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免疫のブレーキ外す がんに新治療法の可能性も=京都大学

2007年07月07日 | 癌、腫瘍
 リンパ球の一種で、さまざまな免疫反応を抑制する「制御性T細胞」の目印となる特有のタンパク質を、坂口志文京都大教授(免疫学)らが見つけた。このリンパ球を減らす抗体を特定、がんを攻撃する免疫力が強まる可能性があるとしている。研究結果を米科学誌イミュニティーに6日、発表した。

 新たながん治療法につながる可能性があるが、現在はマウス実験の段階で、坂口教授は「人に応用できるかどうかが、今後の課題だ」と話している。

 制御性T細胞は、アレルギーなどの過剰な免疫反応を抑制する一方、有益な免疫反応も抑えている。

 坂口教授らは、マウスの研究で、制御性T細胞に「4型葉酸受容体(FR4)」というタンパク質があり、それに対する抗体と反応することを見つけた。マウスの細胞を使った実験では、抗体によって制御性T細胞は4分の1に減少した。

 がんのモデルマウスにこの抗体を投与すると生存率が上昇。制御性T細胞が減ってがんへの免疫が強まったと考えられるという。

[共同通信 / 2007年07月06日]
http://www.47news.jp/CN/200707/CN2007070501000906.html