NHK「6月2日・クローズアップ現代・幸せのモノサシ」
幸せ…とらえどころのない、人類の永遠のテーマ。この幸せというのは、どうやって測るのか?…これからの日本の「幸せ」とはどんなものなのか?これから私たちがめざす社会のあり方・人々の生き方を、指標という側面から考える。
う~ん、考えちゃうなぁ。僕にとって必要な幸せとは何だろう…思いつくままに書き出してみた。
夫婦の健康、おいしくご飯が食べられる、楽しめる趣味(バラと音楽)がある、友達がいる、好きなシングルモルトをチビチビ飲める、ギター鳴らして歌って「いいね」と言われる…
でも、人生には思わぬ陥穽が待ち受けてるんだよね。
ちょっとの不注意で追突事故、雪道でスリップあわや崖下に、詐欺に出会って小金を取られた、危ない連中とのトラブル、株投資で大損、石油ショックで倒産寸前、浮気ばれて大騒動、事業挫折、復活、沈没、再浮上…人生上がったり下がったり。
伊豆高原に終の棲家を求め、早々に仕事を整理して晴耕雨読。時には海外旅行でも楽しみながら夫婦仲良く老後生活を楽しもうと思っていたが、新居作って一年後に家内は突然の大動脈解離、ドクターヘリで順天堂に運ばれ14時間の大手術。それからは一年毎に高次脳血管障害、大腿骨骨折と大病を繰り返し、夢に描いた老後の楽しみは消し飛び、悲しみと後悔と寂しさに明け暮れた数年が過ぎて行った。これも人生と受け止めて、ようやく穏やかな気持ちで毎日を送れるようになってきた…かな? ジェットコースターみたいな人生だったね。
そして、あの大地震・大津波。数日前には庭で転げて脳震盪、あわやの出来事もあった。人生何が起こるか明日の事は神のみぞ知るか。
家内がつぶやいた。「オトウサン、イマガイチバンシアワセ…」
車椅子とベッドの生活の家内がそう言ってくれた。泣かせるじゃないか、嬉しい事言ってくれるねぇ。こうして穏やかな生活を送っていられる今が一番幸せなんだとつくづく思うよ。と、殊勝な気持ちになるんだけど、残り火がチョロチョロと燃えだすと、ほら、あれしたい・これしたい・ああなりたい・こうなりたい・あれがほしい・これがほしい…人間って欲の塊りだねぇ。