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決まった治療方法はないけれど

2013-10-20 17:17:36 | Weblog
診断がついたものの、完治の期待できない状況の患者さんが数件います。

  それでもできる限りのことはしてあげたい・・・

飼い主さんも私たちも、そのように考えています。


尿漏れ症状から、種々の検査で前立腺癌が見つかったワンちゃん、
頑張っています。
手術という選択肢もありましたが、根こそぎえぐることで、
生活の質が著しく低下することが確実でした。
飼い主さんは手術を選択なさいませんでした。
それでいいと思います。

白内障が進行した・・・ということで転院していらしたワンちゃん、
エコー検査で脾臓にしこりが確認されました。
細かい検査をしたら、腎臓や肝臓、心臓にも転移と考えられる病変が・・・。
確定診断ではないけれど、血管肉腫というやっかいな腫瘍だと判断されています。

二人とも、教科書的ではない治療をしています。
薬剤の効能外使用、代替療法と言われているものも含めて実施しています。
想定以上に生活の質は保たれています。

エビデンスはないけれど、うちの患者さんは、けっこうこれで維持できています。
悪性腫瘍が治るわけではないんでしょうけど・・・。
治らない病気を無理くり治そうとして、かえって余命を縮めてしまうようでは、
本末転倒・・・。

もちろん、決まった治療方法があれば、そちらをやるべきなんですがね。


















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