ブリキ星通信

店主のひとりごと

ブリキ星通信/2007年11月号

2007年11月03日 | 2007年

あっという間に、木々の葉が色づき、すっかり秋めいてきました。
先月は、「アンティークスふくや」との共催企画「がらくた展」で、
3年ぶりに福岡へ。
会場になった「ふくや」の江口さんにはすっかりお世話になりました。
展示会の合間に行った先々でも、いろんな出会いと収穫がありました。
今は、心地よい疲れと余韻にひたっています。

写真の椅子は、福岡県吉井町「四月の魚」の関さんに教えてもらって行った、
「古物問屋 のらくろ商会」で出会ったもの。
店の一番奥のほうに置いてありました。
厚手のアルミと鉄で出来ている椅子は、塗装が剥がれ落ちて、
骨だけになっていますが、まるで、「人格」を感じさせるような存在感。
「椅子を見ていると、“我思う、ゆえに我あり”という言葉が浮かぶ」と
言った人がいましたが、そう、確かにそんな感じ・・・ 
でも座ったらおしりが痛そうだし、値段もそれなりだったので、
ウームと迷っていると、一緒にいた吉田次朗さん(山口県の大津島で
焼き物をつくっている。車で吉井町に連れて行ってくれました)が、一言。
「ブリキ星の空間に置けば、カッコイイですよ!」
それで、決まりです。
「のらくろ商会」の店主によれば、四国の高知市から出たもので、
大正時代の電話交換手が座っていた椅子だとか。
よく見たら、「土佐中村電報電話局」というラベルが打ち付けてありました。
こうして「ブリキ星」にやって来た椅子、
いま店内の一番いい場所に陣取っています。
このままでもよし、手を加えて蘇らせてもよし、
ウン、なかなか、なかなか・・・

福岡での「がらくた展」開催のときは、
会場を間違えて「ブリキ星」に来られた方が何人かいらっしゃったようで、
申し訳ないことをしました。
留守中の4日間は、妻に後を頼んだのですが、
彼女は古物商品の説明をしっかりとメモします。
「大丈夫、そんなに聞く人はいないから」と私。
ところがどうもそうではなく、「アレはコレは何?」と、
沢山のお客さんから質問があったそうです。
ウーン、これはいかに・・・・