ブリキ星通信

店主のひとりごと

ブリキ星通信/2006年4月号

2006年04月01日 | 2006年

「ニヒル牛」

西荻窪には個性的な店が多いといわれています。
確かに、夜のウォーキングの道すがら、
ひょっこり面白い店に出くわすことが、しばしばあります。
そのひとつが「ニヒル牛」。
アートのレンタルボックス店です。
店には30センチ四方のボックスが所狭しと並べられ、
ボックスの中には、
「廃墟の世界が見えるちいさなガラスの球」
「ちょっと気味悪くて、でもオモシロイ人形」、
絵あり、焼き物あり…と、
それぞれの作家さんの、つくる楽しみ、
表現する楽しみがいっぱい詰まっています。
わがブリキ星が取り上げる企画は、
どうしても自分自身の好みで、
<存在することの不安感がかすかに伝わってくる表現>
に傾きがちなので、
こんなふうに楽しさいっぱいというのは、
何だかまぶしく感じてしまいます。
でも、それもいいなあ、と個々作品のバイタリティーに
感嘆させられました。
そこで購入したのが、写真のバッグ(袋)。
子どもの絵を、お祖母さんがアップリケにしたそうです。
今にもキツネが飛び出してきそうな迫力です。
絵を描いた小学生は、ブリキ星の展覧会にも、
お母さんと一緒によく来てくれます。
絵を見ながら、母子でいろいろなことを
自由闊達に話している姿は実にいいものです。
彼のボックスにはいきいきと描かれたドローイングが沢山ありました。
夜8時半、閉店時間を過ぎていたので、早々に引き上げましたが、
今度はひとつひとつゆっくりと見てみたいと思いました。
「ニヒル牛」とは変わった名前ですが、
離れたところに「ニヒル牛2」もあって、
西荻の街から独特な文化を発信してくれています。
(ちなみに、バッグは妻の誕生日プレゼントにしました)