読書と映画をめぐるプロムナード

読書、映画に関する感想、啓示を受けたこと、派生して考えたことなどを、勉強しながら綴っています。

これから経営を志す方への指南書、「『本物』になる仕事のクセづけ」(船井幸雄著/海竜社刊)

2007-10-19 03:27:04 | 本;ビジネス
第一章 命がけで仕事をしよう
第二章 できると思えば必ずできる
第三章 まわりの人に感謝の心をもとう
第四章 未来の自分に投資しよう
第五章 良心に従い、使命に従おう

各章の表題を見ると、あたりまえのことが書いてあるんだなと思いますが、細分化された58の習慣を実践することは余程の決意がないとできません。いや、船井さんはそんな余計な邪念は捨てて、とりあえずやってみなさいよと語ります。船井さんが定義する「成功者の三条件」は「素直、勉強好き、プラス発想」。


たとば、第二章の22~一日二十通の手紙を書くと優れた人脈がつくられる~。これはどうみてもキツイですよね。でも、これをやったのは船井総研の社長小山政彦さんだったといいます。但し、社内では小山さんだけだったそうです。二十通も出す相手がいないからやらないのではなくて、自分のできる範囲から始めてみることが肝心ですね。私も実践してみますよ。

同章の24~日本海軍の三つのクセづけでとっさの事態に対応できる人になろう~。企業の組織はその多くを軍事形態から模していますが、その機動性はやはり見習うものも少なくありません船井さんはこの項の中で、日本海軍の次の三つのクセづけを紹介しています。「五分前の精神」「出船の精神」「宜候(ようそろ)の精神」。

最後の精神は、「上官から何か言われた際は、ただちに『ようそろ(了解)』と返事をし、行動することです。現代でいうと、上司から言われたことはどんなことでも、まず素直な心で快く返事をし、すぐに行動しなさい、ということでしょうか」と述べています。若い方にはちょっと受け入れがたい点があるとは思いますが、私も経験上、船井さんの意見には共感できます。

第四章の36~使命を示す長所だけを重点的に伸ばしていこう~。「自分が生まれるときに、自分の使命や役割、今世での課題などをあの世で計画してきたと考えてみると、短所や長所は、自分の使命に早く気づくための道しるべのようなものだと思います」。この考え方、好きです。

船井さんの著書はこれまでも何冊も読んできましたが、いつも自慢話が出てきて鼻につきますが、この本は遅読の私でさえ、1時間半で読むことができました。これからビジネスを目指す人、就職を考えている学生さんにはお勧めの一冊です。


船井幸雄(ふない ゆきお、1933年1月10日-)は、「大阪出身の経営コンサルタント。1956年に京都大学農学部農林経済学科を卒業。株式会社船井総合研究所の創業者。株式会社本物研究所、船井メディア、船井財産コンサルタンツ、船井本社代表取締役会長」。

「経営コンサルティングの手法としては『地域一番店戦略』が有名。これは、1970年代に渥美俊一が唱えた『チェーンストア理論』の対局を為す小売戦略として、多くの地域小売業者に支持された。丸井会長の青井忠雄、伊勢丹出身で松屋 (百貨店)と東武百貨店を再建した山中(故人)と昵懇で、三人会と称する会合を定期的に開いていた。東武百貨店が東洋一の百貨店を池袋にリニューアルオープンした際の戦略も、地域一番店戦略がベースとなっている」。

「“気” “波動” “宇宙意識との調和” “潜在意識の開発” “あの世”などの宗教的なキーワードをよく使う。船井が伝えたいポイントとして挙げる項目は著作によりまちまちだが、表現を変えながらも繰り返し出てくるキーワードとしては、『すなお、プラス発想、勉強ずき』、『すべての物事に感謝しながら生きよ』、『短所を見ず、長所を伸ばせ』、『人からもらうことより人に与えることを考えよ』、『思いは実現する(プラス思考)』、『すべては<必要><必然><ベスト>などがある」。(ウィキペディア)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