★ 私のクラシック音楽館 (MCM) ★ 蔵 志津久

クラシック音楽研究者 蔵 志津久によるCD/DVDの名曲・名盤の紹介および最新コンサート情報/新刊書のブログ

◇クラシック音楽◇新譜CD情報

2013-11-29 11:17:42 | 新譜CD情報

 

<新譜CD情報>

 

~名手カール・ライスターのクラリネットによるオペラ名アリア集“ベルカント”~

 

ベルクソン:歌劇「モンフォールのルイーザ」より 情景とアリア
パチーニ:歌劇「サッフォー」より ラルゴ(編曲:ビムボーニ)
グノー:歌劇「ロメオとジュリエット」より「私は夢に生きたい」(編曲:ストルツマン)
ロッシーニ:歌劇「セミラーミデ」より「麗しい光が」(編曲:ストルツマン)
ヴェルディ:歌劇「運命の力」より アンダンテ(編曲:アルマート)
ロッシーニ:歌劇「セビリャの理髪師」より「ファンタジー・カンタービレ」
ビゼー:歌劇「カルメン」より 「セギディーリャ」(編曲:ストルツマン)
ヴェルディ:歌劇「シチリア島の夕べの祈り」より「春」
ヴェルディ:歌劇「椿姫」より「さようなら、過ぎ去った日よ」(編曲:ストルツマン)
プッチーニ:歌劇「ボエーム」より「冷たい手を」(編曲:ストルツマン)
マスネ:歌劇「マノン」より レシタティフとガヴォット(編曲:ストルツマン)
プッチーニ:歌劇「ボエーム」より「私が町を歩くと(ムゼッタのワルツ)」(編曲:ストルツマン)
マスネ:歌劇「タイス」より 瞑想曲(編曲:アイザック)
ダーヴィト:シューベルトの「あこがれのワルツ」による序奏、主題と変奏曲

クラリネット:カール・ライスター

ピアノ:フェレンツ・ボーグナー

録音:2008年2月、コンセルヴァトリウム・フェルトキルヒ(オーストリア)

CD:カメラータ・トウキョウ CMCD-28230

 このCDは、長きにわたりカメラータ・レーベルに幾多の名演奏をのこしてきたクラリネットの巨匠、カール・ライスターのラスト・アルバム“ベルカント”。ライスター自身が名付け、文字どおりオペラの編曲作品を集めて収録したもの。円熟を極めた巨匠、ライスターのラスト・アルバムだという。 

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◇クラシック音楽◇コンサート情報

2013-11-28 16:10:41 | コンサート情報

 

<コンサート情報>

 

~イーヴォ・ポゴレリッチ ベートーヴェン・ピアノリサイタル~

ベートーヴェン:ピアノソナタ第8番「悲愴」
          ロンド・ア・カプリッチョ 「失われた小銭への怒り」
          ピアノソナタ第22番
          ピアノソナタ第23番「熱情」
          ピアノ・ソナタ第24番

ピアノ:イーヴォ・ポゴレリッチ

会場:サントリーホール

日時:2013年12月8日(日)  午後7時

 イーヴォ・ポゴレリチは、ユーゴスラビアのベオグラードで1958年に生まれる。1980年、ポーランド、第10回ショパン国際ピアノコンクールの本選落選したが審査員特別賞を受賞。数年間の療養期間を経て2005年に6年ぶりに来日。大論争を巻き起こす型破りな演奏を披露して、完全復活を果たした。以来2007年、2010年、2012年に来日し、常に大きな話題を呼んでいる。 

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◇クラシック音楽◇NHK‐FM 「ベストオブクラシック」 レビュー

2013-11-26 11:00:21 | NHK‐FM「ベストオブクラシック」レビュー

 

<NHK‐FM「ベストオブクラシック」レビュー>

 

