あすきなまこブログ

七宝焼を焼いています。

スクールデイズ

2006-01-31 15:59:03 | Weblog
高校生の頃のことを思い出してみる。

中学の時にとても仲のよかった友達ふたりと別れてしまって、わたしはとてもさびしかった。
わたしの家からとても遠くて、自転車を30分から40分漕ぎつづけなくてはならなくて、途中に大きな坂やトンネルもあって、つらかった。
排気ガスいっぱいのトンネルを抜けたあとは、めちゃくちゃ鼻水が出た。

勉強をたくさんしなくてはならないことも、つらかった。でも、勉強以外、楽しみもなかった。生物と、現代国語を楽しみにした。
あと、数学の先生を好きになってみたりした。他に楽しみがなかったから。

トンネルのそばの切り通しに木苺がなっていて、自転車をその下に止めて、よじ登って取って食べた。山道で濃い黄色の花をみつけて、それが山吹だと知った。よく知っているえのぐの名前と同じで、うれしかった。
ため池の近くに、もと旅館だったように見える廃墟があって、壊れた窓から、広い浴室の青いタイルが見えた。とても入ってみたかった。でも、ひとりでは怖くて、そんなところに誘える友達は、ひとりもいなかった。
栗の花が咲いているのを見つけた。その花は精液の匂いと同じだと、何かで読んだ憶えがあった。顔を近づけて嗅いでみると、粉っぽいにおいがした。精液を見た事もなくて、うまくイメージが結びつかなかった。

「エスケープして『テス』を見にいきませんか。」と、同じ部の同級生が誘ってくれたことがあった。「テス」は、苺を口に入れられるシーンだけを知っていて、きっと綺麗な映画なんだろうな・・と思っていた。少し、観たいと思っていた。でも、行かなかった。

怖いものが、たくさんあったころの話です。

コメント
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