「週末が怖い」横浜中華街、ホテル業界打撃 他業種にも危機感 (毎日新聞 2020/02/28)
インバウンド(訪日外国人)に期待し過ぎの経営。
経営方針のミス。
海外に頼りすぎ、失敗した。
選択したのは、自分たち。
日本人観光客を無視した結果。
私は行かない。
新型コロナウイルスの感染拡大が神奈川県内経済に影を落とし始めている。県内の観光地では、インバウンド(訪日外国人)の減少などで訪問者が減り、観光施設が休館を決めるなど観光業を中心に影響が広がりつつある。横浜商工会議所の上野孝会頭は27日の記者会見で「横浜市内の観光関連企業に大変大きな影響が出ていると言わざるをえない」と危機感をあらわにし、製造業など他の業種にも影響が拡大する可能性を指摘した。【樋口淳也、池田直、因幡健悦】
上野氏は会見で、県内屈指の観光地・横浜中華街の現状に言及。「客足が想定以上に減っているという声が聞こえている」とし、売り上げが通常の3割ほどに落ち込んだ飲食店もあると述べた。
普段は週末になると、観光客でごった返すことが珍しくない中華街だが、新型コロナウイルスの感染拡大で訪れる人が少なくなっているという。中華料理店の男性店主(48)は、「2月に入ってずっと売り上げが悪く半分以下だ。次の週末を迎えるのが怖い」とため息をつく。
商議所が26日に実施した、分野別の代表企業十数社へのヒアリングでは、市内のホテルで団体、個人客のキャンセルが増加している現状が明らかになった。上野氏は「ホテル業界の中には、個人的見解として稼働率が50%以下になっているのではないかと指摘する方がいた」と話した。影響は製造業や小売業などにも広がりつつあるといい、上野氏は「新型コロナウイルスの場合は、これからどのくらい続くのか、どういう広がりをもっていくか分からないのが一番大きい」と先行きに懸念を示した。
横浜市外の観光名所でも影響は深刻さを増している。国内外から観光客が訪れる箱根町。同町観光協会の佐藤守専務理事は「これ以上感染が拡大したら影響が大きくなる」と困惑している。
佐藤氏によると、団体旅行の予約のキャンセルが続いているが、箱根町は個人旅行が多く「観光客が激減したとまでは言えない」状況だ。ただ、海外からの旅行客は、5分の1程度を占めていた中国からの客を「以前より見なくなった」という。
箱根町は昨年、箱根山(同町)の噴火警戒レベルが一時引き上げられ、観光業を直撃した。佐藤氏は「誰が悪いわけでもない。収束を待つしかない」と話した。
人気観光地の鎌倉市では、鎌倉国宝館、鎌倉文学館など市関連の観光施設を28日から3月15日まで臨時休館することが決まった。