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医学研究関連記事の新聞紙面から切り抜き
再生医療、薬理学、生理学、神経科学、創薬

がんの転移しやすさに関与 ミトコンドリアDNA=筑波大学、千葉県がんセンター、島根大学

2008年04月04日 | 癌、腫瘍
 生命活動に必要なエネルギーの合成を担う細胞内小器官ミトコンドリアが持つDNAの突然変異が、がん細胞の転移のしやすさに関与していることを筑波大の林純一教授(細胞生物学)らの研究チームが突き止め、4日付の米科学誌サイエンス電子版に発表した。

 千葉県がんセンターや島根大との共同研究。研究チームは、抗酸化剤で細胞内の活性酸素を取り除くと転移が抑制されることも確認。がん転移を防ぐ薬の開発につながる可能性があるという。

 ミトコンドリアのDNAは、細胞の核にあるDNAとは異なる独自のもの。がん細胞ではミトコンドリアDNAの突然変異が多く見られるため、がん化や転移との関連が指摘されていたが、因果関係は不明だった。

 研究チームは、マウスの肺がん細胞を転移能力の高いものと低いものの2種類用意し、双方の核DNAとミトコンドリアDNAを交換した。すると、できた細胞の転移能力は、ミトコンドリアDNAがもともとあった細胞の転移能力と一致。転移のしやすさは、核DNAではなく、ミトコンドリアDNAに左右されることが判明した。

[共同通信 / 2008年04月04日]
http://www.47news.jp/CN/200804/CN2008040401000015.html

カーボンナノチューブ:マウスに中皮腫 形状、がん誘発か=国立医薬品食品衛生研究所

2008年03月07日 | 癌、腫瘍
 電気製品などへの応用が期待される筒状の炭素ナノ材料「カーボンナノチューブ」を投与したマウスに中皮腫ができたことを、国立医薬品食品衛生研究所などが確認した。厚生労働省はナノ材料の安全対策や製造現場での予防策について報告書をまとめる方針。

 カーボンナノチューブは、発がん物質のアスベストと形状が似ていると指摘されている。ただ、アスベストをマウスに吸入させる実験では中皮腫が発生しにくいため、研究チームは腹腔(ふくくう)内に注射する方法を採用した。

 マウス(生後9~11週)を4群に分け、粒径が平均約100ナノメートル(ナノは10億分の1)で長さの異なるカーボンナノチューブ、アスベスト(青石綿)、炭素ナノ材料で球形の「フラーレン」、何も含まない液体を注射。

 カーボンナノチューブ群では、腹腔内に中皮腫が16匹中14匹にできた。青石綿でも18匹中14匹で見つかったが、フラーレンと液体の群では腫瘍(しゅよう)は見られなかった。腫瘍の近くにはカーボンナノチューブや青石綿が沈着。研究チームはカーボンナノチューブの細長い形状やマウス体内での分解しにくさなどが影響したと分析した。

 同研究所の菅野純・毒性部長は「今後の製品開発ではこうした性質を考慮し、労働者が工場内で吸い込まないよう大量生産前の現段階から予防策をとるべきだ。人での影響を予測するには体内でどのぐらい残留するのかが重要だ」と話す。【下桐実雅子】

 ◇津田洋幸・名古屋市立大教授(発がん毒性)の話

 腹腔内投与という現実に起こりえない方法で評価した。製造過程でどの程度吸入する可能性があるのかを調べ、人へのリスクを評価する必要がある。

[毎日新聞 / 2008年03月07日]
http://www.mainichi.jp/select/science/archive/news/2008/03/07/20080307ddm003040060000c.html

『肺がん遺伝子』発見=自治医科大学

2008年02月19日 | 癌、腫瘍
 ヘビースモーカーに多いタイプの肺がんの遺伝子を、自治医科大学の間野博行教授のグループが発見した。見つかったがん遺伝子は急速に増殖する悪性のものだが、治療薬の有力候補も見つかっている。間野教授らは、患者の喀痰(かくたん)から高感度にがん細胞を見つける診断方法もあわせて開発しており、早期の実用化が期待されている。 (引野肇)

