ブリキ星通信

店主のひとりごと

ブリキ星通信/2004年6月号

2004年06月01日 | 2004年

風薫る5月、信州上田に出かけて
「犬神様」に出会いました(写真)。
まつお工芸店の主人の話によれば、
長野から山梨にかけての地域のもので
石でできているのは珍しいとのこと。

東北地方の可愛い犬神様の写真は何かの本で見たことがあります。
でも、これは丁度いまNHKで放映されている
手塚治虫原作のテレビアニメ「火の鳥」に出てくる犬神様に似ていて、
「俗」と「神」のあいだにおられる存在のように見えます。
お金で来ていただくのは申し訳ないような気持でしたが、
我が家の「神様」になっていただくことにしました。
その夜は、上田市に出店したパン屋さん(天然酵母パンで有名)に働く
Hさんを訪ね、久しぶりに語り合いました。
パン屋さんは古い家並みがつづく路地、旧街道柳町(中央4丁目)にあり、
大正時代を再現した店構え。
その先に、これまた古い商家を復活させた、
「おお西」という蕎麦屋があり、
そこの発芽そばと山菜てんぷらがおいしかったこと。
ところで、信州に行ったもう一つの目的は、
松本市立美術館で開催の「素と形」展。
坂田和實・山口信博・中村好文さん三人の力が合わさった
スケールの大きな展示の、気分のいい会場の中で
ひとときを過ごしました。

6月の企画は大浦こころ展です。
HPを見たFさんという方から、
「30年ぶりに大浦さんの名前を見つけてハッ!として、
 もしかしたら、小学生のとき福岡のテレビ局主催のスケッチ大会で
 金賞を取った方ではないですか」
というメールをいただきました。
小学生のときに絵を見て惹かれて、
「この人の名前を覚えておこうと思った」と言うのですから、
大浦さんの才能もさることながら、
Fさんの感性もすごい。しかも30年も忘れずにいたなんて!
ブリキ星での再会が待ち望まれます。