~期待の指揮者ダニエレ・ガッティ&フランス国立管弦楽団のベートーヴェン:交響曲第1番/第7番他~

ベートーヴェン:交響曲第1番 
ワクスマン:プロトニック・ゲームズ
ベートーヴェン:交響曲第7番

指揮:ダニエレ・ガッティ

管弦楽:フランス国立管弦楽団 

収録:2012年11月1日、フランス・パリ シャンゼリゼ劇場      
                  
提供:ラジオ・フランス

放送:2013年10月23日(水) 午後7時20分~8時10分

 指揮のダニエレ・ガッティ(1961年生まれ)は、イタリア・ミラノ出身。ミラノ音楽院で学び、27歳でミラノスカラ座にデビュー、その活躍の場を海外へと拡げる。1992年~1997年ローマ聖チェチーリア国立音楽院管弦楽団音楽監督、1997年~2007年ボローニャ市立劇場の音楽監督、1994年~1997年コヴェント・ガーデン王立歌劇場首席客演指揮者をそれぞれ歴任。さらに1996年~2009年ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団音楽監督(現在は桂冠指揮者)、2009~2012年チューリッヒ歌劇場首席指揮者を経て、2008年からはフランス国立管弦楽団の音楽監督を務めている。これらの経歴を見ると、ガッティのヨーロッパでの評価は、かなり高いことが読み取れる。スカラ座の音楽監督の就任も噂され、今後、ガッティの評価は、さらに高まることが予想される。正に現代を代表する指揮者の一人に数えられよう。

  フランス国立管弦楽団は、フランスの代表的なオーケストラで、定期演奏会はパリのシャンゼリゼ劇場で行われている。1934年、フランスラジオ放送(RDF)専属のオーケストラとして創立された。1975年、フランス放送協会(ORTF)の組織が7つに分割され、これに伴い「フランス国立管弦楽団」と改称され、現在に至っている。初代音楽監督は、アンゲルブレシュトで、以後、ロザンタール、マルティノン、チェリビダッケ、マゼール、デュトワ、マズアなど世界的大指揮者が代々務めてきた。そして、2008年からは、2016年までの契約でダニエレ・ガッティが音楽監督を務めている。 パーヴォ・ヤルヴィが音楽監督を務めるパリ管弦楽団、チョン・ミョンフン(2015年からはミッコ・フランク)が音楽監督を務めるフランス放送フィルハーモニー管弦楽団とともに、パリを代表する3大オーケストラとされている。

 今夜のダニエレ・ガッティとフランス国立管弦楽団によるベートーヴェンの交響曲第1番と交響曲第7番のコンサートは、ベートーヴェン交響曲連続演奏会(5回)の中の一つの演奏会として収録されたもの。このベートーヴェン交響曲連続演奏会では、ベートーヴェンの交響曲とは別に、ラジオ・フランスから委嘱を受けた現代の作曲家による作品が1曲演奏されるという、現代を意識した野心的試みがなされた。ワクスマン作曲の「プロトニック・ゲームズ」は、今回のベートーヴェン交響曲連続演奏会を意識して書き下ろされた作品。「プロトニック・ゲームズ」とは、ヒッグス粒子の発見で一躍その名が知られるようになった欧州原子核研究機構(CERN)の大型ハドロン衝突型加速器による陽子(プロトン)同士の衝突実験をイメージした曲である。プロトンの衝突の様が描写的に巧みに表現され、現代に息づくクラシック音楽作品として、聴き応えのある曲にまとまっていた。現代のクラシック音楽というと、直ぐに“奇妙な”現代音楽を連想してしまうが、ワクスマン作曲のこの「プロトニック・ゲームズ」は、現代を素直に表現した優れた作品であると私は思う。機会があったら一度聴くことをお勧めする。

 さて、本題のダニエレ・ガッティ指揮フランス国立管弦楽団によるベートーヴェンの交響曲第1番と第7番の演奏である。このコンビによる第1番の演奏は、実に牧歌的で優雅さに溢れた演奏の展開となった。通常、第1番の演奏は、晩年のベートーヴェンを意識してか、極端に劇的な表現をする指揮者がほとんどだ。ところがガッティはあたかも「それは違うよ」とでも言うように、伸び伸びとオーケストラに自主的に演奏させているような、若さが溢れたベートーヴェン像をくっきりと表現する。第1番の演奏は、曲にあまり手を入れない方が返って真の姿が現れる。それに、ガッティのテンポの取り方も、現代の我々が聴いて十分に納得できるものである。イタリアオペラで鍛えたガッティの棒は、歌ごころに満ち満ちていた。こんな素直な第1番の演奏は私は初めて聴いた。続く、第7番の演奏は、第1番とはがらりと変わり、ガッティの力強いリーダーシップが前面に出て聴いていて心地良く聴けた。ガッティの指揮は、抽象的な表現に依存しない。響きそのもので勝負する。フランス国立管弦楽団は、厚みのある音色でこれに応える。これこそが現代に生きるベートーヴェン演奏なのではないか。今、パーヴォ・ヤルヴィに世界の注目が集まっているいるが、今夜の演奏を聴いて、パーヴォ・ヤルヴィと同様にガッティの今後の活動にも目(耳)が離せない思った。ガッティは、現代に通用するベートーヴェンを演奏できる数少ない指揮者の一人のだから。(蔵 志津久)                                         

