クラージュせたがや ~Courage Setagaya~

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今年のチームの前途の厳しさを実感(07/02/17 ユース練習試合 1-7横浜)

2007-02-18 00:42:43 | ベルマーレ(ユース等)観戦記
2月17日(土)15時から産能大Gで練習試合・湘南ベルマーレユース対横浜F・マリノスユース戦が40分ハーフで行われた。
途中から雨も降る寒い天候ではあったが、ユースの父兄をはじめいつもの観戦者の多く(25人前後)が見守る。
横浜側も山奥のこの地まで10人以上は観戦にいらした。
あと、途中からは大倉強化部長、さらにトップチームの菅野監督、浅野コーチ、小笠原コーチもきた。
産能大へとユースの拠点が移ってからはトップチームのスタッフがユースを気軽には見れなくはなっていると思うが、
その貴重な機会であまりに無様な試合をこの日のユースチームはやってしまった。
今のベルマーレユース、チーム状態がいい時・相手より優勢な時は、やりたいことはできる。
問題は、相手より劣勢な時・チーム状態が悪い時にやるべきことができるかだ、ということを改めて感じた。



前半のベルマーレユースの布陣は以下の通り。
上がGK、下がFW。()内は新学年。


          1内山賢斗(3)

13澤田勇人(3) 22伊藤義恭(2)  5阿部悠紀(3)  6鎌田翔雅(3)


        23古林将太(1) 17天野勇太(2)
11露木一匡(3)                 9岡正道(3)


       14西野嵩志(3)  32鶴見正樹(1)

23古林将太(中3) 

途中交代は
27分頃22伊藤→15曽我洋右(1)


後半のベルマーレユースの布陣は以下の通り。
上がGK、下がFW。()内は新学年。

          36柳川祐哉(1)

13澤田勇人(3) 17天野勇太(2)  5阿部悠紀(3)  6鎌田翔雅(3)


       23古林将太(1)  15曽我洋右(2)
11露木一匡(3)                26齋藤聖也(2)


       32鶴見正樹(1)  9岡正道(3)

途中交代は
18分頃32鶴見→19井上雄貴(1)
(布陣も変更。DFは19、5、6、MFは23、15、17、13、FWは9、11、26)
29分頃6鎌田→30安藤潤哉(2)
(安藤は左MFへ。澤田が左CBの位置へ)
29分頃11露木→31山根一真(1)
(山根はトップ下の位置へ)

後半途中での3-4-3は、今年のユースの布陣の有力な選択肢の1つだろう。
4-4-2と3-4-3が両方できれば、おそらくどういう状況でもサッカーができる。
もっとも、両方とも消化不良に終わらないでほしいが・・・


対する横浜は3-5-2の布陣。
背番号は、新3年、2年は昨年と同じ模様。

得失点経過は
10分頃 0-1 24番
伊藤が持ちすぎたところを狙われてボールを奪われ、伊藤と内山がかわされた。
12分頃 0-2 24番
ゴール前を右から左へとドリブルで振りまわされた後に決められる。
22分頃 0-3 6番
左からドリブルで切り込んで2、3人かわしてそのまま決めてきた。
27分頃 0-4 6番
右からクロス。ボールは曽我の頭上を越えてファーサイドの6番の頭に。
36分頃 1-4 露木
44分頃 1-5 18番? 
67分頃 1-6 12番?  
79分頃 1-7 12番 

私の観戦位置の前のピッチは、前半は湘南陣内で後半は横浜陣内。
後半はあまりに湘南の攻撃の機会が少なく、かつ横浜の攻撃位置は遠いので
横浜の得点シーンはあまりよく見ていない。

なお、横浜の24番は斉藤学(2)。
昨年のプリンス関東決勝でハットトリックを決められた、彼である。
あと、6番は榎本大希(1)。
昨年クラブユース(U-15)全国制覇した追浜のメンバーの1人である。
新1年なのに、周囲にまったく遜色ないプレーをしていた。
12番は水沼宏太(3)。甲斐、端戸、金井とともにU-17日本代表で
10日までメキシコのコパ・チーバスへ参加していたためか、
この試合では途中からの出場だった。

露木はよく練習していた無回転ブレ球ミドルシュートが決まった。
この試合でベルマーレ側観戦席が沸いた数少ない瞬間の一つ。
ただ、既にスコアが4-0と決定的で相手の寄せが甘くなっていたことも
考慮すべきだし、その前に直接FKを何度もブレ球で狙って、
しかも枠上に大きく浮かしていたいたのはどうか。
今は実戦形式で戦えるパターンをつくる時期。とりわけサイドの位置からなら
誰かに合わせるということを練習試合でもっとすべきだろう。


実は先制されるまではホームチームが明らかに優勢であった。
澤田のクロスをファーサイドで岡が頭でシュート(GKセーブ)をはじめ、
決定機が2回あったにもかかわらず決めきれないまま相手に絶好機を与えてしまった。
また、前半の横浜のチャンスの数は得点数プラス2、3で、
しかも決められなかったものはオフサイドやシュートが枠に直撃、といったもの。
決定力の彼我の差は、昨年7月のプリンス関東決勝(0-4)から縮まっていない。

