美容外科医の眼 《世相にメス》 日本と韓国、中国などの美容整形について

東洋経済日報に掲載されている 『 アジアン美容クリニック 院長 鄭憲 』 のコラムです。

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ハイテクノロジーと退化

2010-07-28 12:41:24 | Weblog


ハイテクノロジーと退化

日本で携帯電話の本格普及が始まったのは、1993年頃からで、携帯といっても重さは200gを超えていました。当時新し物好きの私が買ったのも、その1~2年後ぐらいで、現在の携帯に比べると、かなりゴツイ形で、バッテリーも大きく、気軽にポケットにというより、カバンに入れて持ち歩く感覚でした。機能的にも、電話をかける以外特別なものは、付いておらず、新婚当時、地震などの緊急時の連絡用などと、理由をこじつけて購入しましたが、実際は、ほとんど使用しませんでした。その後、携帯電話は、ハードや性能の向上とともに、10年ほどで急速に広まり、現在は世帯普及率96.3%とほぼ全世帯に、行きわたりました。いつでも誰とでも連絡が取れる便利さは、一度手にしてしまえば手放せないものでしょう。

しかし、最近 携帯電話を通話ツールとして使用する頻度は減少しています。連絡も電話ではなく、メールだけで行うことが多く、直接電話がかかると警戒してしまう人も多いと聞きます。また、アップルのiPhoneに代表されるような‘スマートフォン’といわれるパソコンの多機能性を持った携帯電話が登場したことで、さらに本来の通信道具から、個人個人の気分転換、気晴らしのための娯楽道具に変化して来ています。知り合いの持っているスマートフォンを借りて覗いてみると、そこに内蔵されているアプリケーションソフトの多さに驚かされます。カメラ、音楽再生やゲーム、ネット検索は勿論、ビデオ再生、小説や漫画ライブラリー、英会話、占い、ナビゲーション・・・、とにかく何時間でも過ごせそうな豊富さです。現在このようなアプリケーションソフトの数は、20万種類を超えるそうで、中には美容整形シュミレーションソフトなどもあるようです。時間を節約し、効率よく情報を得るための道具が、いつしか、携帯電話と睨めっこしている莫大な時間の浪費に繋がっているような気がします。人は便利さを求めたつもりが、本当に必要な知識を、自ら探して考えるという、実は最も大切な能力が失われていないか心配です。機械や道具の進歩と本能的な能力の退化は、電子情報ツールの場合、思考力にも当てはまるかもしれません。

携帯がない時代、友人や恋人との待ち合わせで、時間になっても相手があらわれず、イライラし、やがて心配で不安になった経験は、皆さんも会ったのではないでしょうか?その代わり会えた時の安堵と喜びも一入だったと思います。ちなみに今だったら、携帯に熱中して相手が来たことも気づかないでいるかも知れませんね。 



 

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顔の対称性と表情について

2010-07-21 13:52:39 | Weblog


顔の対称性と表情について



ご自分の写真を見て、実物よりよく撮れていると感じることよりは、本当は、もう少し美人なのに、もう少し男前なのにと、やや不満に思う方が多いのではないでしょうか。勿論、カメラの性能や、撮った人の腕まえ?のせいにできますが、それ以上に、自分自身の顔と言うのは、かなり主観的な意識の中で見ているとも言えます。一方、モデルや女優といった‘撮られるプロ’たちは、さすがに、どの表情、どの角度でより綺麗に写るかと言うことを熟知しています。そのその彼女らが、顔は、やや左斜めからの角度を好んでポーズを選ぶことが多いのです。
あまり意識することは無いかも知れませんが、厳密言えば、人の顔は左右対称ではありません。職業柄、相手の顔を見る時、顔の左右差、バランス、輪郭のラインなどに目が行ってしまうのですが、完璧に対称な顔を持つ方には、未だお目にかかれません。顔の表情に関するところでは、相対的に 右に比べ左側の目がスッキリ、輪郭も明瞭で、口角も左側が挙がり、口元のラインもシャープに見える様に感じます。実際、日本の研究グループが、生後一ヶ月の乳児に対して、泣き顔の写真を撮り、顔の左右を正中から分割して、顔右半分だけ、左半分だけで合成した写真を作成したところ、ほぼ全員で左半分だけで合成された写真の方が、強く表情が出ていると判断されました。これは左右の表情の違いが後天的ではなく、先天的なものであることを示すものと言えます。人間は圧倒的に右利きが多いことも首から下の運動機能は、左右脳が逆に支配している為ですが、顔の表情の豊かさの違いも、左右脳の働きの違いが影響しているのでしょうか。
一方、ヒトは先天的な表情の左右差の範囲とは別に、口を片側だけ捻じったり、への字に曲げたり、片目だけ強く瞑るなど不自然な左右非対称な表情を作るときがあります。これは、情緒的な心情というよりは、不満や、あざけり、苦笑いなど意図的な感情表現のときに表れます。ウィンクもその一つと言えますが、日本人や韓国人、中国人などモンゴロイドは、白人種(コーカソイド)と比べ、自然に上手にできる人は少ないようで、民族的な目の片側運動の能力の違いがあるようです。
若い女性に ウィンクされて、鼻の下を伸ばしていたら、相手の意図に嵌ってしまったということがないように・・・


