西園寺由利の長唄って何だ!

長唄を知識として楽しんでもらいたい。
軽いエッセイを綴ります。

時代のテンポ・9

2021-09-02 | よもやま話 (c)yuri saionji
上方は当道の本拠地でもあるので、始めのうちは三味線にも制約をかけていたのだろう、
表芸の琵琶でも晴眼者が弾いたり教えたりすることが禁じられていた。
だから人形浄瑠璃などへは当道の法師が出張って弾いていたし、
遊里にも出向いていた。

大阪の歌舞伎に三味線が使われ出したのは1672年頃からで、
それまで当道の厳しい制約下にあった三味線が、この頃から民間に解放されたと考えられる。
それでも始めの頃はやはり法師が出向いていたのだろう、
今も「芝居歌」という歌舞伎音楽が地歌にはたくさん残されている。

    
    三味線入り人形浄瑠璃  
    語りは座本の晴眼者、三味線は法師が弾いている
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