この試合で露呈した課題は、決定力だけではない。あまりに多すぎる。
試合時間の経過とともに書くと・・・
(1)自陣深くで相手の寄せに屈してボールを失い得点まで与えるのは、
基本があまりにできていないことを示している。
ボールのトラップ、キープのしかた、そして周囲のコーチングやサポートがしっかりしていれば、
相手の寄せをいなしながらボールをまわせるはずだ。
(2)ドリブルする選手への対応。
当たっていく選手もカバーする選手もあまりに安易に対応してすぐ抜かれていないか。
(3)GKのコーチング(状況判断力)。特にクロスボールに対して。
DFがジャンプしても届かないクロスボールに対して「クリア!」と叫んでもしかたがない。
ボールを見極めて、DFがジャンプしてもダメそうなら最低限相手選手をDFに捕まえさせるべきでは。
(4)チーム全体を方向づかせる・結びつける・勢いづかせるコーチング。
これが一番重要かもしれない。
後半、横浜が自陣でボールをもってもDFライン、中盤は引いたまま。さらなる失点を恐れたか?
誰もチームを引っ張らない。しいて言えば岡が相手への寄せやスペースへの飛び出しといったプレーで引っ張るだけ。
誰かが敵陣サイド深くへボールを持ち込めてもサポートがなく、相手に2人で追い込まれてしまう。


後半の湘南のシュートはわずかに1本。
岡が左サイド裏へ抜け出したあと、DF2人をかわして中央へ持ち込んでシュートまでもっていた(シュートはGK正面)だけ。
しかし、その岡のプレー機会も多くなかった。縦パスに反応して何度も裏を狙うも他は全てオフサイドだったから。

いや、ほんとに後半のチームはひどかった。私が見た限りでは昨年1月以降で最悪の状態だったね。


私が富山から帰ってきて頻繁にユースを見始めてから今年で3年目、
その3年の中で、選手構成の面から今年が一番厳しいシーズンになるのは昨年のうちからわかっていたこと。
前述の通り、今の問題は、相手より劣勢な時・チーム状態が悪い時にやるべきことができるかだ。
これは昨年のトップチームにもいえたことだった。
岩沼での最終戦の後にチームが駅までのタクシーを待っている間、
チョウ監督に岡、鎌田、露木、阿部の4人が呼ばれて隅のほうで何か訓示を受けていた。
もちろん内容は知らないけど、
「来季のチームは厳しい。お前らが中心となって頑張れ、引っ張れ」と言ったのだとは想像できる。
チーム状態が悪い時、相手より劣勢な時にこそその真価が問われる。
黙り込んではいけない。イライラしてもいけない。チームにベクトルを与えてほしい。
それはその4人に限られた仕事ではない。ピッチ内外のメンバー全員にもいえる。
昨年のキャプテン・猪狩だって一年足らずであれだけの変貌を遂げたではないか。

昨年のプリンス関東決勝の悔しさ・力の差が今またよみがえったが、その思い・実感を胸に、
今年の長いシーズンを戦いぬいて、再び全国の舞台に立つための準備をしっかりと行っていってほしい。


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2 コメント

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マリノスユース ()
2007-02-18 05:30:45
去年はこのぐらいの時期にトップチームと対戦して大敗して、翌日カシマユースに大勝しましたよね。
そんな大敗したカシマユースもプリンスではうちのすぐ下の3位だったわけで、そしてその後、うちは夏場にトップと引き分けた。
単純に去年のトップチームと今のマリノスユースを比較できませんが、ここからどうするかが最も重要。
ただ少し気になったのは、練習試合とはいえ試合を軽く見ているというか、去年全国大会を経験している選手は全国レベルのチームがどれだけ厳しい相手か体感していて、其処で勝ち進むにはギリギリの競い合い(ガンバユースとの後半やグランパスとの試合)が存在してて、全国常連のチームとの練習試合でハードワークをして挑まなければ何の模擬にもならないし、高いレベルでの課題も全国大会本番まで見つけられないで挑んでしまいかねない。
現時点では神奈川のライバルなんてとても言えないし、マリノスユースに失礼な試合をしてしまったと思う。
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返信遅くなってしまった (せたがや)
2007-02-28 23:51:33
>壁氏

コメントありがとうございます。
返信があまりに遅くなってしまった。

ベルマーレがFマリに失礼な試合をしてしまったな、
というのと、
練習試合の段階から強豪と接戦を演じなければ、
というのは同感。
3月のユースの日程がでていて、
ユース勢では浦和、千葉、鹿島と練習試合するようだ。
(3月下旬はパラグアイにいくんでしょう)
奇しくもプリンスで同組になりそうなんだけどね、
某高校の応援サイトで出ている情報では。
昨年は桐蔭にプリンス前に完敗だったけど
プリンスの終盤では完勝だった。
3月の練習試合は意外にいけそうにないが、
彼らが練習試合で少しでもいい経験ができたらと思うね。
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