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子宮頚癌HPVのDNAテストは、PAPテストより進行癌や死亡率低下に有効

2009-04-14 | スクリーニング
New England Journal of Medicine (NEJM) 誌 4月2日号に掲載されたインドで実施された8年間にわたる臨床試験によると、単回のヒト・パピローマウイルス(HPV)DNAテストを用いた子宮頸癌に対するスクリーニングは、進行子宮頸癌および子宮頸癌による死亡を半減させたことが示された。

HPVスクリーニングは、PAPテストまたは酢酸での視診などのその他のスクリーニング方法よりはるかに効果的であった。New England Journal of Medicine (NEJM) 誌4月2日号に掲載されたこの研究では、HPV DNAテスト陰性であった場合、8年間の追跡調査後に浸潤性子宮頸癌で死亡した女性はいなかった。
(略)
「スクリーニングを行わず、HPVワクチンをほとんど使えない途上国では、これは待ち望んでいたデータです」と同氏は述べた。

試験には、北インドの50以上の村から、30歳から59歳までの130,000人以上の女性が組み込まれた。各村は、単回のHPVテスト、細胞診、視診、または標準ケア、の4つのスクリーニング「群」の一つにランダムに割り付けられた。インドでは標準ケアにはスクリーニングが含まれることはほとんどない。実際、試験登録前に何らかの子宮癌スクリーニングを受けていた参加者はわずか8人であったが、この試験では、標準ケア群の女性たちは子宮頸癌のスクリーニングをどこで受けられるかについての情報を与えられた。

8年間の追跡後、HPVテストは、対照群と比較して、進行した子宮頸癌の診断を53%、子宮頸癌による死亡を47%低下させた。これに対してパップスミア(PAP)検査は、それぞれ25%、11%の低下であった。
 全文訳はーNCIキャンサーブレティン4月7日号特別レポート
 PubMed抄録訳


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