美容外科医の眼 《世相にメス》 日本と韓国、中国などの美容整形について

東洋経済日報に掲載されている 『 アジアン美容クリニック 院長 鄭憲 』 のコラムです。

寝る子は育つ、寝る大人は・・・

2012-12-12 17:47:51 | Weblog

 先日 患者さんに「先生の特技は?」と聞かれ「何処でもすぐ寝れること」と答えました。勿論、特技などと言えるものではないし、逆に夜にゆっくり読みたい本は山のように積んであるのですが、寝床でページを開いて数分も立たずに夢の世界に旅立っています。ただ、患者さんだけではなく、知り合いの医師やスタッフの中にも、不眠で悩んでいる人が意外に多く、すぐに眠れるのも幸いかと思うようになりました。

 ところで、最も世界で最も眠らないのはどの国民かご存知ですか?2009年の国際生活時間調査によると、OECD諸国の中で睡眠時間が一番少ないのが韓国人で平均7時間49分、2番目が1分だけ長い日本人です。逆に最もよく寝るのはフランス人で8時間50分。ちなみにアジア太平洋諸国まで調査すると、上には上がいて中国が9時間2分とフランスは一位の座を明け渡すことになります。しかし韓国はこちらを含めても寝ない国一位は変わりません。平均労働時間も長い韓国ですから、当たり前に忙しいから眠れないと解釈できますが、労働時間では日本を逆転したアメリカがフランスの次に長い睡眠時間である点を見ると、必ずしも忙しさだけでは説明できません。そこには各国の生活習慣、価値観も深く関係しているはずです。一方、健康という観点から考えると、寝る間を惜しんで働けば、さぞ体に悪いと考えがちですが、極端な例は別として、長く寝れば良いというわけではないようです。アメリカの調査によると7時間睡眠を境に、それより多くても平均寿命が短いという統計結果が出ています。要は睡眠も量より質が大切です。

 なぜ動物は寝るのかという謎に実は研究者もまだ正確に答えられません。試験の前や、本当に楽しい時間を過ごしているとき、眠らずともすめば良いのに、眠ってしまうのがもったいないと感じたことは皆さんもあると思います。反面、夜に嫌なことをダラダラ悩まずに寝てしまうことで切り替えができたことも多く体験しています。睡眠時間と自殺率の相関関係は実際に証明されています。人間にはやはり‘夢’が必要なのでしょう。

 

 

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