「たすき」

襷（たすき）という単語で思いつく事象は、昭和生まれでは 議員・首長への立候補や茶摘みのお姉さんでしょうが、平成生まれの方にはやはり駅伝でしょうね。冬の日曜日には必ずと云ってよい程ＴＶで放送していますね。

 

今回の題材は、いちごナンプレ研究所さんの作品で、次の図の問題です。

　　　　　　　　

皆さんに楽しんで頂けるように、ヒントと云うか条件付きの問題で、通常のルールに加えカラーマスにも１～９の数字が入るというものです。私は左上からの▢を見て「たすき」と名付けました。作家さんは超上級としていますが、これは通常問題として解いた場合でしょう。

　　　　　　　　

条件付きでも通常問題としても途中までは同じ道を進みます。まず、候補数字をを記入します。

　　　　　　　　

候補数字を入れるとこの図になります。整理すると幾つかの数字が確定します。

　　　　　　　　

２で進めて、

　　　　　　　　

４で進めて、

　　　　　　　　

６で進めて、

　　　　　　　　

８で進めて、

　　　　　　　　

３で進めて、

　　　　　　　　

７で進めて、

　　　　　　　　

２で進めて、

　　　　　　　　

１で進めて、

　　　　　　　　

９で進めて、

　　　　　　　　

芋づる式にこの図になります。これから先を通常問題として仮定法無しで答えに辿りつくには相当な力量の持ち主でないと難しいかも知れません。既存のロジックだけでは解けないと思いますので。

 

という訳で作家さんのヒントを利用しまして。

　　　　　　　　

カラーマスを使います。

　　　　　　　　

カラーマスにも１～９の数字が入ります。

　　　　　　　　

▢から６を削除します。

　　　　　　　　

▢から2を削除します。

　　　　　　　　

▢から２と５を削除します。

　　　　　　　　

４で進めて、

　　　　　　　　

５で進めて、

　　　　　　　　

３で進めて、

　　　　　　　　

８で進めて、

　　　　　　　　

１で進めて、

　　　　　　　　

３で進めて、

　　　　　　　　

４で進めて、

　　　　　　　　

９で進めて、

　　　　　　　　

６で進めて、

　　　　　　　　

５で進めて、

　　　　　　　　

ご覧のように最終図まで一直線です。

 

通常ナンプレとして解きます。

　　　　　　　　

突破口が無いように見えますが

　　　　　　　　

使う手法は、一心同体の二択です。３の強リンクが有ります。二つの３は一心同体（確定する時は同時に確定し、削除される時は同時に削除されます。）です。

　　　　　　　　

そして、９の強リンクが有ります。二つの９も一心同体です。３または９のどちらかが決まりますので、５は削除されます。この５を削除することが急所です。

　　　　　　　　

進めて、

　　　　　　　　

一心同体の二択です。１の強リンクが有ります。二つの１は一心同体です。

　　　　　　　　

そして、６の強リンクが有ります。二つの６も一心同体です。１または６のどちらかが決まりますので、５は削除されます。

　　　　　　　　

進めて、

　　　　　　　　

XY-Chain です。３・８－８・９－９・１－１・３ で、▢の３は削除されます。

　　　　　　　　

３で進めて、

　　　　　　　　

８で進めて、

　　　　　　　　

５で進めて、

　　　　　　　　

４で進めて、

　　　　　　　　

６で進めて、

　　　　　　　　

９で進めて、

　　　　　　　　

３で進めて、

　　　　　　　　

１で進めて、

　　　　　　　　

９で進めて、

　　　　　　　　

５で進めて、

　　　　　　　　

２で進めて、

　　　　　　　　

４で進めて、

　　　　　　　　

１で進めて、

　　　　　　　　

６で進めて、

　　　　　　　　

８で進めて、

　　　　　　　　

９で進めて、

　　　　　　　　

１で進めて、

　　　　　　　　

正解です。

 

この作品は、第８行１列の５を消すことが出来れば、それほど難しい問題では無いと思いますが、一心同体の二択以外の手法は思い浮かばなかったです。作家さんのヒントは有り難いことですが、頼りすぎると 井の中の蛙 になってしまいます。大海に出て新手順を探してみて下さい。面白いですヨ。

 

次回は、ろばくん 作の対角線ナンプレで次の図です。

　　　　　　　　

ツイッターでの難易度ポイント４１７Ｐの作品で、私は「寂寥」（セキリョウ）と名付けました。「天才」よりポイント数は上ですが、対角線という条件が付いているので、それ程難しいとは感じませんでしたが、工数は多めです。

 

ご覧頂きまして有難うございました。