ブリキ星通信

店主のひとりごと

ブリキ星通信/2002年9月号

2002年09月01日 | 2002年
いつまでつづくのか、この暑さ……
東京がこれだけ暑いのだから、きっと沖縄はもっと暑いのだろう。
と思っていたら、
「沖縄は海洋性の気候のため、最高温度は33度。
 それ以上になることはほとんどない」
とのこと。
(9月企画展に出品予定の「沖縄の赤瓦」を集めて、送ってくれた
Tさんからのメールにそうありました)
「沖縄はいいなあ」と羨みながら、秋風が待ちどおしいこの頃です。

残暑きびしい8月下旬のこと。
一人の青年が、
「実家に帰って、やきものを始めることにしました」
と、挨拶に見えました。
彼がブリキ星に初めて来たのは、今年の4月。
三谷龍二さんの「カケラとうつわ展」のときのこと。
赤ちゃんを抱いた奥さんといっしょでした。
「天然酵母のパン職人として働いていたが、自分としては納得できる
 ところまでやったので退職し、これからは兼ねてからの夢であった、
 自分の手でよい器をつくることに挑戦したい」
と、真剣な面もちで語リ、三谷さんのうつわにもずいぶん触発された
様子でした。
この不景気な時代に、しかも生まれたばかりの赤ちゃんがいるのに、
退職までして創作活動に入りたいという。
なんと気概のある青年だろう。と感心もし、心配もしていたのですが、
青年の意欲は本物でした。
その後、何人かの作り手と直に会い、特訓を得て「やきもの」の道を
めざすことにしたようです。
パンづくりの腕と、感覚のよさを持つ彼がつくる器を見る日も、
そう遠いことではないかもしれません。
(それにしても、彼がつくった天然酵母のパンも食べてみたかった…)

9月の企画展「元染付陶片・瓦・いろいろ」は、元染の陶片がメイン
ですが、イギリスのスレート瓦、沖縄の赤瓦、白磁のタイルなどの他
「いろいろ」揃えています。
連休を挟んで4日間の開催です。
ぜひご覧ください。