ブリキ星通信

店主のひとりごと

ブリキ星通信/2006年6月号

2006年06月01日 | 2006年

「エスキモーのお守り」

アメリカ人のOさんから、おもしろいものを譲り受けました(写真)。
「これは、セイウチの牙で造られた彫刻で、
アイスランドの70~80年位前のものだと思うが、詳しいことは分らない」
Oさんは、たどたどしい日本語で説明してくれました。
由来や背景はともかく、私は一目見て、これはいい、
まるで水木しげるの妖怪と精霊の世界のようだと、すっかり夢中になりました。
日がな一日眺めても飽きません。
でも、家族からは「気味が悪い」と 疎(うと)んじられるありさま。
先日、この人なら分ってくれるだろうと思って、お客さんにお見せしました。
「おもしろい。いいですねー」
Mさんは共感しきり。
さらに後日、「国立民族学博物館のホームページに、同じようなのがでていますよ」
との情報まで寄せてくれました。
いました、いました、あの妖怪たちが。
説明は、「グリーンランド(デンマーク)のアマサリクエスキモーの呪術用護符」
エスキモーといえば、モンゴロイド。
日本人と親戚みたいな関係です。
北極の厳しい環境のなかで、あの彫刻が、
どんな、まじないやお守りとして使われていたのでしょうか。
神秘的なイメージが果てしなく広がって、
エスキモー文化に関心が深まっていきます。