あすきなまこブログ

七宝焼を焼いています。

場をつくる

2008-03-16 11:26:12 | Weblog
ランチを終え、わたしの家によってもらい、ふたりでお茶を飲みながら話す。

「パートかあ。職種は?」とミポりん。
「いや、もうなんでも。わたしでいいよ、と雇ってくれるところならどこでも。
…あ、でも土日は家にいた方がいいから、そうなると販売は難しいから、事務系になるのかなあ。しかし、パソコンの資格持ってるわけでもないし、ちょっと文字が打てるだけではなあ…。」いろいろ言ってます。…あまり、雇いたい人材ではなかろうな。

「ねえ、わたしの娘がね、絵が好きで、もしもここらへんに、絵の教室があったら絶対通わせようと思っていたの。なまりん、場所もあるし、ここで教室開けば。
わたしも、場所があったら、英会話教室したかったの。」(ミポりんは英文科卒なのだ)
「お絵描き教室かあ。」
…確かに、場所はある。実はわたしの今使っている部屋は、母親が学習塾をひらこうと思って30ウン年前に建てたものなのだ。結局、母は勤めを続けたので、そこはそろばんやタイプライター(時代ですな)の塾として、貸していたりしたこともあった。

駐車スペースも3台ぶんくらいならある。中学と高校の美術の教員免許なら持っている。
…どうも、条件は、そろっているような。あとはガッツであるが、そろそろ崖っぷちなので、なんだかやるしかないでしょう、みたいな気持ちがわいてくる。

絵は、手取り足取り教えなくても、モチーフをきちっと組んでおいて、さあ、みんなで描きましょう、ていうのでいいと思う。ていうか、教えすぎは良くない。そして意外と、今、小学校の図工の時間では、じっくり対象を見て写生…という機会が少ないのだ。工作キットの教材を与えられて、それなりに面白げなものを作ってくるけれど、きっともっと絵を描きたい子もいるはずだ。
ここに来れば、絵が描ける…という場を提供すればいいんだと思う。


「はじめは、学校の絵の具、持ってこさせたらいいじゃない。」
「そうだね。あとイーゼルとか、要るかなあ。それから、光を安定させて、いつの時間帯でも描けるように、照明を取り替えた方がいいかな。」
「あ、そういうこともあるんだ。ちょっと初期投資がいるかな。でも、まずは大きなテーブルで…でいいんじゃない?」

「何描かせようかなあ。春だから、まず花かなあ。」
「うん、それから、絵本読ませて、そのお話を絵にする…っていうのとか。」
「『物語の中の絵』だね。あれ、好きだった!」


「…いや、でもまずはパートの面接を受けに行って、10個くらい落ちまくってからの方がいいかなあ?世間の風に当たった方がいいかなあ?」
「わからんよ。『じゃあ、明日から来てくれ。』っていうことになったりして。
そして一週間後には仕切っていたりして。『なまりん、こわい~。』とか言われていたりして。」
…ありがとうミポりん…。いろいろ言ってくれて。(笑)

「でも、やっばり、コミケとかに行くときでも、パートより休みやすいよね。」「そうそう、『来週は先生の都合でお休みにします!』って言えば、それでオッケーよ。」ここらへんは、生涯一同人のわしとしては、重要なことである。

「しかし…そうなると、まず部屋のかたづけだなあ…。(どんより)」
「それがいちばんたいへんなのね。」
「そうなんだよ、だって本とか在庫とか机とか食器棚(在庫をぎっしり入れてます)とか…。(どんより)」

でも、ミポりんが引っ越しさえしないなら、曜日を決めて、英会話教室もいっしょにやってもらったりできたのにね。残念だ。

ミポりんが帰った後に、にどまりさんにかくかくしかじかと話して「どうかなあ。」って聞くと「それは、わたしに相談してるんじゃなくて、もう、やるって決めたんでしょう。」って言いました。目がそう言ってるって言いました。
そ、そう?もう、誰にも止められなさそう?そして、どうせ二階に上がって、かたづけを始めたら、今日は使い物にならんな…と予測(そのとおり)して、カレーを作ってくれました。

そして、なんだかおばあちゃんはノリノリだった。かたづけのことを、びしばし考え始めたみたい。ベッドをどこかに持ってって、現在は寝室になっている一階の部屋使ってもいいよ、とか。いや、でもやっぱ二階でしょう。でも、あんたの部屋のアレだけの本、もって行くところないよ?あんたの机やパソコンもその一角に残さなくちゃならないでしょう?いや、まあ、まずは、なんとかしてみる。めまいはしているが。
「全面的に協力するから。」と言われて、ありがたいことじゃが、なぜそんなにはりきっているの?と聞くと、わたしは、一件落着というのがすきなの。」と言いました。


もうひとつ、ミポりんがしてくれた話を書いておきます。彼女は、「犬とわたしの10の約束」という映画の予告を見たそうで、その主人公の女の子は、子供時代、おとなしくてひきこもりがちで、そして絵の教室に通っていたそうですが、そこで絵を描いているときだけが楽しかった…という設定なんだって。
もしも、ここに、そういう場を作れるなら、それはいいことかも…と思いました。