 見つかったがん遺伝子「EML4-ALK」は、六十二歳の男性がん患者の組織から見つかった。これは、肺だけに特異的に発生するがん遺伝子で、これまでの解析方法では見つからない。間野教授らは、レトロウイルスを使って肺がん内の遺伝子を他の細胞・臓器でも発現させる方法を開発。このウイルスをマウスの皮膚から取った線維芽細胞に感染させたところ活発に増殖し、中央部がもっこりと盛り上がった。さらにこの細胞をマウスに移植すると、皮下に大きな腫瘍(しゅよう)を形成した。

 この試験方法を使えば、これまで発見が難しかった、臓器に特異的に発現する他のがん遺伝子も多数見つけ出すことができそうだ。間野教授は「私たちは現在、肺がんだけでなく他のさまざまながん腫についても、がん遺伝子を探す研究を進めている」という。

 自治医大関連病院の肺がん患者七十七人を調べたところ、五人からEML4-ALKが見つかった。「肺がんの7%から10%がこのタイプのがんではないか」と間野教授はみている。

 EML4-ALKを詳細に分析したところ、細胞外からの刺激を受けて細胞の増殖を指令する受容体型チロシンキナーゼの遺伝子「ALK」の半分と、まだ役割が分かっていない遺伝子「EML4」の半分が結合した「融合型のがん遺伝子」であることがわかった。

 ALKもEML4も正常な遺伝子だが、何かの拍子に両遺伝子の半分ずつが融合すると、本来、特定の外部刺激がある時だけ増殖の指令を出すALKが、常時休みなく指令を出すようになるらしい。同じような融合型のがん遺伝子として、ALKとNPMという遺伝子同士が融合し、悪性リンパ腫を起こす例がある。

 治療薬としてはまず、ALKの働きを止めるALK阻害剤が考えられる。試験管レベルでは、これが細胞のがん化を食い止めることが確認されている。マウスの実験では、体内のALKの働きを薬剤で止めても、生命に別条ないことが確認された。このタイプの肺がんは早期発見が難しく、有効な治療薬もほとんどないため、ALK阻害剤の実用化が期待されているのだ。

 治療薬以上に注目されるのが、診断方法だ。喀痰などにEML4-ALKがあるかどうかは、遺伝子を急速に増やすPCR(合成酵素連鎖反応)解析を使えば、簡単に分かる。間野教授は「喀痰一ccの中にがん細胞がたった十個しかなくても診断可能で、きわめて高感度な肺がん分子診断法となる。二〇〇九年までには診断サービスを開始したい」という。

[東京新聞 / 2008年02月19日]
http://www.tokyo-np.co.jp/article/technology/science/CK2008021902088727.html

がん細胞抑制につながるタンパク質発見=名古屋大学

2008年02月11日 | 癌、腫瘍
 細胞に酸素や栄養素を運ぶ毛細血管の形成を促すタンパク質を、名古屋大大学院医学系研究科の高橋雅英教授と室原豊明教授らのグループが発見、10日付の英科学誌「ネイチャー・セル・バイオロジー」(電子版)に発表した。このタンパク質を制御することで、がん細胞など病的な細胞の増殖を食い止める治療薬の開発が期待される。

 がん細胞などが増殖する際、細胞の成長に必要な酸素や栄養素を得るため組織内に新たな毛細血管が多数形成される。血管は血管内皮細胞と呼ばれる細胞が集まってできるが、その細胞の集まりを促すメカニズムは分かっていなかった。

 高橋教授らは3年前、がん細胞の他の組織への転移に重要な働きを持つ「ガーディン」と呼ばれるタンパク質を発見。今回、このタンパク質が血管内皮細胞の中に多く含まれていることに着目し、毛細血管の形成に何らかの関係があると推測した。遺伝子操作してガーディンを欠損させたマウスで、目の網膜や脳などの毛細血管が形成される状況を解析したところ、正常なマウスより4割近く毛細血管が減少したことを確認。ガーディンが、毛細血管形成の決め手になっていることを突き止めた。

