猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

サニー/32

2020-08-22 22:44:45 | 日記
2018年の日本映画「サニー/32」。

冬の新潟のある町で、24歳の誕生日を迎えた中学校教師の藤井赤理(北原里英)
は、柏原(ピエール瀧)と小田(リリー・フランキー)に誘拐されてしまう。山麓に
ある廃墟に赤理を監禁した2人は、かつて「犯罪史上最もかわいい殺人者」と呼
ばれ世間を騒がせた少女サニーの狂信的な信奉者で、赤理のことをサニーだと言
い張る。赤理が「私はサニーじゃない」と言っても彼らは聞き入れない。赤理に
好みのドレスを着せ、サニーを神格化する者が集うインターネットの掲示板に動
画や写真をアップしていく柏原たち。赤理は必死に脱出を試みる。

実際に起きた事件に着想を得た、白石和彌監督によるサスペンス。仕事も私生活
もパッとしない中学校教師の赤理は、24歳の誕生日にケーキを買って帰路につ
いていた。ところが自宅の前で2人の男に拉致されてしまう。そして廃墟に赤理
を監禁した男たち、柏原と小田は、赤理のことを子供の頃に殺人を犯し「犯罪史
上最もかわいい殺人者」と呼ばれているサニーだと主張する。赤理がどんなに自
分はサニーじゃないと言っても聞かない。やがてサニーを神聖化している男女た
ちが廃墟に次々にやってきて、サニーと会えたことを喜ぶ。
物語の前半と後半で雰囲気が違ってくる。前半はサニーと間違えられて監禁され
た赤理が訳のわからない状況の中で正気を失っていきながらも、何とかして脱出
しようとするサスペンスなのだが、後半は「何これ?」というような展開になる。
突拍子もない展開というか、はっきり言っておもしろくないのだ。赤理はピラピ
ラしたドレスを着せられ縛られ、インターネットの掲示板にその姿をアップされ
る。そしてサニーの信奉者たちはそれを見て歓喜の書き込みをする。
インターネットの時代だからこその映画だなあと思う。やがて廃墟に集まった者
たちは仲間割れをし、殺人に発展していくのだが、どうしてそうなってしまった
のかがよくわからない。意味不明、突っ込みどころが満載である。赤理のあの変
貌ぶりも何なのだろう。そして残念だったのが、子供の頃のサニーがかわいくな
いこと。もっとかわいい子役を使って欲しかった。とても史上最もかわいい殺人
者という感じではない。
白石和彌監督は「凶悪」や「孤狼の血」がすごくおもしろかったので期待したの
だが、本作は期待外れだった。


起きたばかりでボーっとしているノエル。ベルはまだ寝ています。


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