美容外科医の眼 《世相にメス》 日本と韓国、中国などの美容整形について

東洋経済日報に掲載されている 『 アジアン美容クリニック 院長 鄭憲 』 のコラムです。

老兵は死なず。

2010-06-14 17:49:34 | Weblog

 

老兵は死なず。

 

「老兵は死なず、ただ消え行くのみ。(Old soldiers never die; they just fade away.1951年にマッカーサーが上下院会議の退任演説のなかで述べた言葉です。これは、当時 ウエストポイントの士官学校で流行った歌の1フレーズで、本来の歌詞の意味と、マッカーサーが52年の軍歴を終え、この言葉に込めたニュアンスは異なるかも知れません。軍人として若くからその頭角を現し、異例の出世をして、ついに元帥、占領軍最高司令官となった彼ですが、老齢を自覚し、戦場で最後を終えるのではなく、後進に潔く道を譲って去ることを選んだと言いたかったのでしょうか。朝鮮戦争のさなか、中国の東北部に原爆を投下することを提言して、ソ連への刺激と中国との全面戦争を恐れたトルーマン大統領に解任されたと言う当時の経緯を考えると、その心境は複雑で、‘潔く’とはいかない面も想像できます。マッカーサーは、その翌年、大統領選出馬を画作しますが、高齢で支持を得られず断念しています。

マッカーサー程の人でさえ(だから?)、その去り際は難しいものです。年老いても、その地位にしがみつこうと執着するのは、人間の性なのでしょう。ただ、経験から得たものを若い世代に伝授した後、身を引くことも大切な仕事といえます。しかし、近年 先進国で進んでいる少子高齢化と、総人口の減少予想は、年配者が若者に、その地位や仕事を譲っていくこと自体が困難である事態を生んでいます。日本の場合、総人口に対する65歳以上の人口の割合が22.7%で、特に女性の場合が25%つまり4人に1人となっています。(統計局 平成21年) そして韓国でも今後20年以内にこの数字に達することは予想されており、その到達スピードは日本以上です。このような社会構造では、労働人口(15歳~64歳)が、高齢者を支えることは難しく、それだけに65歳を過ぎても仕事を続けた結果、今度は若者の就労機会を奪ってしまい、子育てへの負担から少子化を助長するという悪循環が生じます。

老人と若者の対立は、人類史上古くからありました。しかし、あくまでも少数の富・権力を持つ老人に対して、持たない多数派の若者という構造でのバランスの上でのことで、今は確実に歪な構成です。「老兵は死なず、されど去ることもできず。」という歌ができぬ前に、我々が最優先に取り組まなければならない問題です。

 

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アジアン美容クリニック

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