銀幕日記 ~今宵の肴~

夜更かしの友である映画の寸評というか、何というか、つれづれなるままに(笑 

評決

2014-08-02 00:23:58 | は行
久々の今宵の友は1982年制作の「評決」!
かつてはエリートだったが、ある事件をきっかけに酒に溺れる生活を送っていた弁護士が、医療ミスの訴訟をきっかけに再び真実と正義を問いただすようになるまでを描く法廷映画の秀作。社会派サスペンスの巨匠と称されるシドニー・ルメットらしい演出と映像、ポール・ニューマンの迫真の演技、観る者を引き込む要素一杯の作品。

落ちぶれた弁護士ギャルビン(P・ニューマン)は新聞の死亡欄からお金になりそうな事件を見つけては、葬儀に紛れ込んで依頼を受け、日々暮らしていた。ある日、そんなギャルビンに医療ミスで植物人間にされた患者の弁護の仕事がやってくる。始めは十分な示談金を手に入れられそうな楽な仕事と言うだけで引き受けものの、被害者の機械に繋がれ、生かされている姿を目の当たりにしたことで・・・という導入。

真冬のボストンの寒々とした風景と、落ちぶれた弁護士の描写を上手く重ね合わせて見せる前半と証人探しに奔走し、依頼人のため(ひいては自分のため)に繰り広げられる熱のこもった最終弁論の後半との対比もなかなかの出来。ローラ・フィッシャー(シャーロット・ランプリング)との大人の恋と別れと未練も魅せてくれる。

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