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◇クラシック音楽◇コンサート情報

2013-11-25 11:00:13 | コンサート情報

 

<コンサート情報>

 

~ホセ・カレーラス テノール・コンサート with guest players~

アランフェスより愛を込めて
アヴェ・マリア
夢のあとに
アンダルーサ ほか

テノール:ホセ・カレーラス

ピアノ:ロレンツォ・バヴォーイ
ヴァイオリン:川井郁子
チェロ:長谷川陽子

会場:サントリーホール

日時:2013年12月1日(日)  午後6時

 ホセ・カレーラス(1946年生まれ)は、スペインのカタルーニャ州バルセロナ出身のテノール歌手。これまでパヴァロッティ、ドミンゴとともに「三大テノール」の演奏会などを開催し、全世界の聴衆を魅了してきた。1988年以来、カレーラスは、音楽家としての活動と共に、バルセロナで設立され、米国、スイス、ドイツに支部を置く「ホセ・カレーラス国際白血病財団」の活動に全精力と情熱を捧げている。

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◇クラシック音楽◇新譜CD情報

2013-11-22 10:49:12 | 新譜CD情報

 

<新譜CD情報>

 

~ショパン国際ピアノコンクール優勝者ブレハッチのショパン:ポロネーズ集~

ショパン:2つのポロネーズOp.26第1番/第2番
                Op.40 第1番(軍隊ポロネーズ)/第2番  
     ポロネーズ Op.44  
     英雄ポロネーズ Op.53  
     幻想ポロネーズOp.61   

ピアノ:ラファウ・ブレハッチ

CD:ユニバーサル ミュージック UCCD1633

 ラファウ・ブレハッチ(1985年生まれ)は、ポーランド出身のピアニスト。2003年の第5回浜松国際ピアノコンクールで1位該当なしの2位に入賞。2004年、第4回モロッコ国際ピアノコンクール優勝。そして2005年、第15回ショパン国際ピアノコンクールで優勝する。ポーランド人の優勝者は、1975年の第9回コンクールを制したツィマーマン以来6回目(30年ぶり)。

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◇クラシック音楽◇コンサート情報

2013-11-21 11:31:11 | コンサート情報

 

<コンサート情報>

 

ベートーヴェン:歌劇「フィデリオ」序曲
                   交響曲第4番
                   交響曲第3番「英雄」

指揮:パーヴォ・ヤルヴィ

管弦楽:ドイツ・カンマー・フィルハーモニー管弦楽団

会場:武蔵野市民文化会館 大ホール

日時:2013 年11月29日(金)  午後7時

 パーヴォ・ヤルヴィ指揮(芸術監督)のドイツ・カンマー・フィルハーモニー管弦楽団は、ベートーヴェンの生地ボンで開催される「ベートーヴェン国際音楽祭」に毎年招待され、オープニングコンサートをはじめとする数々の主要なコンサートに出演している。このコンビでのベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」の録音は、「歴史的であり現代的。引き締まっていて、生命力に満ちている」と絶賛され、ドイツ年間批評家賞を受賞した。

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◇クラシック音楽CD◇ドゥダメル指揮シモン・ボリバル響のベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」他

2013-11-19 10:51:08 | 交響曲(ベートーヴェン)

ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」
          バレエ音楽「プロメテウスの創造物」序曲
          劇音楽「エグモント」序曲

指揮:グスターボ・ドゥダメル

管弦楽:シモン・ボリバル交響楽団

CD:ユニバーサルミュージック(ドイツ・グラモフォン) UCCG‐1578

 最近の世界のクラシック音楽界の話題中でも、指揮のグスターボ・ドゥダメル(1981年生まれ)とシモン・ボリバル交響楽団の活躍が一際注目を集めている。それは何故か?現在、袋小路に入ってしまっているクラシック音楽界に、ドゥダメルとシモン・ボリバル交響楽団が風穴を開け、再びクラシック音楽が光り輝く時代へと向かうのではないかという期待感があるからだ。ベートーヴェンが現役の頃、ベートーヴェンが発表する新作に多くの関心が集まった。ハイドンしかり、モーツァルトしかり、なのである。ところが、現在のクラシック音楽界は、未だに、これらの作曲者の作品が中心となっており、新鮮味に欠ける。一時、現代音楽が主役に踊り出るのでは、という淡い期待もあったが、現状を見ると、この期待はものの見事に裏切られたようである。それどころか、最近では、古楽器演奏に関心が集まるなど、古い時代へ活路を見い出そうとしているかのようにも見える。そんな中、「ニューズウィーク」が、“オーケストラ指揮者のエルビス・プレスリー”と評し、これからのクラシック音楽界の革命児になるかもしれないと指摘したのがグスターボ・ドゥダメルなのである。そして今、ドゥダメルは次期ベルリン・フィルの音楽監督の候補と言われるほどまで注目を集めている存在となっている。

