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歌わない時間

言葉と音楽について、思うところをだらだらと。お暇な方はおつきあいを。

寛政大学

2009年11月28日 | 気になることば
こんど箱根駅伝の映画が公開になるでしょ。『風が強く吹いている』ってやつ。日本テレビも力が入るでしょうねえ。お正月のテレビの中継には、映画で箱根を走る役の俳優たちが大挙してゲスト出演するに違いない。

ところでその『風が強く吹いている』では、主人公たちの所属する大学の名前は「寛政大学」というんだそうです。これはなんですかね。名前に年号がつく大学は多いので、まねして昔の年号から拾ったのか。それとも、よさそうな名前を考えてつけてみたら、たまたま江戸時代の年号とかぶったのか。わたしゃどうしても「寛政の改革」ってことばがまづ最初に浮かんぢゃうんだけどね。

「平成」は「平成○○大学」っていくつかありそうですね。(よく知りませんけど。)これから順に、「昭和」「大正」「明治」「慶応」までは、程度の差こそあれ、それぞれ全国区といっていい大学の名前に使われています。さあ、そこから先ですよ。「慶応」からさらに溯っていきますと、年号は「元治」「文久」「万延」「安政」と続くんですが、そんな名前の大学、たぶんないよなあ。もうちょっといくと「文政」というのがある。「文政大学」なぁんて、なんかよさそうだけどねえ。ないのかしらん。と思ってここで検索したら、今はないけど、むかしあったそうですな。やっぱり。それからまた少しいくと「明和」という年号があって、これもあるそうです。群馬のほうに。「明和大学」で検索したら、出てきました。なるほどねえ。年号って、やっぱたいしたもんで、熟語としてすわりのいい感じがするよね…。で、まあ、このあたりでそろそろ飽きてきたので(あはは)、それから途中をぐーっと飛ばして、平安時代の初めのほうにいきますと、「大同」というのがあり、これは愛知県の大学の名前に使われてるようです。明和も大同も、はじめて聞いた。知らない土地の大学の名前なんて、知らんもんですねえ。

『風が強く吹いている』は三浦しをん原作だそうで、わたしはそれも読んだことがないので、「寛政大学」の名付け親が三浦さんなのか、それとも映画のスタッフのだれかなのか、分かりません。もしかしたらその誰かは、日本史年表かなにかを見ていて、いったん「文政、いいぢゃん。これでいこー」とか、思ったのかもしれないよ。でもそれからわたしがやったようにネットで調べたらもうすでに使われてた名前なので、もう少し溯って「寛政」にしたのかも。その誰かは、でもあんまり歴史そのものには関心の無い人でしょうね。日本史の教科書に出てた松平定信の肖像画なんか憶えてない人なのだろう。

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