 高橋教授は「ガーディンの働きを止め、血管内皮細胞の動きを抑える薬物が開発されれば、がん細胞の増殖を防ぐほか、毛細血管が異常に増え失明にも至る糖尿病性網膜症などの治療に応用できる」と話している。

[中日新聞 / 2008年02月11日]
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2008021102086706.html

乳がんの転移を妨げる遺伝子を特定=スローンケタリング記念がんセンター、ハワードヒューズ研究所

2008年01月11日 | 癌、腫瘍
【1月11日 AFP】米国の研究者らが、乳がんの骨や肺への転移を妨げる遺伝子を特定した。10日の英科学誌ネイチャー(Nature)に研究結果が掲載された。

 がんの転移は、腫瘍の塊(固形腫瘍)を持つがん患者にとって死因のほとんどを占めており、転移性乳がん患者の場合、10年以上の生存率は10%に満たない。今回の研究成果には、乳がん以外のがんでも転移予防薬の開発につながるものとして、期待が寄せられる。また、がんの転移や再発の予測にも役立つとみられる。

 研究を主導したのは、米ニューヨーク(New York)、メモリアル・スローン・ケタリング癌センター(Memorial Sloan-Kettering Cancer Center)ハワード・ヒューズ医療研究所(Howard Hughes Medical Institute)のJoan Massague博士。

 これまでの研究では、乳がんを含む腫瘍で、ミクロRNA(miRNA)レベルが減少することが報告されていた。Massague博士らは、がん転移にmiRNAが何らかの役割を担っていると考え、ヒトの乳がん細胞の遺伝子を解析。その結果、非転移性のがん細胞と比べて転移性のがん細胞では、3つのmiRNAの量が著しく減少していることがわかった。

 miRNAは、細胞内に含まれる1本鎖のリボ核酸(RNA)で、タンパク質の合成に関与する伝令RNA(mRNA)の力を調節し、遺伝子の発現を制限する機能がある。また、細胞の発生やがん、ストレス反応、ウイルス感染などでも、重要な役割を持っている。

 マウスを使った実験で3つのmrRNAのレベルを通常程度に修復したところ、がん細胞が骨や肺に転移するパーセンテージが大いに減少した。

 さらに実験を進めた結果、3つのmiRNAのうち「miR-126」の欠損が転移性細胞の拡散率を高め、「miR-335」と「miR-206」の欠損が骨と肺へのがん移転を助長することが明らかになった。

 研究チームは続けて、3つのmiRNAがどの遺伝子の発現を制限しているかを調べた。その結果、合計6つの遺伝子が、miR-335の欠損とともに活発化することが判明した。6つの遺伝子には、がん細胞による他組織の浸食など、細胞移動を助長する遺伝子として知られる「SOX4」と「TNC」も含まれた。

 これらの遺伝子の活動を阻害した結果、がん細胞の移動能力も弱まった。さらに、乳がん患者368人の腫瘍を調査したところ、miR-335の影響を受ける6つの遺伝子が特に活発な患者では、がんの転移がより顕著なこともわかった。

 Massague博士は、「わたしたちが特定した遺伝子は、がんが今後どのように進行していくかを推定する、もうひとつの指標となるだろう」と述べた。(c)AFP

[AFP BB News / 2008年01月11日]
http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2335004/2513626

がん抑制:細胞殺す“スイッチ”たんぱく質特定=千葉大学、大鵬薬品

2007年08月24日 | 癌、腫瘍
 がん抑制遺伝子の一つ「p53」が、異常をきたした細胞を自殺に導く際に不可欠なたんぱく質を、千葉大医学部や大鵬薬品工業などの研究チームが特定した。肺がんや大腸がんなど約半数の種類のがんで、p53が正常に働いていないことが分かっている。このたんぱく質の機能を詳しく調べれば、正常な細胞には影響を与えず、がん細胞だけを自殺させる新薬の開発につながる可能性がある。がん発症のメカニズムの解明にもつながる成果で、24日付の米科学誌「セル」に発表した。

 p53は人間のあらゆる細胞にあるが、通常はあまり働かず眠った状態にある。体内では常に、DNAが損傷を受けるなどして細胞に異常が起きているが、その細胞ではp53が活性化され、細胞を自殺に導く指令を出したり、増殖を止めて損傷修復の時間をかせぐなど、異常な細胞が増えるのを防いでいる。しかし、正常に働かない場合がある理由は謎だった。

