人の心は顔と同じようにみんな違うのだから、
何がよいか、何が美しいかは、
みんな違っていてよいー。
いつもそう思って、私はモノを見ているのですが、
そういえば、この感覚を得たのは、
目白にある「古道具坂田」の店主坂田さんの影響
かもしれません。
「ブリキ星」をオープンする以前、
まだ勤め人だった頃、毎週土曜日の午前中に、
目白の坂田さんの店を訪ねていました。
そこで、自分が「いいな」と思うモノと出会える
ことが、なによりの楽しみでした。
十数年もの間ずっと続けていました。
退職して自分の店をもってからは、
なかなか行かれなくなってしまったのですが、
昨日、久しぶりに訪問。
店内には、ヨーロッパの古い家具、
ヨルダンや弥生の土器、野良着などがあって、
以前と変わらない、懐かしい風景です。
そこで、昔のお客さんだった頃の気分に戻って、
「この良さは自分だけしか分からないだろう」
「買う人は自分ぐらいしかいないだろう」
なぁーんていう自己満足の世界に浸って、
見つけたのが、アフリカ・タンザニアの土偶
(写真)。土の固まりみたいで、でも顔の表情が
とてつもなく面白くて、乳房(?)のようなものが
いくつもついていて、いいですねー。
満足、満足!
ほんとうの商売人は、お客さんの顔を思い浮かべて
仕入れをするもんだ、とよく言われるのですが、
ついつい、そんなことはスっ飛んでしまうのです。
自分がいいと思うモノが、一番いい 。