日々の出来事

当院の出来事を紹介します

義父を看取りました

2010-06-17 02:23:25 | Weblog
2月から入院中だった、妻の父親を、16日の夕刻に家族で看取りました。完治が困難な病態で、緩和ケアーの病院に転院していました。最近はかなり弱っておりましたが、前日の夜中から状態が急に悪化してきていました。

家内を始め、泊まり込みで対応していたわけですが、夕方遅く、長野にいる家内の姉家族全員と、私の家族全員、それに義母で15分くらいの急な経過で見送らせていただきました。涙・涙でしたが、皆が「ありがとう・大好きだったよ・楽しかったよ」と声かけして、よい旅立ちとなりました。

体の処置をしていただいて、愛用の帽子をかぶせてもらい、自宅に連れて帰りました。緩和ケアーの先生と看護師さんは、よく尽くしてくれたと思います。病院の霊安室で、お焼香をしてお別れしてくれました。

私も医療関係者の端くれとして、ご遺体を扱うことがあります。目を閉じる処置をしたり、体を洗ってとかしてもらったりなど、皆でキレイにして送り出すことが時々あります。旅立ちの際には、人にも動物にも「尊厳」が必要なんだと思いました。最後に家族から、感謝を伝えてもらえるか否か、泣いてもらえるかどうか、考えさせられることが多々ありました。担当医には、ある種の使命感を感じていました。緩和ケアーって、痛みや苦痛の管理をしながら、治らない患者を看取る仕事ですよ。普通の神経では身が持たないでしょう。翌日からご出張との話でしたが、ギリギリでこの先生に看取られて、義父は幸せだったと思います。

もし義父がいなかったら、家内がいないので、私の家族(子供)も存在しないことになります。出逢えた奇跡に感謝して、しっかりと葬儀を執り行いたいと考えています。丸二日診療には出れませんが、よろしくお願いいたします。