 田中知明・千葉大助教(分子腫瘍(しゅよう)学)らは、細胞の中で遺伝子が働く際、DNAと特定のたんぱく質が「クロマチン」と呼ばれる複合体を作ることに着目した。人間の肺がんの細胞のクロマチンを分析し、p53と結合する分子をすべて調べた結果、「CSE1」というたんぱく質を発見。肺がん、大腸がん、乳がんの細胞を使った実験で、p53とCSE1が結合しないと細胞の自殺が起こらないことを確認した。

 田中助教は「CSE1は細胞の生死を左右するスイッチ的な役割を持つたんぱく質と言える。CSE1をうまく利用し、がん細胞だけを効率的に自殺させることができれば、まったく新しいタイプの薬の開発につながる可能性がある」と話している。【西川拓】

[毎日新聞 / 2007年08月24日]
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20070824k0000e040079000c.html

肺がんの原因遺伝子を発見=自治医科大学

2007年07月12日 | 癌、腫瘍
 肺がんの新しい原因遺伝子を発見したと、間野博行自治医大教授らの研究チームが、英科学誌ネイチャー電子版に十二日付で発表した。調べた肺がん患者の7%程度にこの遺伝子の異常がみられ、肺がんの原因遺伝子としては二番目に割合が高いという。喫煙者の患者に多いのが特徴。

 遺伝子異常を調べることで、従来は難しかった早期診断が可能になると期待されるほか、この遺伝子の働きを安全に抑えられれば、新たな抗がん剤として有望だという。

 チームは、喫煙者の男性患者の肺がん細胞から遺伝子の断片を二百万種類以上抽出。それぞれ培養細胞に組み込んで、異常増殖が起こるかどうかを調べた。その結果、ALKとEML4という二つの遺伝子が半分ずつ融合してできた遺伝子を組み込むと、細胞ががん化することを突き止めた。

 自治医大病院(栃木県)などの患者七十五人から採取した肺がん細胞を調べると、五人(6・7%)にこの融合遺伝子が見つかった。うち四人は喫煙者だった。

 ALKは、細胞外からの刺激を受けて、細胞の増殖を促す酵素の遺伝子。EML4と融合することで常時働くようになってしまい、細胞が増殖し続けるらしい。

 間野教授は「傷ついたDNAを修復するとき、誤って二つの遺伝子が融合することが考えられる。DNAを傷つけるのにタバコが関係しているのかもしれない」と話している。

[中国新聞 / 2007年07月12日]
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200707120113.html




・肺がん引き金の遺伝子を発見、喫煙に関連=自治医科大学

 肺がんの引き金となる新たな遺伝子異常を、間野博行・自治医科大教授らの研究グループが発見し、11日付の英科学誌ネイチャー電子版で発表した。

 喫煙が関係しているとみられ、これまで困難だった肺がんの早期発見が可能になるだけでなく、有効な治療薬の開発などにつながる成果として注目される。

 喫煙歴のある62歳の男性患者の肺がん細胞から採取した多数の遺伝子を、実験用の正常細胞に組み込み、がん化した細胞から原因遺伝子を特定した。

 この遺伝子は、細胞の増殖を指令する遺伝子「ALK」と、細胞の形の維持などを担う遺伝子「EML4」が融合した異常型で、ALKが際限なく増殖指令を出してがんを引き起こすらしい。さらに、肺がん患者75人を検査したところ、5人の患者から融合遺伝子を検出した。そのうち4人は喫煙者。

 グループによると、融合遺伝子は、たんや血液1cc中に、がん細胞が10個程度含まれていれば検出が可能。顕微鏡でがん細胞を確認する従来の方法に比べ、肺がんの診断が飛躍的に早まると期待される。

 肺がんに関しては、EGFRという遺伝子の変異が知られており、この働きを阻害する治療薬「ゲフィチニブ」(商品名イレッサ)もある。ただ、EGFRの変異は非喫煙者の患者に多く、喫煙による肺がんに特有の遺伝子変異は不明だった。

