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鬼手仏心

2010-12-14 23:28:53 | Weblog
12日の日曜日に、新潟小動物臨床研究会の症例検討会を行いました。

「十二指腸乳頭癌により消化管穿孔を生じた慢性膵炎の犬の1例」

という題目で発表してきました。

雪が降るのも近い気配を感じる、院長浅井です。
今日は予約診療日でした。
白血病の猫が入院していて重症だったため、
結局、病院にいましたね。

発表させていただいた犬は、病理組織学的には、胆管癌でした。
肝外胆管癌ということです。

胆管の出口である十二指腸乳頭に、胆管癌ができることは、
ヒトでは十二指腸乳頭癌として認知されているそうです。
犬では報告がないようだ、と病理の教授がメールで教えてくださいました。

このワンちゃんは、膵炎という別の病気を管理中でした。
膵炎が急性に再燃悪化したと考えていましたが、
別に重大な疾患が隠れていたわけですね・・・。

わかったような気になってはいけないよ・・・、
と自らを戒め、同業の方々にも注意を喚起するため、
発表してきました。

なんでも治せるようなことを言うドクターが、時々テレビに出たりしています。
自信があることと、謙虚であることは、同時になくてはいけないと考えています。
自信がない先生には、患者さんが付いて来ません。
謙虚でなくては、医療はできません。

  「鬼手仏心(きしゅぶっしん)」・・・、

動物に医療を行うものとして、
外科手術を行うものとして、
ご家族と向き合う医療関係者として、

 鬼の手、仏のこころ

 を忘れないで仕事に取り組みたいと思っています。





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