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インターネットとパンドラの箱

2010-07-14 13:44:52 | Weblog

 

インターネットとパンドラの箱 

サッカーワールドカップも始まり、私同様 深夜までの観戦で、寝不足のご同輩もいるのではないでしょうか。しかし、この時世、試合結果だけなら、インターネットにて、いつでも世界の裏側の出来事まで知ることができ、その上、画像、動画まで検索し、見ることができます。つくづく便利な世の中です。個人的には、ここ数十年の間で、最も人間社会に影響を与えたシステムは、インターネットではないかと考えます。

1961年アメリカのユタ州で、3ヵ所の電話中継基地が爆破され、一時的に国防回線も完全に不通になるというテロ事件が起こりました。これをきっかけに、アメリカ国防総省が、核戦争などを想定し、様々な状況下でも耐えうる新しい通信システムの研究に着手したのがインターネット開発の始まりだと言われています。インターネット通信の基本原則は、①通信系を一経路でなく複数から可能にする分散型ネットワークと②情報を小分けにすることで、一時的に中断しても残りを続けて送ることができるバケット(小包)通信化です。軍事目的で開発研究された技術が、様々な分野で利用されることは少なくありませんが、インターネットもその一つであったわけです。

今日では、世界中で人々の生活に浸透し、なくてはならないものとなったインターネットですが、その通信網は、ある意味、社会と社会、人と人をその空間的距離を感じさせないほどに繋げ、その範囲、方向は無限大に広がっていく観があります。インターネットにより、決して知ることのなかった情報を得、決して出会うことのなかった人間同士が出会うことになりました。自分が必要な知識を選別して検索することができれば、すばらしい魔法の図書館ですが、一つ間違えば情報の海の中に飲み込まれ、溺れてしまう可能性もあります。実際にネット中毒という病名が登場し、韓国、中国、オランダなどでは数年前から、専門の治療センターが運営されています。私たちは善悪混沌とした無限の知識が詰まったパンドラの箱を、開けてしまったのかも知れません。

 

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一人の韓流スターの訃報に触れて・・

2010-07-05 18:05:09 | Weblog

 

一人の韓流スターの訃報に触れて・・

韓流ブームのきっかけともなったドラマ「冬のソナタ」で誠実な青年役を演じ、主演のヨン様ことぺ・ヨンジュンさんに劣らず、多くの女性の心を掴んだ俳優・歌手であるパク・ヨンハさんの自殺の報道は、韓国では勿論、日本でも多くのファンに驚きとともに、衝撃を与えました。安部元総理夫人も彼のファンであったと、伝えらましたが、私の周囲にも知人の奥さんと娘さんが熱烈なファンで、彼の出演したドラマは全てDVDで集め、日本で公演があれば駆けつける程であると聞いたことがあります。私は、正直なところ、彼のドラマや歌に関して、あまり詳しくありませんが、これからという才能豊かな若者が、自ら命を絶ったということ、痛ましくも残念でなりません。

 韓国でここ数年、著名な芸能人の自殺が続いて起きています。この背景には、韓国芸能界が特に流行の盛衰が激しいこと、またネット社会で、その評判や批判に誰もが敏感に為らざるえないこと、うつ病などの精神疾患に対する認識不足の為、特に有名人は、噂を恐れて病院に行くことが憚れるなどの理由が挙げられています。しかし、自殺の問題は、社会的に、もっと広く、根深い問題として、国を挙げて取り組んでいかなければならない物かも知れません。実は、国別の自殺率(人口10万人あたりの自殺者数 WHO,2008年)では、日本は世界4位、韓国は8位と、共に自殺大国であるのです。韓日の両国を除いた上位国は、ベラルーシ、リトアニア、ロシアなど全て旧ソ連・旧共産国圏の国であり、男性に圧倒的に多く、社会政情の急激な変化が影響していることが考えられます。では日本や韓国で自殺率が高い理由は何でしょうか。日本ではバブルの崩壊、韓国では通貨危機の直後から、自殺率が急増していることから、経済的な問題が、最も大きなストレスとなったことを示唆しています。両国共に、高度成長を成し遂げ、仕事や経済的な活動が人生においての価値観で大きな比重を占めるようになったのでしょう。

米国病気予防センターの研究で、ある遺伝子が、自殺衝動を引き起こすことに関連しているとの報告をしました。しかし、何でも遺伝子に結びつけることには抵抗があります。死は誰にでも平等で、必ず訪れ、避けられません。それだけに、その瞬間まで精一杯生きることが私たちができる唯一のことではないかと思います。

 

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