美容外科医の眼 《世相にメス》 日本と韓国、中国などの美容整形について

東洋経済日報に掲載されている 『 アジアン美容クリニック 院長 鄭憲 』 のコラムです。

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グローバル化は過去にあり?

2014-06-26 11:15:28 | Weblog

先日 NHKで紹介された古代日本と朝鮮半島に関する内容は非常に興味深いものでした。卑弥呼や邪馬台国の存在に限らず、3世紀から7世紀の歴史は未だに謎が多く、東アジア地域の物質的、人的な交流も多くは明らかになっていません。そこには、科学的な資料、遺跡の発掘、調査が十分でない面もありますが、近代から今に至る両国間の問題もある意味見えない障害となっているのではと感じます。今回 韓国南西部の小さな島の沿岸と海を挟んだ九州で、それまでの常識を覆す発見がありました。

今から3年前、韓国南西部、全羅南道沿岸の島の古墳から鉄製の甲冑が発掘されました。それは当地では出土したことがない5世紀ごろ制作され、日本 倭国で多く用いられていた倭系甲冑と呼ばれるものです。同時にこの古墳から百済時代高い地位の者が身につけていたと考えられる金銅製の冠も発掘されたことから、九州地方から渡ってきた軍人が百済王に仕えていたのではないかと考古学者は推察しています。そして昨年、福岡県古賀市でさらなる大発見がありました。6世紀ごろと考えられる小さな古墳から大量の朝鮮半島由来と考えられる金銅製の馬の装身具・馬具が発掘したのです。X線CTで解析したデータをもとに、3Dプリンターで復元模型を作成し分析した結果、新羅王家の官営工房でつくられた当時の日本では珍しい精巧なデザインの作品であることが判明します。その時代、日本はヤマト王権が支配し、外交では新羅と対立関係にあったことから、これだけの装飾馬具が日本で発見されたことは驚きです。研究者らは、九州北部の豪族は古代の海上交通などを担った海の民の子孫で、新羅とも独自の交流を持ち、新羅とヤマト王権双方へのパイプを生かし、両者の仲介、いわば和平工作を行っていた可能性を指摘しています。

交通や情報手段の発達により「グローバル化」が自然な流れであり、誰もが未来に向けて進む方向性と捉えている最近ですが、遥か古代にあって国境という枠を乗り越えた人々の交流が今以上に存在したわけです。今回の発見とその歴史的価値は日韓両国の学者が固定観念を捨てたことで可能となりました。いにしえの先人たちの行動はグローバル化という言葉以前に、国を超えて地域地と地域、人と人の繋がりがいつの時代でも大切であることを私たちに教えてくれます。

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チップの効果

2014-06-12 09:55:38 | Weblog


 日本や韓国などチップの習慣を持たない国の人間にとっては、海外に出たときタクシーやレストランでのチップの支払いはどうも面倒で慣れません。ホテルの枕元に置く枕銭(Pillow Tip)は小銭さえ準備していれば問題はないのですが、何らかのサービスを受けたとき、幾らくらい、どのタイミングで渡すべきか時に迷うところです。欧米では、感謝の気持ちという意味合いが強いのに対して、アメリカ、カナダなどでは、チップは従業員の給与の一つとされることも多く、忘れたり額が少なすぎると文句を言われそうです。以前 カンボジアを訪れたとき、入国審査官が何かブツブツ話しながら中々手続きが進みません。あらためて耳を澄ますとチップ、チップと囁いているようです。呆れて「どういう意味か?何故払う必要があるか?」と聞くと苦笑いしてパスポートを戻してくれました!チップならぬ賄賂?旅行者の中には入国できないかと払ってしまう人もいるかも知れません。家内に話すとよっぽどお人好しにみえたのではと笑われましたが・・・

 チップの始まりに関しては、幾つかの説があります。よく言われるのはロンドンのパブで ドリンクを早めに持ってきて貰いたい客が、小さな入れ物に小銭を入れたり、バーテンダーに小銭を渡し 早くドリンクを作ってもらったのがチップの始まりと言われています。それ故 チップ=TIPSはTo Insure Prompt Service(迅速なサービスを補償する為)からきたと。他にはこちらも西欧ですが、昔の床屋は簡単な外科も兼ねており、体内の悪い血を抜く所謂「瀉血」を行った場合の料金は決まってなく、客は自分が払える額を箱にいれて帰ったのがチップの始まりとするものです。どちらにしても、上流階級の中でサービスや労働に対し、決められた金額ではなく受けた側が‘気持ち’として考えた額を支払う習慣が広まったのがチップのようです。私のような庶民には慣れないのも納得です。

 持つものが使用人や労働者に支払ったのがチップならば、権力者や有力者に見返りを期待して渡すのは賄賂でしょうか。Every man has his price.(だれにも値段がある=誰にも賄賂は効くものだ)という言葉を使ったのは17世紀の英国の首相 サー・ロバート・ウォルポールです。22年間にわたる長期政権の秘訣がここにあったなら、残念なことです。

 

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