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お気に入りの夏ドラマ『37.5℃の涙』

今年の夏クールドラマは、どれも視聴率的にはあまり振るわなかったようだが、その中でしっかりと観ていたのは、『37.5℃の涙』、『表参道高校合唱部』、『恋仲』、『ナャ激Iンの村』の4本。視聴率うんぬんとは裏腹に、どれも僕の中では面白いドラマであったし、特に今回総括する『37.5℃の涙』は、一見地味なドラマではあったが、意外にも内容はしっかりしており、出演陣も豪華で、とても良いドラマであったと感じた。

さて、その『37.5℃の涙』について少し語ってみたい。



まず物語は病児保育士の物語。保育園に通う子供が37.5℃以上の熱を出してしまった場合、保育園では子供を預かれないというのが規則。その場合、ワーキングママは子供を預けられない為、会社を休まなければならなくなってしまう。そんな時に子供を預かってくれるのが病児保育士。このドラマを見るまでは、そんな職業が存在していることすら知らなかったのだが、ワーキングママにとっては本当に心強い見方であることを、ドラマを通じて実感した。



主演は蓮佛美沙子。これまでにも多くのドラマに出演しており、どちらかと言えば主人公の同僚やライバルみたいな役柄が多かったと思うが、今回のように単独での連ドラ主演は初めてに近いのでは無いだろうか?実は蓮佛美沙子は、鳥取の出身で、昔僕も仕事で頻繁に鳥取に行っていたことや、偶然にも蓮佛美沙子が、実際に共同で事業に取り組んでいた地場のパートナー企業にいた人の姪っ子であったことで、妙に彼女には親近感を勝手に持って応援している。派手な顔立ちでは無く、むしろとてもナチュラルですっきりとした印象だが、その演技力は前から惹かれるものがあり、自分の中ではとても気になっていた女優だ。その意味で、今回彼女が主演を張るドラマが放映されるということで、始まる前から楽しみにしていた。



病児保育サービスを提供する会社、リトルスノーの新人スタッフとして加わったのが、蓮佛美沙子演じる主人公の杉崎桃子。子供が好きで、とても愛情深い性格なのだが、母親や家族に愛されずに育ったことで、ぎこちない笑顔しか作れず、心に闇を抱える。そんな彼女を取り巻くリトルスノーのメンバーには、社長役の藤木直人、上司で彼女の良き理解者で、やがて桃子に惹かれて行く朝比奈さんを演じる成宮寛貴、同僚には水野美紀が扮する。そして、保育士として訪問するお客に扮する俳優陣も実に豪華。レギュラーとしては桃子のことが好きになるシングルファザーの篠原さんを速水もこみちが演じており、もこみちの元妻役に滝沢沙織、また桃子の親友で、保育園の先生にトリンドル玲奈。成宮の娘小春役には、演技派の子役鈴木梨央ちゃんが扮する。




蓮佛美沙子をめぐっての成宮vsもこみちのイケメン恋愛バトルも終盤見所の一つだが、一方で辛い幼少時代を送ってきた家族、そして浅野温子が演じる、浮「母親との対決とその結末も終盤の大きな見所。中盤から桃子の家族の秘密が少ずつ明らかになり、終盤は母親との対決も鮮明になって描かれて行く。それにしても、浅野温子は最近このような浮「母親役がすっかり板に付いてきた感がある(笑)。



毎回リトルスノーの客として登場するゲストもかなり多彩&豪華で、中越典子、安達祐実、矢田亜希子、ピースの綾部裕二、おのののか、MEGUMI、山下リオなどが登場したが、毎回母親業と仕事に奮闘するママの姿が丁寧に描かれていた。



最近、最終回に向けてどうも展開が急に早くなって違和感があったり、不自然な箇所も多いドラマが増えているような気がするが、このドラマは毎回様々な問題を抱える客とその子供と接して行く桃子を丁寧に描いており、桃子自身が抱える家族の問題との関係性も次第に交差させながら物語が展開。最終回も特に雑な感じで慌ててクライマックスに持ち込むわけでも無く、とても自然なペースでそれぞれの新しい道と、今後の明るい未来を示唆する形でうまく完結する。この辺りの展開ペースと物語進行はかなり絶妙に上手いと感じたが、梅田みかさんの脚本が優れていたのであろう。



視聴率はそんなに振るわなかったようだが、僕はこのドラマをとても気に入ってしまったし、内容もかなりしっかりと描かれていた良いドラマであったように思う。
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