美容外科医の眼 《世相にメス》 日本と韓国、中国などの美容整形について

東洋経済日報に掲載されている 『 アジアン美容クリニック 院長 鄭憲 』 のコラムです。

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人間は何故笑うのか?

2012-02-22 15:44:37 | Weblog

よく東洋人は、欧米人に比べて表情が乏しいと言われます。その為か、人前で緊張した時や戸惑った時に、日本人がしばし見せる笑顔を、‘オリエンタル・スマイル’と呼んで、欧米人には少し不可思議で、読み取りにくい表情に映るようです。人種による表情の豊かさに違いがあるのは、人類学的な骨格や表情筋の発達の差異によるところが多いでしょう。欧米人からは無表情と摂られがちな東洋人でも、国によって感情の表現法は随分異なり、一般的に日本人に比べ、韓国人の喜怒哀楽はより直接的な傾向があります。こちらは、社会文化的な影響が強いと考えられます。

人間にとって顔は、個人的な特徴を示すだけではなく、表情を持って心理的メッセージ伝える社会性を持った特別な部位です。そして、喜怒哀楽などの様々な感情表現の中でも‘笑い’は最も高度な表現であり、より人間らしいものとも言えます。霊長類の表情を調査、分析することで、ヒトの笑顔や笑いのルーツを探ろうとする研究がイギリスのポーツマス大学の比較・進化心理学センターチームによって行われました。研究チームはゴリラが「上下の歯を見せる」行動に注目。これは自分が下位の存在であることを示す挨拶のしぐさであり、人間の‘微笑み(smile)’の起源にあたるとしています。また、「歯を見せずに口を大きく開ける」しぐさは、「君を噛む事もできるが私は噛まないよ。」という意味で、二等のゴリラが取っ組み合って遊んでいる時に、2つのしぐさが合わさって、口を開け上の歯だけを見せるしぐさが見せることがあり、このしぐさがでると遊びが長く続くことを観察しました。つまりこれが、ヒトが会話の中で声を立てて‘笑う(laughことのルーツではないかと指摘しています。

笑いは、このように社会性を持った霊長類が、相互関係を円滑にする為に生まれた表現だったわけですが、人間関係が複雑になるに従い、‘笑い顔’も様々な感情の組み合わせとして‘愛想笑い’‘苦笑い’‘照れ笑い’‘泣き笑い’‘含み笑い’等 多様化せざるを得なくなりました。そして他の感情を秘めた笑いほど顔が左右不対称になるため、歳を重ねるほどシワの深さにも左右の違いが大きくなります。赤ん坊の笑い顔が最も左右対称で純粋なのは理由があるわけです。

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心と数学‘ゲーム理論’

2012-02-16 15:13:50 | Weblog

私たちは人生の様々な場面で、選択を求められます。勿論、全く自分の意思や希望に関わらず進んでしまう出来事もありますが、それ以前までさかのぼり考えると、やはり今の環境や状況に置かれる前に選択する機会が存在した事に気付くものです。何かしらの決断、選択の必要に迫られた時、正解を導いてくれる方法やヒントがあればどんなに心強いでしょうか。それに対する数学的な思考法の一つとして、ある複数(2人以上)が関わった一定のルールがある状況で、どのような選択をすることが最善であるかを理論的に説明したものが所謂「ゲーム理論」です。

ゲーム理論の発案者はハンガリーの数学者ジョン・フォン・ノイマンで、この理論を発展させ、後にノーベル賞を受けたのが、映画「ビューティフル・マインド」の主人公ジョン・F・ナッシュです。映画の中では、ナッシュがゲーム理論を応用させた「ナッシュ均衡理論」を面白いエピソードで紹介しています。友人と酒場にいたナッシュの前に、ブロンド美人とその女友達が現れます。「皆がブロンド美人を落とそうと声をかけると、結局は全員振られ、その女友達も呆れて去ってしまう。しかし、全員がブロンド美人を諦め他の友人に声をかけると、全体の雰囲気もほぐれて、皆が良い関係になる。」つまり、‘最良の結果は、全員が個人とグループ全体の利益を追求することで得られる。’と説明し、数学的にも証明しました。これは、‘個人個人が自分の利益を追求することが、社会全体の利益につながる。’とするアダム・スミスの「神の手理論」を覆す考え方だと評価されます。ゲーム理論は、その後は利害が対立する集団の行動に対する分析や評価法として、経済のみではなく、人の行動決定から多国間の軍事的シュミレーションにまで応用され、最近では北朝鮮をめぐる韓国、日本、アメリカの戦略的行動分析にも利用されているようです。

若くして天才の名を思うままにしたナッシュですが、やがて統合失調症を患い俳人寸前になり、妻アリシアをはじめ周囲の支えから何とか社会復帰します。やむを得ず、離婚した妻とは73歳の時再婚しました。果たして夫婦の結末は、ゲーム理論によるものであるかはわかりません。

 

 

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韓日アイドルグループ比較論

2012-02-08 16:51:56 | Weblog

「年末、久しぶりに紅白を観たのですが、‘KARA’ですか、とにかく凄いパフォーマンスですね!日本のアイドルが掠れて見えましたよ。」と年末に娘さんと一緒に紅白を観たと言う知り合いの弁護士さんの言葉でした。私より少し年上の紳士で、アイドルと言う分野には、あまり関心がないと思われた人が感銘したような表情で話されたのが印象的でした。今日本では、K-POPというジャンルで、「少女時代」「KARA」をはじめとした女性アイドルグループが活躍にはしています。そしてそれとよく対比されるのが、日本で最も人気を博している「AKB48」です。複数のメンバーでユニットを組んで歌やダンスのパフォーマンスを行うスタイルが流行する中、韓日のトップアイドルグループを比較することは、両国の美意識や価値観を垣間見る上でも興味深いです。

メンバーの容姿や外観的なイメージから見たとき、韓国の2グループに言えることは、皆上背があり、すらっと伸びた四肢を強調したシャープな体型に顔つきも優しさよりもモデル的なきりっとした美しさが特徴といえるでしょうか。一方。日本のアイドルグループの方は学生服をベースにしたコスチュームに象徴されるように、まさに天真爛漫な身近にいる少女たちという雰囲気で、一人ひとりも目立つ美貌と言うより親しみやすさとかわいさらしさを特徴としているようです。それは、AKBが秋葉(秋葉原)の略から名付けられ、所謂アニメ文化を好む‘オタク’層をターゲットに結成されたユニットだから当然と言えば当然ですが、日本でトップアイドルとして支持されていることをみると‘オタク’と自認している一部の人たちだけではなく、日本男性のより一般的な女性に対する好みを反映しているとも考えられます。成熟した大人の女性より純真無垢な少女?、しかし、そこにはアニメの中のキャラクターに憧れるような若干歪んだ異性感を感じるのは、私だけでしょうか。 

他の産業と同様に国内市場が日本の数分の一規模でしかない韓国の芸能界が、最初から海外を目指したマーケット戦略のもと、日本やアジア、欧米に進出しようと厳しい競争の中で選抜されたのがK-POPのメンバーです。そんな彼女らが、どちらかと言えば美しさより‘可愛さ’‘親しみやすさ’を好む日本で、着実に多くの指示を得、初めて見る人にも感動を与えているのは、勿論容姿だけではなく、ステージ後も3時間以上練習をこなすというプロ意識と実力があるからなのは言うまでもありません。

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