チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

野党合同ヒヤリングで大勢の国会議員さんらが辺野古を視察 ---「いったん工事を止め、方針転換する時期だ!」

2019年01月16日 | 沖縄日記・辺野古

  1月16日(水)は、野党合同ヒヤリングの国会議員団12名の辺野古視察に同行した。午前中は、大浦湾海上、豊原(高さ制限問題)、琉球セメント安和桟橋で、現状と問題点を説明。午後は那覇で防衛局との交渉にも同席した。

 朝、汀間漁港からグラスボートで出港。K9護岸からの埋立土砂の陸揚げの状況を確認した。ダンプトラックに積み込まれているのは、完全に赤土混りの土砂だ。別の船で同行した防衛局の担当者は、議員さんの「あれは岩ズリか? 赤土ではないか」という追求に、しどろもどろになり、「一応、岩ズリです」と答えて、皆の失笑を買うありさまだった。

         (陸揚げされているのは、完全な赤土だ)

 今日は波が高く、辺野古崎の方に行くことは断念。軟弱地盤や活断層問題の説明をする。帰途、アオサンゴ群落などを見てまわった。天候が悪く、海は暗かったのだが、それでも見事に広がるサンゴの光景に歓声があがっていた。

 

 汀間漁港に戻り、すぐに豊原へ。久辺郵便局付近で、高さ制限問題について説明をした。この付近の358件もの住宅、鉄塔等が米国防総省の飛行場設置基準の高さ制限を超えてしまっている。防衛局はその事実を7年間も隠し続けてきた。そして、鉄塔以外の建築物は高さ制限は除外されると説明しているのだが、議員さんたちは、アメリカ政府にもこの問題の見解を求めようと話し合われていた。

 大急ぎで、琉球セメント安和桟橋へ。今日は水曜日ということで大勢の人たちが抗議行動を行なっている。10名以上もの国会議員さんたちが来たので、皆、大きな拍手で迎える。時間がなく、私から簡単に問題点の説明をした後、川内博史衆議院議員から激励の挨拶をもらった。山城博治さんからは感謝の言葉。

 海上では、カヌーメンバーらが土砂運搬船近くで懸命の抗議行動を続けていた。そのため、土砂の積込みが終ったのに、運搬船は出港することができない。岸壁に集まった皆から、「カヌー隊、頑張れ!」と大きな声援があがった。

 午後、那覇に戻り、議員さんたちは知事と面談。午後3時からの、防衛局との交渉に同席させてもらった。

 先日のNHKでの安倍首相の、「土砂を投入するにあたって、あそこのサンゴについては移植している」という発言の背景を確認した後、埋立に使用されている土砂の性状についての追求が続いた。

 願書の環境保全図書では、細粒分含有率を10%としておきながら、今回の埋立工事の設計書では、細粒分含有率を40%未満としている。環境保全図書の変更は、留意事項に基づく知事の承認が必要だ。

  この問題についての防衛局の回答は次のようなものだった。

 「願書の環境保全図書で細粒分含有率を10%としているのは、護岸で締め切る前の岩ズリを想定したものです。今回は、閉鎖した箇所への投入であり、前提が異なります。環境保全図書の内容には抵触しません。」

 これほどデタラメな答弁はない。環境保全図書には、そんなことは書かれていない。こんな答弁が通用するのなら、護岸で仕切った箇所に投入する土砂は、どんなひどいものでもよくなってしまう。議員さんらからの強い抗議が続いた。

 そして、県が求めている立入調査や、埋立土砂のサンプル提供を何故、拒否するのか、問題がないというのなら、県が検査するために提供せよと追求したが、防衛局は口を閉ざしたままだった。

 交渉後には記者会見の場が持たれた。議員さんたちは次のようにまとめられた。

「今日の交渉で明かになったのは、新基地建設が完成するまで何年かかるのか、総工費はいくら必要なのか等が全く示されていないことだ。また、軟弱地盤の問題で、果たして工事が可能なのかも分からない。いったん工事を止めて、方針転換する時期ではないか。今後、国会でも、集中協議や参考人招致などを求め、追求していきたい。」

 

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