あっという間に、木々の葉が色づき、すっかり秋めいてきました。
先月は、「アンティークスふくや」との共催企画「がらくた展」で、
3年ぶりに福岡へ。
会場になった「ふくや」の江口さんにはすっかりお世話になりました。
展示会の合間に行った先々でも、いろんな出会いと収穫がありました。
今は、心地よい疲れと余韻にひたっています。
写真の椅子は、福岡県吉井町「四月の魚」の関さんに教えてもらって行った、
「古物問屋 のらくろ商会」で出会ったもの。
店の一番奥のほうに置いてありました。
厚手のアルミと鉄で出来ている椅子は、塗装が剥がれ落ちて、
骨だけになっていますが、まるで、「人格」を感じさせるような存在感。
「椅子を見ていると、“我思う、ゆえに我あり”という言葉が浮かぶ」と
言った人がいましたが、そう、確かにそんな感じ・・・
でも座ったらおしりが痛そうだし、値段もそれなりだったので、
ウームと迷っていると、一緒にいた吉田次朗さん(山口県の大津島で
焼き物をつくっている。車で吉井町に連れて行ってくれました)が、一言。
「ブリキ星の空間に置けば、カッコイイですよ!」
それで、決まりです。
「のらくろ商会」の店主によれば、四国の高知市から出たもので、
大正時代の電話交換手が座っていた椅子だとか。
よく見たら、「土佐中村電報電話局」というラベルが打ち付けてありました。
こうして「ブリキ星」にやって来た椅子、
いま店内の一番いい場所に陣取っています。
このままでもよし、手を加えて蘇らせてもよし、
ウン、なかなか、なかなか・・・
福岡での「がらくた展」開催のときは、
会場を間違えて「ブリキ星」に来られた方が何人かいらっしゃったようで、
申し訳ないことをしました。
留守中の4日間は、妻に後を頼んだのですが、
彼女は古物商品の説明をしっかりとメモします。
「大丈夫、そんなに聞く人はいないから」と私。
ところがどうもそうではなく、「アレはコレは何?」と、
沢山のお客さんから質問があったそうです。
ウーン、これはいかに・・・・