ノアの小窓から

日々の思いを祈りとともに語りたい

アルキスト

2015年10月27日 | 日記



      アルキスト
      このことばは、「まさこ造語」です。
      どこのうちにもあるでしょう。家の中だけで通じる言葉。

      かつて、連れあいと私は、午後になると「アルキストしようか」
      と、連れだって家を出たのです。
      何のことはない、ただの散歩です。
      自転車やバスでも楽な道だったので、
      あえて歩くときは、「アルキストする」のでした。

      最近、ふたたびアルキストをしています。

       よく歩いた頃を思い出したのです。
      子どものとき、歩くのはとても好きだったのも、思い出したのです。
      体育なんか好きではなかったのに、
      歩くのだけは平気でした。

      人間の足って案外力があるんですね。
      一歩一歩は小さいのに、一時間もすると遠いところへ移動しています。
      初めての道!
      見たことがない横町!
      全く未知の世界が開けて、知らない場所に旅人のように立っているのです。
      
      町田市では、散歩に出て帰ってこないお年寄りの行方を尋ねる放送が
      時々流れていますが、
      人の心配をよそに、
      ほんとうは、素敵な道や、町角や、花園で帰る時を忘れてしまうのかもしれないと、
      ふと、思うのです。
      まだ、私は、それほどの、どきめく場所を発見していないのですが。
      


         次の角を曲がったら、まだ見ぬ世界があるかもしれない。
         そんな夢を見るアルキストでいたいものです。



         はや、山茶花の咲く朝の散歩道