 ドゥダメルを語る上で、ホセ・アントニオ・アブレウが、南米のベネズエラで1975年に創始した、音楽教育活動ならびにユース・オーケストラ活動の「エル・システマ」を欠かすわけにはいかない。ドゥダメルは音楽を「エル・システマ」で学び、シモン・ボリバル交響楽団のメンバーは「エル・システマ」のユース・オーケストラの出身者で占められているからだ。ベネズエラは、正式な国名をベネズエラ・ボリバル共和国と言い、南アメリカ北部に位置する連邦共和制社会主義国家で、首都はカラカス、人口は2858万人。まず、疑問に思うのが、クラシック音楽とベネズエラとの結び付きだ。これまでクラシック音楽というと本場のヨーロッパあるいは北米、それに最近ではアジアが台頭してきているが、南米のベネズエラとの関係がなかなか結び付かない。実は、ここにクラシック音楽の盲点があったのだ。クラシック音楽は西欧の宗教(キリスト教)そして貴族の音楽、さらにベートーヴェンが切り開いた市民音楽という歴史を持つが、その対象とする多くが富裕層であった。つまり、これまでクラシック音楽と貧困層との接点は無かったと言った方が正解であろう。「クラシック音楽は、何も富裕層のためだけにあるのではない。貧困層にも必要な音楽なのだ」と、「エル・システマ」活動の創始者で、この活動によりノーベル賞の候補者にも挙げられているアブレウが言っているように、私には感じられる。貧しくてろくに学校にも通えない子供が、モーツァルトやヴィヴァルディを弾きこなすことによって、初めて自分に誇りが持てたという話もあるのである。

 早速、グスターボ・ドゥダメル指揮シモン・ボリバル交響楽団が、2012年、カラカスで、ベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」と2つの序曲を収録したCDを聴いてみよう。ベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」の第1楽章は、早めのテンポで軽快そのものに演奏が展開される。そこには「英雄」という言葉を無闇に意識することなく、ベートヴェンが作曲した交響曲の響きだけに集中し、曲が本来持つ力強さや大きな空間の広がりといったものを表現し尽くす。従来の指揮者の特徴とも言える形而上学表現あるいは即物的表現のいずれとも違う。正に、今、生きている我々が感じ取れるベートーヴェン像がそこにある。何か、この演奏を聴くと、ベートーヴェンが今の日本の街角に立ち、考えながら歩いているようにも、私には感じられた。第2楽章は、打って変わって、非常にゆっくりとしたテンポで、哀愁を帯びた演奏を繰り広げる。これも従来の「英雄」の演奏とは、大分趣が違う。何かシューベルトの交響曲を聴いているようでもある。ベートーヴェンの「英雄」にロマンを感じさせるドゥダメルの指揮ぶりに感心させられた。第3楽章は、再び第1楽章の軽快さが戻って来る。団員一人一人の体から自然に発散される音楽の喜びが感じ取れる。そして、第4楽章。ここでドゥダメルとシモン・ボリバル交響楽団とが繰り広げる演奏は、演奏することへの喜びが溢れ返っている。響き自体に生気が感じ取れるのである。彼らは、無意味に「英雄」という言葉に結び付けることはしない。そこにあるのは、ベートーヴェンが作曲した曲への心からの共感なのだ。

 次のバレエ音楽「プロメテウスの創造物」序曲の演奏は、その仕上がりの完璧さには驚いた。指揮者とオーケストラが完全に一体化し、曲の持つ魅力を最大限に発揮させてみせる。ベートーヴェン自身、この曲をかなり好んでいたというが、私は、この演奏を聴いて、初めてベートヴェンの言うことが分ったような気がした。そして最後の劇音楽「エグモント」序曲へと進む。この演奏も「プロメテウスの創造物」序曲の演奏と同様なことが言える。曲への集中力はかなりのもので、この曲が持つドラマティックな展開を、ものの見事に表現してみせる。「プロメテウスの創造物」序曲と「エグモント」序曲を聴くと、グスターボ・ドゥダメル指揮シモン・ボリバル交響楽団は、西欧の一流オーケストラに匹敵する力のある演奏家たちであることが実感できる。一方、若き指揮者グスターボ・ドゥダメルへの期待と同時に、その存在がメジャーとなるにつれて、批判も飛び出すことになる。「表現が恣意的だ」「伝統的な味に乏しい」などである。しかし、これらの批判が、もし昔の尺度からなされているなら問題だ。「古い演奏スタイルが最高で、新しいものは劣るかあるいは亜流」という見方は、停滞しか生み出さないであろう。グスターボ・ドゥダメルとシモン・ボリバル交響楽団そして「エル・システマ」活動が、今後どう、世界のクラシック音楽界を変革して行くのかを、注意深く見守りたい。(蔵 志津久)

