猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

孤狼の血

2018-06-19 22:44:45 | 日記
日本映画「孤狼の血」を観にいった。

昭和63年。暴力団対策法成立直前の広島県呉原市。新たに進出してきた広島の
巨大組織・五十子会系の加古村組と地場の暴力団・尾谷組との抗争の火種がくす
ぶり始めていた。そんな時、加古村組関連企業の金融会社社員・上早稲二郎(駿
河太郎)の失踪事件が起きる。マル暴のベテラン刑事・大上(役所広司)は、新人
刑事・日岡(松坂桃李)と共にこの事件解決のために奔走。大上はやくざとの繋が
りも深く、違法捜査とも言える独自の方法で捜査を進める。広島大学出身のエリ
ートである日岡は、そんな大上のやり方に馴染めず、振り回されてばかり。だが、
大上の捜査から、失踪したと思われていた上早稲は、加古村組に拉致されたこと
が判明した。大上は逮捕状を取り、加古村組を徹底捜査することに。だが時を同
じくして、加古村組の連中が尾谷組の若い者を殺害するという事件が起きた。こ
れをきっかけに、尾谷組と加古村組との対立が激化し始めることになる。

アウトレイジ」シリーズよりもかなり暴力描写がきついバイオレンス映画。と
てもおもしろかった。まるで韓国映画のような暴力シーンの連続で、白石和彌監
督はかなり韓国映画を勉強したのかな、と思った。役所広司と松坂桃李のバディ
ものなのだが、バディものというとアメリカ映画のそれのような明るいイメージ
があるが、この映画はとんでもなく凄惨だった。やくざとの繋がりもあり、やく
ざからそれなりに信頼されている刑事の大上は、違法捜査をものともせず自分の
やり方で仕事をする男だ。国立大卒の新人エリート刑事の日岡はハラハラしなが
ら大上と行動を共にし、自らも危険な目に遭っている。だが彼も少しずつだが大
上に理解を示すようになってくる。
物語もおもしろいが、とにかくキャストがいい。みんな迫真の演技で迫力充分。
裏社会に精通しているクラブのママ役の真木よう子はいかにもこういうママいる
よね~という感じ。加古村組若頭役の竹野内豊や尾谷組若頭役の江口洋介は本当
にかっこよくて、こんなにイケメンのやくざいていいの!?いやダメでしょう、
と思った。役所広司のキレまくってる演技や松坂桃李の繊細な演技は言わずもが
な。
破天荒な大上だが、日岡が書いていた日誌というか記録のようなノートに色々書
き加えているのを日岡が見つけるシーンは少し感動的だった。結局大上は何もか
もお見通しだったのだ。さすがベテラン刑事。映画のタイトルは「1匹狼の血を
受け継ぐ」という意味なのだろうか。とにかくおもしろかった。




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コメント (2)
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