[読売新聞 / 2007年07月12日]
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20070712i501.htm

肺がん引き金の遺伝子を発見、喫煙に関連…自治医大教授ら(読売新聞) - goo ニュース

免疫のブレーキ外す がんに新治療法の可能性も=京都大学

2007年07月07日 | 癌、腫瘍
 リンパ球の一種で、さまざまな免疫反応を抑制する「制御性T細胞」の目印となる特有のタンパク質を、坂口志文京都大教授(免疫学)らが見つけた。このリンパ球を減らす抗体を特定、がんを攻撃する免疫力が強まる可能性があるとしている。研究結果を米科学誌イミュニティーに6日、発表した。

 新たながん治療法につながる可能性があるが、現在はマウス実験の段階で、坂口教授は「人に応用できるかどうかが、今後の課題だ」と話している。

 制御性T細胞は、アレルギーなどの過剰な免疫反応を抑制する一方、有益な免疫反応も抑えている。

 坂口教授らは、マウスの研究で、制御性T細胞に「4型葉酸受容体(FR4)」というタンパク質があり、それに対する抗体と反応することを見つけた。マウスの細胞を使った実験では、抗体によって制御性T細胞は4分の1に減少した。

 がんのモデルマウスにこの抗体を投与すると生存率が上昇。制御性T細胞が減ってがんへの免疫が強まったと考えられるという。

[共同通信 / 2007年07月06日]
http://www.47news.jp/CN/200707/CN2007070501000906.html

喫煙は精子を損傷、子孫のDNAに悪影響も=カナダ保健省

2007年06月02日 | 癌、腫瘍
 [ワシントン 2日 ロイター] 喫煙によって精子が損傷を受ける可能性があり、遺伝子を通じて子供へも悪影響があるという研究結果が報告された。カナダ保健省の研究者が今週発行の学術誌「Cancer Research」で発表した。

 マウスを使って実験を行った同研究によると、たばこの煙が精子の細胞のDNAに変異を起こすことが分かったという。こういった突然変異は、遺伝情報に永久的な変化をもたらすとされている。

 同研究の責任者で、保健省の環境職業毒性学担当のキャロル・ヨーク氏は、「これらの変異が遺伝したら、子孫の遺伝的構成物の中に不可逆変化として存続します」と指摘。「母親の喫煙が胎児に悪影響することは周知のことですが、父親による喫煙の方も、それが母親と出会う前であれ、子供に悪影響を与える可能性が示されました」と述べた。

[ロイター海外ニュース / 2007年06月02日]
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-26253220070603

がん抑制 タンパク質発見 世界初=千葉大学

2007年06月02日 | 癌、腫瘍
 ヒトの細胞のがん化を止める働きを持ったタンパク質「DA-Raf(ディーエー・ラフ)」の存在を、千葉大大学院理学研究科の遠藤剛教授らの研究グループが世界で初めて発見していたことが1日分かった。4日付の米科学誌「ジャーナル・オブ・セルバイオロジー」に発表される。

DA-Rafを形成する遺伝子ががん抑制遺伝子である可能性が高く、がんの遺伝子治療や薬物治療への応用が期待される。

 遠藤教授によると、ヒトの細胞ががん化する過程は、細胞内の遺伝子の突然変異によって「Ras」と呼ばれるタンパク質が常に活性された状態になり、細胞の異常増殖によるがん化が進行するというケースが約3分の1を占める。

 DA-Rafは、活性化したRasタンパク質に結合し、細胞の異常増殖の進行を阻害することでがん化を抑制するタンパク質で、細胞の増殖や分化、がん化などさまざまな生命現象を細胞内で制御している「Ras・マップキナーゼ経路」を遮断する働きがあるという。

 がんを抑制するため分子細胞生物学の研究を進める過程で、まずマウスの細胞内から見つかり、続いてヒトの細胞内でも確認された。

 Ras・マップキナーゼ経路を抑えるタンパク質はこれまでも数種類が見つかっているが、活性化したRasタンパク質に結合し、がん化を断つ働きを持つタンパク質が見つかったのは初めてという。

