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麻酔学のセミナー

2012-10-15 19:28:58 | Weblog
昨日は、ノースカロライナ州立大学の久代季子先生の麻酔学セミナーに参加してきました。

卒業大学が同じですが、講師の先生の方が年下で、学校で一緒になったことはありません。
そういう若い先生が、外国で勉強されて日本に帰ってきて講義をする・・・、
そんな時代になったのですね。

麻酔学は興味大なので、すでに知っていることは多々あれど、
新しい視点や考え方の違いが伺えて、とても参考になりました。
局所麻酔を上手に使うべき・・・というご意見にはとても賛同できました。

私が麻酔を習い始めた頃は、けっこう心拍数重視の時代でした。
その後、獣医領域でも血圧測定・モニタリングが常識となり、
最近は血圧重視で麻酔管理を行うトレンドです。

動物病院の手術では、大半のところで麻酔の獣医師や専門家(麻酔医)をおけないでしょう。
手術をしている獣医師本人が麻酔もみているのが実情でしょう。
麻酔に慣れている看護師を置き、適宜指示していくのが大半の動物病院の現実です。

うちのように、いざという場合には麻酔が得意な獣医師を呼ぶことが可能な動物病院は少ないですね。
大塚先生は東大を出て獣医師になりましたが、麻酔をしっかり学んでいるので助かります。

麻酔は縁の下の力持ち、麻酔の安定なくしてよい手術なしです。
状態の悪い犬猫に、安定して安全に麻酔をかけるには、それ相応の実力が必要です。
昨日はペイン・コントロールについてよい勉強ができました。
さっそく今日は、猫で避妊手術+抜爪手術があったので、
しっかりペイン・コントロールを実施しました。

ちなみに飼い主さん自身が人の麻酔科医なんですよね・・・。
(平常心でお願いしますって言われちゃいました)