ブリキ星通信

店主のひとりごと

ブリキ星通信/2007年3月号

2007年03月04日 | 2007年

写真のクマさんは、昭和20年代のブリキの玩具です。
布製の「毛皮」にくるまれていて、ネジを回すと、
首をふりふり歩く姿がなんとも可愛らしい。
この数年、オモチャならぬ本物の熊さんが山から人里に出没して、
毎年数千頭の単位で捕獲されているというニュースが目につきます。
これは異常気象のせい。
台風や大雨が続いてエサ不足になったり、
暖冬で冬眠ができなかったりしているそうです。
そのうち、熊さんも動物園の中でしか
生きていけなくなってしまうのでしょうか。
オモチャのクマさんを見ながら、今年の変な暖冬のことを思い、
さて地球の環境問題はいかに・・・なんてことを考えているところに、
「虹蛇」のインスタレーション・版画の作者荒木珠奈さんから
「蛇」に関する本が2冊送られてきました
(安田喜憲著『蛇と十字架』、吉野裕子著『蛇』)。
昔から、蛇は大地の豊穣の神さまだったのに、
西洋文明においては、天の神に取って代わられ、悪魔にされてしまった。そこから、人間による自然破壊の暴走が始まっている・・・・というお話。
ふむふむ・・・ 
興味深い内容で、目下店番をしながらの読書はこれです。

3月14日、JR目白駅から3分ぐらいの所に
「かいじゅう屋」というパン屋さんがオープンします。
ずっと生き方を模索していた青年が、ついに自分の道に一歩進み出ました。
「こだわり過ぎない、普通のパンをつくりたい」と言って、
彼は納得のパンを追求していました。
本当は2月14日にオープンしたのに、
出来上がったパンの味が「どうしても納得いかない、酵母に味がない」
と言って一度開店した店をすぐ閉めてしまった「こだわり」の人。
今度こそ巻き返しのオープンです。
パン大好きの我家は、またひとつ美味しいパンが食べられるのを
「単純」に喜んでいます。