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◇クラシック音楽◇コンサート情報

2013-11-18 10:31:07 | コンサート情報

 

<コンサート情報>

 

~“イタリアの至宝”トリノ王立歌劇場の3年ぶりの日本公演~

プッチーニ:歌劇「トスカ」(全3幕・原語(イタリア語)上演・日本語字幕付)

演出:ジャン・ルイ・グリンダ

指揮:ジャナンドレア・ノセダ

管弦楽団:トリノ王立歌劇場管弦楽団

トスカ:ノルマ・ファンティーニ
カヴァラドッシ:マルセロ・アルバレス
スカルピア:ラド・アタネリ

合唱:トリノ王立歌劇場合唱団

会場:東京文化会館

日時:2013年11月29日(金) 午後6時30分
         12月2日(月)  午後3時
         12月5日(木)  午後6時30分
         12月8日(日)  午後3時

 トリノ王立歌劇場は、1740年に創立され、ミラノ・スカラ座よりも古い歴史を誇る。プッチーニ「マノン・レスコー」(1863年)、「ラ・ボエーム」(1896年)の初演が行われた。今回は、2010年の初来日公演から3年、再度、日本公演が実現した。イタリア・ミラノ出身の指揮者ジャナンドレア・ノセダ(1964年生まれ)は、1997年にマリインスキー劇場の首席客演指揮者に就任し、以後ゲルギエフとともに同劇場を支えている。また、現在、BBCフィルハーモニックの首席指揮者も務めている。

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◇クラシック音楽◇新譜CD情報

2013-11-15 10:46:01 | 新譜CD情報

 

<新譜CD情報>

 

~ブッフビンダーの弾き振りによるベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集(ライヴ録音)~

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集 (第1番~第5番)

ピアノ&指揮:ルドルフ・ブッフビンダー

管弦楽:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

CD:ソニー・ミュージックジャパン SICC30136~8(3枚組)

 このアルバムは2011年5月、ウィーン、ムジークフェラインで行われたベートーヴェンのピアノ協奏曲全曲演奏会でのライヴ・レコーディング。ブッフビンダーがピアニストと指揮を兼ねる「弾き振り」での全曲演奏で、ウィーン・フィルがピアニストの弾き振りでベートーヴェンのピアノ協奏曲全曲を録音するのは今回が史上初という。

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◇クラシック音楽◇コンサート情報

2013-11-14 10:38:21 | コンサート情報

 

<コンサート情報>

 

~パーヴォが本邦初のオペラ上演に選んだのはベートーヴェン唯一のオペラ「フィデリオ」~

ベートーヴェン:歌劇「フィデリオ」(全2幕、演奏会形式、ドイツ語上演日本語字幕付)

指揮:パーヴォ・ヤルヴィ

管弦楽:ドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団

テノール:  ブルクハルト・フリッツ
ソプラノ:  エミリー・マギー
バス:    ディミトリー・イヴァシュチェンコ
ソプラノ:  ゴルダ・シュルツ
テノール:  ユリアン・プレガルディエン
バリトン:  ファルク・シュトゥルックマン
バリトン:  デトレフ・ロート

語り:ヴォルフ・カーラー

合唱:東京音楽大学合唱団

会場:横浜みなとみらいホール 

日時:2013年11月28日(木)午後7時/30日(土)午後3時

 2006年に横浜みなとみらいホールで開催した、パーヴォ・ヤルヴィとドイツ・カンマーフィルによる、ベートーヴェンの交響曲全曲演奏会から7年・・・ヤルヴィが本邦初オペラに選んだのは、ベートーヴェン唯一のオペラ作品「フィデリオ」。開館15周年を飾る日独共同制作として、2013年9月にブレーメン音楽祭、ボン・ベートーヴェン音楽祭に続いて、横浜で最終公演を飾る。

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