした本書は、多くの演奏家にとっても気づきの多い内容だと思う。音階/音律の成り立ちに関して沢山本を読んだが、本書がもっとも理にかなって分かりやすい。脳科学的な「緊張と弛緩」の話は、全ての時間芸術において成り立つと思う」(ピアニスト角野隼斗氏推薦文より)。


書名:ビートルズ vs. ストーンズ~60年代ロックの政治文化史~

著者:ジョン・ミクミライアン

訳者:梅崎 透

発行:ミネルヴァ書房

 ビートルズ vs. ストーンズ。二大バンドが過熱する時代に投げかけた波紋とは。気鋭の歴史学者が確かな実証に基づき描き出す新たな物語。ロックの黄金時代とされる60年代において双璧をなしたビートルズとローリング・ストーンズ。両者は良き友人だったのか、それとも油断ならぬライバルだったのか。同書は、気鋭の歴史学者がこれまで注目されることの少なかったアングラ新聞や大衆誌を含む膨大な史料を渉猟し、同時代の政治文化や勃興しつつあるポピュラー音楽業界のなかで両者の関係がいかに変容していったかを、確かな実証に基づき生き生きと描き出す。
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◇クラシック音楽◇新刊情報

2024-10-22 09:39:31 | 新刊情報



<新刊情報>




書名:斎藤秀雄 レジェンドになった教育家~音楽のなかに言葉が聞こえる~

著者:中丸美繪

発行:音楽之友社

 日本のクラシック音楽界を世界レベルに引き上げた稀代の教育家、斎藤秀雄(1902年―1974年)。1948年、吉田秀和、井口基成、柴田南雄らと「子供のための音楽教室」を設立(桐朋学園音楽部門開設に繋がる)。鬼教師と恐れられながらも小澤征爾をはじめとする世界的名演奏家を数多く輩出し、その教え子たちがサイトウ・キネン・オーケストラを結成。また、『指揮法教程』を著し、指揮の動きをメソッド化するという世界でも稀な偉業を成し遂げたレジェンドである。同書は、そんな斎藤秀雄の生き様を追って約130名に及ぶ関係者に話を聞き、日本エッセイスト・クラブ賞とミュージック・ペンクラブ賞を受賞した評伝『嬉遊曲、鳴りやまず――斎藤秀雄の生涯』(1996年)をもとに、新規取材を行い大幅加筆・再構成した新著。常に理想を追求し、執念にも近い情熱をもって音楽教育に力を注いだ氏の生き様を見事に描写した決定版。


書名:音楽が人智を超える瞬間

著者:篠崎史紀

発行:ポプラ社(ポプラ新書)

 「マロ」の愛称で知られ、26年間務めあげた「N響第1コンサートマスター」という肩書を超えて、様々な活動で知られる唯一無二のヴァイオリニスト篠崎史紀。人生、音楽、教育、多彩すぎる趣味……。ダース・ベイダーにはなれなかったが、そのおかげで音楽に導かれて辿り着いた最高の居場所とは? 北九州で育まれた「特異体質」、ウィーンで学んだ音楽の神髄、N響で磨かれたコンマスの流儀、偉大なマエストロたちとの秘話。「スター・ウォーズ」「ウルトラセブン」など、幼少期の憧れと音楽の魅力を同列で語れる著者ならではの独特の感性が満載。クラシック音楽愛好家はもちろん、これまで触れる機会がなかった方々も愉しく読める一冊。【目次】第1章 ウィーンが「音楽の流儀」を教えてくれた 第2章 ウィーンで身につけたマロ流妄想力 第3章 北九州が「人生の流儀」を育んでくれた 第4章 N響が「コンサートマスターの流儀」を確立させてくれた 第5章 偉大なマエストロたちが音楽の流儀を教えてくれた 第6章 いま、日本の音楽界に、そして故郷に伝えたい思い


書名:ネットオーディオのすすめ~高音質定額制配信を楽しもう~

著者:山之内 正

発行:講談社(ブルーバックス)

 CDをはるかに凌駕する音質で、話題になったネットオーディオ。しかし、割高な価格とダウンロードのわずらわしさから一部のマニアにしか支持されなかった。それが、高音質定額制配信サービスの出現で、大きく変わろうとしている。月々のわずかな料金で、CDをはるかに凌駕する音質の1億曲のライブラリーが、聴き放題になる。同書は、初めてネットオーディオに挑戦するオーディオファン・音楽ファンを対象に、機材の選び方から、煩わしいネットの設定まで具体的に分かりやすく解説。


書名:20世紀ジャズ名盤100

著者:大谷能生

発行:イーストプレス

 ジャズの歴史を知りたいならば、まずこの一冊。これからジャズを聴きたい人に、思わずへえーとなるエピソードで名盤100枚(+ウラ名盤100)を解説。20世紀のはじまりから時代順に「第1章 ポップスの古層としてのジャズ」「第2章 モダニズム芸術として結晶化したジャズ」「第3章 創造の現在形としてのジャズ」「第4章 世界音楽のプロトタイプとしてのジャズ」という区切りを設けた。
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