 遠藤教授は「マウスを使った実験ではがん化を抑制できるという結果が得られた。今後、実際にヒトのがんを抑制できるかが課題だ」と話している。

[産経新聞 / 2007年06月02日]
http://www.sankei.co.jp/culture/kagaku/070602/kgk070602000.htm

肝臓がん:進行の仕組み解明=京都大学

2007年04月12日 | 癌、腫瘍
 C型肝炎ウイルス(HCV)が引き起こした慢性肝炎が肝臓がんに進行する仕組みを、人やマウスの細胞を用いた実験で京都大の丸澤宏之助教(消化器内科)らのグループが解明した。HCVに感染することにより、本来は免疫細胞にしか存在しない遺伝子編集酵素の一種「AID」が肝細胞に発現し、がんにかかわる遺伝子異常を継続的に引き起こすことを突き止めた。14日始まる米国がん学会年次総会で発表する。

 国内のHCV感染者は約200万人といわれる。HCVが引き起こす慢性肝炎は肝硬変を経て、肝がんに進行することが分かっており、肝がんの約4分の3はHCV感染が原因。HCVが未発見で対策が不十分だった時代に感染した人が、10~40年後に発がんする例が多い。グループが行った培養細胞の実験などから、HCVに感染すると肝細胞内に発現したAIDにより、がんに関連するさまざまな遺伝子に変異が生じることが分かった。

[毎日新聞 / 2007年04月12日]
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/kagaku/news/20070412ddm012040161000c.html

京都大学大学院医学研究科 消化器内科学講座
http://www.kuhp.kyoto-u.ac.jp/~gastro/gastro.html

人工リンパ節:マウスに移植、免疫力20倍=理化学研究所

2007年03月16日 | 癌、腫瘍
 人工的に作成したリンパ節を免疫力の低下したマウスに移植し、免疫機能を正常マウスの約20倍に高めることに理化学研究所が成功した。高い免疫力は1カ月以上持続した。免疫力の強化は、エイズなどの重症感染症やがんなどの治療に有効だという。15日付の米基礎医学専門誌(電子版)に掲載される。

 リンパ節はわきの下や頚部(けいぶ)などにあり、ヒトの体に入ったウイルスなどの異物(抗原)が運ばれてくる組織だ。リンパ節中の免疫細胞が異物と結合すると免疫反応が始まり、異物を排除する抗体を作り出す。

 研究チームは、たんぱく質の一種のコラーゲンを3ミリ角のスポンジ状にし、免疫反応に重要な2種類の細胞を染み込ませた。これを正常なマウスの体内に移植すると、リンパ節に類似の組織ができた。複数の免疫細胞が本物と同じ比率で存在し、血管も形成された。

 この人工リンパ節を、免疫不全症を起こしているマウスに移植したところ、異物に対する血中の抗体量が正常マウスの約20倍にも高まり、1カ月以上持続した。

【下桐実雅子】

[毎日新聞 / 2007年3月16日]
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20070316k0000e040002000c.html

[理化学研究所プレスリリース]
http://www.riken.go.jp/r-world/info/release/press/2007/070316/index.html

細胞死(アポトーシス)制御の酵素を特定 がん治療などへの応用も期待=東京医科歯科大学

2007年03月09日 | 癌、腫瘍
 DNAが傷ついた細胞が自発的に死ぬ「アポトーシス」(細胞死)の制御に関与している酵素を、東京医科歯科大の吉田清嗣助教授らの研究チームが特定した。

 異常な細胞を狙って細胞死させられれば、がん治療などへの応用も期待できる。研究成果は9日付の米専門誌に発表された。

 紫外線や放射線などでDNAが傷つけられた場合、がん化などの悪影響を防ぐために細胞死が起きる。細胞死は、がん抑制遺伝子と呼ばれるp53遺伝子が働いて起きるが、同遺伝子を働かせるためのスイッチとなる酵素が見つかっていなかった。

[時事通信社 / 2007年03月09日]
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2007030900045

