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ユズ・2~柚子は九年で

 なかなか花が咲かない我が家の「ユズ(柚子)」。数年前に果実が小振りなハナユ(花柚)を鉢植えで育てていたが、剪定の仕方が悪かったのか、枯らせてしまった。その後、園芸店でユズの苗木を購入し、そのまま地植えして果実が出来るのを待っている。しかし今年もあいかわらず蕾が見られず、新芽を恨めしく思いながら眺めている。
 “桃栗三年柿八年” に続く言葉は地域によってさまざまだが、いくつか挙げてみると  “柚子は九年で成り下がる” “枇杷は九年でなりかねる” “梅は酸い酸い十三年” などがある。さらに “柚子の大馬鹿十三年” とか “梨の大馬鹿十三年” など、果実がいつまで経っても稔らない怒りの気持ちを込められてしまった言葉もある。我が家のユズは植えてからせいぜい5年であり、もし13年掛かるならまだ8年の辛抱が必要になる。
 さて、葉室麟氏の時代小説に 『柚子の花咲く』 がある。これは瀬戸内のある藩を舞台に、主人公の筒井恭平が、かつて教えを受けた恩師と、共に学んできた友人を殺され、その真相を探るべく隣藩へ決死の潜入を試みる。恩師が日頃口にしていた 『桃栗三年柿八年柚子は九年で花が咲く』 という言葉の通り、教え子達が自らの成長でその言葉に応えていく。隣藩家老で恩師の父でもある永井兵部に刃を向けられた時、恭平は、『わたしたちは先生が丹精込めて育ててくださった柚子の花でございます。それでもお斬りになられますか。』 と立ち向かう。人を愛すること、人が成長するということなどが感動的に描かれ、読後の爽快感を十分に味わえる作品である。
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ツルウメモドキ・6~松木日向緑地

 松木日向緑地の梅林近くで咲いていた小さな花。これは「ツルウメモドキ(蔓梅擬)」で、ニシキギ科ツルウメモドキ属のつる性落葉木本。モチノキ科のウメモドキやバラ科のウメとは全く縁が無い。ツルウメモドキは雌雄異株で、雌株の存在は、秋の派手な果実を見つければわかるが、雄株の存在はなかなか見つけにくい。去年は長池公園里山地区で見つけたが、今年はここで見つけることができた。
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