歌わない時間

言葉と音楽について、思うところをだらだらと。お暇な方はおつきあいを。

四万十と釧路

2014年06月14日 | 気になることば
高知に四万十市という市があることは有名だと思いますが、高知県にはこの四万十市とは別に、四万十町、という自治体もあること、ご存知でした? わたしみたいな余所の人間からしたら紛らわしくて仕方ないんぢゃないかと思うけど、どうなのかしら。こんなところは高知県だけだろうと思っていたんですが、しかし北海道に行くと、釧路市、のとなりに、釧路町、というのがやっぱりあるのね。面白いことに、四万十も釧路も、自然で有名な観光地ですが(四万十川と釧路湿原)、なにか似たようなからくりでもあるんでしょうか。

ところでNHKでは、地方の映像を全国ニュースで流すときに、どこの映像かを示すために「長崎 大村」とかいうふうにテロップを出す。こう出たら、それは長崎県大村市のニュース映像なのである。つまり、大村市の「市」は略す。だから、たとえば「広島 呉」とあったらそれは広島県の呉市、「高知 四万十」なんてテロップが出たら、それは高知県四万十市の映像なのである。

ぢゃあ、NHKが高知県四万十町の映像を出すときにはどうなるかというと、「高知 四万十町」となるのである。つまり、「町」の場合は略さない。そういう決まりになっているらしい。今月はじめの大雨のニュースでは四万十市と四万十町との間にある黒潮町の映像も出ましたが、原則どおり、「高知 黒潮町」となっていた。

しかしこれは紛らわしいです。「市」を略すことに何の意味があるのだろう。まったく分からない。「高知 四万十市」「高知 四万十町」でいいぢゃないか。