東京医科歯科大学 プレスリリース
http://www.tmd.ac.jp/cmn/soumu/kouhou/news20070306.htm

東京医科歯科大学 難治疾患研究所 ゲノム応用医学研究部門 分子遺伝
(BGM音が鳴ります、注意ください)
http://www.tmd.ac.jp/mri/mgen/index_j.html

膵臓・スキルス胃がんの治療に手がかり=東京大学、大阪市立大学

2007年02月23日 | 癌、腫瘍
 抗がん剤を入れた極小カプセルとがんの血管形成を妨げる薬の併用が、難治性の膵臓(すいぞう)がんやスキルス胃がんの治療に有効であることを、東京大と大阪市立大が動物実験で突き止めた。

 米科学アカデミー紀要電子版に掲載された。

 これらのがんは早期発見が難しいため、外科手術ができない場合が多く、今回の研究成果が新たな治療法に道を開くと期待される。

 研究チームは、抗がん剤をくるんだ直径約65ナノ・メートル(ナノは10億分の1)の球状カプセルを、大量に静脈注射するがん治療法を開発している。がんが延ばす血管には、普通の血管にはない約100ナノ・メートルのすき間がたくさん開いていて、そこから漏れた抗がん剤カプセルを、がん細胞に蓄積させ、がんをたたくやり方だ。

 ところが、膵臓がんやスキルス胃がんは他のがんより血管の数が少ないため、この手法ではカプセルががん全体に行き渡らず、うまくいかなかった。このためがんの血管形成に必要な因子「TGF―β」の阻害剤をマウスにごく少量投与した結果、がん細胞の血管壁がきちんと形成されず、すき間がより大きくなった。

 カプセルを注射すると、血管が少なくても、がんをたたくのに十分な量のカプセルが、がん細胞内に流れ込むようになった。何もしないマウスと比べ、膵臓がんの大きさは6分の1、スキルス胃がんは半分まで小さくなった。狩野光伸・東大特任助手は「ごく少量のTGF―β阻害剤の投与でがんの血管だけが弱くなるのを発見したことで研究が進んだ」と話している。

[読売新聞 / 2007年2月23日]
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20070223i311.htm

抗がん剤大量生産に期待、有機化合物生成の遺伝子発見=山形大学

2007年02月22日 | 癌、腫瘍
 山形大農学部の豊増知伸助教授(40)らの研究グループが、高機能な抗がん剤開発への活用が期待される有機化合物「フシコクシン」を生成する遺伝子を発見した。フシコクシンは、抗がん作用があるとされる別の有機化合物「コチレニン」と構造が類似しており、フシコクシンを基にして新たな抗がん剤を大量に生産できる可能性があるという。

 研究成果は、総合学術雑誌「米国科学アカデミー紀要」の19日付電子版に掲載された。山形大の研究者が筆頭筆者となった論文が、同誌に掲載されるのは初めて。

 豊増助教授によると、モモ枝折れ病を引き起こすカビから、フシコクシンをつくる酵素の遺伝子を見つけ、採取に成功した。この遺伝子は、違うタイプの酵素機能を併せ持つ連結した遺伝子であることが分かり、さらに他のカビにも存在する菌類特有の珍しい遺伝子だったことも新たに発見された。

 フシコクシンと構造が似ているコチレニンは、白血病などの治療に効果があることが明らかになっているが、生成には化学合成が必要。豊増助教授らの発見を突破口に、フシコクシンの構造を決める遺伝子や酵素などの解明がさらに進めば、化学薬品を使わずにコチレニンを生成することが可能になるという。

 共同研究者で元農学部長の佐々武史同大名誉教授とともに、山形大で記者会見した豊増助教授は「新たな抗がん剤を作る入り口を見つけた。生物の自然な仕組みを利用するため、より安全で安く抗がん剤を作ることが可能になる」と、研究の成果を話した。

 豊増助教授は生化学、分子生物学が専門。1995年に山大農学部助手に採用され、98年から助教授。

[庄内日報ニュース / 2007年2月22日]
http://www.shonai-nippo.co.jp/cgi/0/ad_vw.cgi?p=dy:2007:2:22