ブリキ星通信

店主のひとりごと

ブリキ星通信/2005年9月号

2005年09月01日 | 2005年

夜風が気持ちよい季節になりました。
7月の健康診断の結果に衝撃を受けてから、
夜のウォーキングに励んでいます。
西荻北を基点にして、東西南北の住宅街を、
毎日1時間以上歩いています。
いろいろな発見があって楽しく、
やみつきになってしまいそう。
青梅街道を越えた北側の「今川」や「上井草」は、
道幅広く整然とした町並み。
古い大きな屋敷に出くわしたり、
都立農芸高校の敷地のあまりの広大さに驚いたり。
南のほうの「松庵」は細い真っ直ぐな路地が幾筋も
ある閑静な住宅地。
とある1本の路地を通り抜けて、五日市街道に出た
ところで、小さな神社を見つけました。
松庵稲荷神社です。
鳥居の向こうに、赤いエプロンを着せてもらった
お稲荷さん。抱かれた子狐が愛らしい顔をして
親狐を見上げています。
横には、お狐様を祭った祠があり、
その裏には庚申塔までありました。
立札によると、松庵村は、江戸時代に、萩野松庵と
いう医者が開いたと伝えられているそうです。
そうなのか、稲荷神社は穀物の豊穣を祈る神様だけ
れど、松庵先生ゆかりの地ならば、お願いしたい。
「難病とたたかっているKさんが、
どうか回復しますように…」。Kさんは20年来の
友人。我家に食文化革命をもたらしてくれた人。
骨董の世界に入るきっかけをつくってくれた人。
今こうして人生を二度楽しむことができているのも、
彼のおかげなのです。
好奇心旺盛、生きることに貪欲なKさんなのだから、
きっと元気になってくれると信じています。
あれこれ思いをめぐらせながら、
今日もまた夜の街を歩きつづけます。