先日ブログに書いた、内視鏡をしてもらった猫ちゃん、大腸癌でした・・・。
病理組織学的には、「大腸腺癌」、悪性度が高いと書かれて(診断されて)しまいました。
飼い主さんはもちろん、私も辛い診断名なので凹んで・落ち込んでいます。
何とかして治してさしあげたいのですが、現実的には厳しいでしょう。
例外や奇跡的なケースがあることは、過去にも経験しています。
でも大半は、教科書的にわかっている経過をとります。
小腸や大腸の腺癌の経過は厳しいものなのです。
私は若い頃は「治すこと」が重要だと思っていました。
しかし学べば学ぶほど、未解明な病気や治らない(治せない)病気もたくさんあることを実感します。
現場では、診断が重要だとつくづく感じます。
きちんと診断してさしあげて、その子に見合った対応を考えて行くことが大切だと思うのです。
仮に治らない病気だとしても、少なくとも納得はいくはずです。
治らないにしても、何をしてあげられるのか・・・。
痛み止めを使う、酸素テントを自宅に設置する、眠れるようにしてあげる・・・等々。
複数の疾患がか重なっている場合も多いので、きちんと診断してよい方向を見いだすこと、
必要なら専門家や専門施設に紹介すること、
それらがホームドクターとしての仕事だと感じることが増えました。
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